初体験が5歳という伝説の「女使い」冒険者の物語 〜 スキル「優しい心」は心の傷ついた女性を虜にしてしまう極悪のモテスキルだった

もぐすけ

文字の大きさ
41 / 143
第三章 旅

女神に狙われている?

しおりを挟む
「おーい、少年、また今日も違う女が寝ているじゃないか」

(あ、ラクタさん、おはようございます。
 この人、カトリーヌさんです)

「この人、カトリーヌさんです、じゃないわよ。少年はまだ5歳なのに、なぜ次々に女を変えるの?」

(わざとじゃないんです)

「その悪魔もあなたに忠誠を誓っているのね。まあ、いいわ。今日は別件の重要なお知らせがあるのよ」

(どんなお知らせでしょうか)

「悦ばせる心Lv9999を持っている人間がいるという噂が、女神たちに広まっちゃっているのよ」

(それが何か?)

「それが何か、じゃないわよ。女神たちがあなたを狙っているわよ」

(なぜですか?)

「あなたとすると気持ちいいからに決まってるじゃない」

(え? 神様ですよね。 ひょっとして、ラクタさんも俺に興味があるんですか?)

「あなたねえ、隙あらばセクハラするの、やめた方がいいわよ」

(うっ)

「何してるの?」

(いや、また神罰が来るかと思いまして)

「そんなに神罰したら、それ壊れちゃうでしょ」

(え? 大丈夫って言ってたじゃないですか!? もう本当にそれやめてくださいよ。不自然な痛みなんですよ)

「それはあなたの行い次第よ。あのね、本来、女神に性欲なんて下品なものはないのよ。天界にいる女神からは狙われないわ。問題は下界、あなた達の世界に降りている女神よ」

(我々の世界にも女神様がいるのですか?)

「うん、人間の姿で普通に生活しているの」

(何のためですか?)

「まあ、色々あるのよ。私の姉も今は落ちているわ」

(落ちるっていうんですか? 何かいいイメージの言葉じゃないですね)

「顕現するために人体を借りるので、持ち主の体の影響を受けて俗っぽくなっちゃうのよ。性欲も出ちゃうしね」

(あっ、ちょっと待ってくださいよ。ラクタさんのお姉さんですか?)

「そうよ。理由は教えてくれなかったけど、最近、人間界に降りていったのよ。まさかの出来事だったわ」

(ひょっとして、俺の情報の出所はそのラインじゃないですか?)

「な、なに言ってるのよ。いくら姉妹でも機密情報を話したりはしないわよ」

(じゃあ、どこから漏れたんですかね?)

「あれじゃないの? 夜な夜な悪魔を悦ばせている人間がいるってのをどこかの女神が嗅ぎつけたんじゃない?」

(いや、それ、ラクタさんが言いふらしてるんじゃないですか?)

「出所なんて今となってはどうでもいいわ。とにかく人間界の女神があなたのことを知っちゃったのよ。ちょっとぉ。くだらない話してたから時間なくなっちゃったじゃない。ちょっと待ってね、延長可能かどうか聞いてくるわ」

(間違いなくラクタさんがリークしたっぽいなあ)

・・・

(この5分間のシステムって、いったいどうなってるんだろう?)

・・・

(えーと、ダメだったみたいかな)

それにしても、カトリーヌさんも本当にキレイだなあ。

ロミエール家か。なんであそこまでカトリーヌさんにこだわるのだろう。放っておけばいいのに。

「リンリンさま・・・」

寝言か、可愛い人だなあ。

さて、そろそろ起こそうかな。

「カトリーヌさん、そろそろ起きて、自分のテントに移動してください」

カトリーヌさんが、突然、目をばっちりと開けた。左右を見渡している。俺と目が合った。

カトリーヌさんの顔が見る見るうちに真っ赤になっていく。

「し、失礼いたしました・・・」

布団を体に巻いたまま、カトリーヌさんはテントを出て行ってしまった。

なんか昨日も見たようなシーンだったな。また、俺の布団が・・・
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

天才女薬学者 聖徳晴子の異世界転生

西洋司
ファンタジー
妙齢の薬学者 聖徳晴子(せいとく・はるこ)は、絶世の美貌の持ち主だ。 彼女は思考の並列化作業を得意とする、いわゆる天才。 精力的にフィールドワークをこなし、ついにエリクサーの開発間際というところで、放火で殺されてしまった。 晴子は、権力者達から、その地位を脅かす存在、「敵」と見做されてしまったのだ。 死後、晴子は天界で女神様からこう提案された。 「あなたは生前7人分の活躍をしましたので、異世界行きのチケットが7枚もあるんですよ。もしよろしければ、一度に使い切ってみては如何ですか?」 晴子はその提案を受け容れ、異世界へと旅立った。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...