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第四部 美少女モンクと大魔王
第153話 絶望をすする者
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世界五大陸の映像が、スクリーンに流れる映画のように天井に次々と映し出されていった。
ズイーブド大陸、アラーユ大陸、クシャルト大陸、カッファリ大陸、カナリメアン大陸と世界各地の映像が次々に切り替わっていく。
ナイヤチ村のマアとソコ、メカイデカの冒険者と伯爵、聖都セイダードのシェンヒム大司教と教会のプリーストや神殿騎士達が必死に戦っている姿が瞬間的に映し出された。
『ファファファ、我を深淵に押し込める縛りがはずれるまで、あと一息だ。大輝石のエネルギー的にはもうすでに満ちておる。世界中から絶望の精神エネルギーを吸い上げて、それを最後の鍵として縛りを反転させ我は現世に還る』
更に映像は切り替わり、のどかな村の様子も……
「あっ!?」
エリーが叫び声をあげた。
ふるえるエリーの手を握り、そっと語りかける。
「大丈夫だよ、エリー。ビーギン村には駐在騎士のゴライアの親父さんもいる。今はこちらの状況に集中しよう」
冷酷なようだが、手の届かない所の事に気を取られて、今ここにいる敵の親玉を放置するわけにはいかない……
『ファファファ、何か気になる事でもあったかな? どうやら光の戦士の絶望は、より強くエネルギーとして満ちるらしい。そろそろ次の段階へ進むとしよう』
映像が五ケ所に固定されると、各映像の中でズモモモモっと、サザエの貝殻の様な螺旋状の塔が地中からせり上がってきた。
『ファファファ、効率よく吸収させるための絶望の回収拠点だ。世界五大陸に一つずつ【邪魔素生無】塔を築いた。これにはモンスターを引き寄せる効果もある。そしてそのエネルギーは我が城の四つの塔に伝わり、我が力を強めるのだ』
よりによってズイーブド大陸の塔はビーギン村の近くか。
『さて、光の戦士諸君にはここで死にゆく者たちを眺めながら、存分に絶望してもらおうか。闇のエネルギーを注ぎ込んで力を増したコムゲーンを相手にどこまでもつかな? 力を注ぎ込み過ぎて、コムゲーンの人格は壊れてしまったようだがね。精鋭モンスターともしっかりと遊んでくれたまえよ。ファファファファ』
「我は皇帝コムゲーン=ジョアークなり!
我は皇帝コムゲーン=ジョアークなり!
我は皇帝コムゲーン=ジョアークなり!」
デスジードの声が止むと、元勇者コムゲーンが壊れたロボットのように喋りだした。
……憐れなやつだ。
今度こそ引導をわたしてやろう。
「ルイちゃん……私……」
不安にかられたエリーは、とても落ち着かないようだ。無理もない。俺だって将来家族になるかもしれない人達を失うかもしれない、という不安が湧き起こっている。肉親ならなおさらだろう。
他にも世界各地で知り合った人達の、ピンチの映像が度々流れてくるし……
まずいな、この状況。
『光の戦士よ……』
この声は!?
土の大輝石の落ち着いた深い声が、エリーが装備している神威の胸当てを通じて聞こえる!?
『あなた達が、これは、と思う人物たちの事を心に強く思い描きなさい。私たち大輝石の元へやって来た他の光の戦士や巫女にはすでに状況を伝えました。現在の状況を打破してくれる者の事を、強く願うのです。私たちがあなた達の繋がりを辿り、直接その者に伝えましょう』
脳内に数々の冒険で知り合った、頼りになる人達の事が思い描かれていく。
神威の胸当てが虹色にきらめいた。
『しっかりと伝えましたよ。あなた達は彼らを信じて、大輝石の力を奪いし者を打倒するのです』
「ルイちゃん!」
「ああ、大輝石の言う通りだ! 向こうの事は残っている人達を信じて、俺達は最速でデスジード城の四つの塔を止めよう! まずはモンスターに取り囲まれているのをなんとかしないと!」
コムゲーンの号令を待っているのか、モンスター達はジリジリと詰め寄ってきていた。
コムゲーンの後ろには、ゲーム『ファンサ5』そのままに、ボスを倒した後に用意されている、いわゆるセーフゾーンがある。
ここまでの華奢な城内のグラフィックとは大違いで、太い柱で囲まれた、いかにも安心感のある空間だ。
ん!?
まてよ、そういえばケンタジードがやって来た時に……
「みんな! 俺が合図したらセーフゾーンに駆け込んでくれ! 俺はコムゲーンの排除に集中するから、みんなはモンスターを頼む! ザックは俺と一緒にコムゲーンと再戦だ! いくぞ!」
こちらの激に合わせるようにコムゲーンも叫ぶ。
「者ども! かかれ!」
エリーの支援を受けた、俺とザックがコムゲーンに突貫する!
視界の端では、襲いくるモンスター達へ仲間達が一定距離を保って遠距離攻撃をし、モンスター達が接近するのを防いでいる。
コムゲーンと激しく打ち合う俺とザック!
ドガガガッ!
コムゲーンは大魔王デスジードの言う通り、全てのステータスが上がっているようで本当に強くなっている。
打ち合い、お互いを弾き飛ばし合って、再びしきり直しだ。
ちらりと見た、天井のズイーブド大陸の映像にはミューズ号が映り込んできた。土の巫女アルファがいち早く急行してくれたのだろう。
実際に世界の救援に駆けつけてくれている姿が目に映ることで、とても頼もしく感じる。
再びコムゲーンと打ち合い続ける中、絶好のポジションをとらえた!
「ホークト流剛情波!」
ノックバック効果のある剛情波で大きくコムゲーンを吹き飛ばす!
「今だ!」
仲間達とセーフゾーンに駆け込むやいなや、鍵となりそうな一本の華奢な柱に向かって、通常モンク唯一の遠距離スキル『地裂拳』を叩き込む!
ズズズズッドン!!
一本の柱が破壊され、連鎖的に次々と城内が倒壊していく。
「エリー! 絶壁愛だ!」
ズイーブド大陸、アラーユ大陸、クシャルト大陸、カッファリ大陸、カナリメアン大陸と世界各地の映像が次々に切り替わっていく。
ナイヤチ村のマアとソコ、メカイデカの冒険者と伯爵、聖都セイダードのシェンヒム大司教と教会のプリーストや神殿騎士達が必死に戦っている姿が瞬間的に映し出された。
『ファファファ、我を深淵に押し込める縛りがはずれるまで、あと一息だ。大輝石のエネルギー的にはもうすでに満ちておる。世界中から絶望の精神エネルギーを吸い上げて、それを最後の鍵として縛りを反転させ我は現世に還る』
更に映像は切り替わり、のどかな村の様子も……
「あっ!?」
エリーが叫び声をあげた。
ふるえるエリーの手を握り、そっと語りかける。
「大丈夫だよ、エリー。ビーギン村には駐在騎士のゴライアの親父さんもいる。今はこちらの状況に集中しよう」
冷酷なようだが、手の届かない所の事に気を取られて、今ここにいる敵の親玉を放置するわけにはいかない……
『ファファファ、何か気になる事でもあったかな? どうやら光の戦士の絶望は、より強くエネルギーとして満ちるらしい。そろそろ次の段階へ進むとしよう』
映像が五ケ所に固定されると、各映像の中でズモモモモっと、サザエの貝殻の様な螺旋状の塔が地中からせり上がってきた。
『ファファファ、効率よく吸収させるための絶望の回収拠点だ。世界五大陸に一つずつ【邪魔素生無】塔を築いた。これにはモンスターを引き寄せる効果もある。そしてそのエネルギーは我が城の四つの塔に伝わり、我が力を強めるのだ』
よりによってズイーブド大陸の塔はビーギン村の近くか。
『さて、光の戦士諸君にはここで死にゆく者たちを眺めながら、存分に絶望してもらおうか。闇のエネルギーを注ぎ込んで力を増したコムゲーンを相手にどこまでもつかな? 力を注ぎ込み過ぎて、コムゲーンの人格は壊れてしまったようだがね。精鋭モンスターともしっかりと遊んでくれたまえよ。ファファファファ』
「我は皇帝コムゲーン=ジョアークなり!
我は皇帝コムゲーン=ジョアークなり!
我は皇帝コムゲーン=ジョアークなり!」
デスジードの声が止むと、元勇者コムゲーンが壊れたロボットのように喋りだした。
……憐れなやつだ。
今度こそ引導をわたしてやろう。
「ルイちゃん……私……」
不安にかられたエリーは、とても落ち着かないようだ。無理もない。俺だって将来家族になるかもしれない人達を失うかもしれない、という不安が湧き起こっている。肉親ならなおさらだろう。
他にも世界各地で知り合った人達の、ピンチの映像が度々流れてくるし……
まずいな、この状況。
『光の戦士よ……』
この声は!?
土の大輝石の落ち着いた深い声が、エリーが装備している神威の胸当てを通じて聞こえる!?
『あなた達が、これは、と思う人物たちの事を心に強く思い描きなさい。私たち大輝石の元へやって来た他の光の戦士や巫女にはすでに状況を伝えました。現在の状況を打破してくれる者の事を、強く願うのです。私たちがあなた達の繋がりを辿り、直接その者に伝えましょう』
脳内に数々の冒険で知り合った、頼りになる人達の事が思い描かれていく。
神威の胸当てが虹色にきらめいた。
『しっかりと伝えましたよ。あなた達は彼らを信じて、大輝石の力を奪いし者を打倒するのです』
「ルイちゃん!」
「ああ、大輝石の言う通りだ! 向こうの事は残っている人達を信じて、俺達は最速でデスジード城の四つの塔を止めよう! まずはモンスターに取り囲まれているのをなんとかしないと!」
コムゲーンの号令を待っているのか、モンスター達はジリジリと詰め寄ってきていた。
コムゲーンの後ろには、ゲーム『ファンサ5』そのままに、ボスを倒した後に用意されている、いわゆるセーフゾーンがある。
ここまでの華奢な城内のグラフィックとは大違いで、太い柱で囲まれた、いかにも安心感のある空間だ。
ん!?
まてよ、そういえばケンタジードがやって来た時に……
「みんな! 俺が合図したらセーフゾーンに駆け込んでくれ! 俺はコムゲーンの排除に集中するから、みんなはモンスターを頼む! ザックは俺と一緒にコムゲーンと再戦だ! いくぞ!」
こちらの激に合わせるようにコムゲーンも叫ぶ。
「者ども! かかれ!」
エリーの支援を受けた、俺とザックがコムゲーンに突貫する!
視界の端では、襲いくるモンスター達へ仲間達が一定距離を保って遠距離攻撃をし、モンスター達が接近するのを防いでいる。
コムゲーンと激しく打ち合う俺とザック!
ドガガガッ!
コムゲーンは大魔王デスジードの言う通り、全てのステータスが上がっているようで本当に強くなっている。
打ち合い、お互いを弾き飛ばし合って、再びしきり直しだ。
ちらりと見た、天井のズイーブド大陸の映像にはミューズ号が映り込んできた。土の巫女アルファがいち早く急行してくれたのだろう。
実際に世界の救援に駆けつけてくれている姿が目に映ることで、とても頼もしく感じる。
再びコムゲーンと打ち合い続ける中、絶好のポジションをとらえた!
「ホークト流剛情波!」
ノックバック効果のある剛情波で大きくコムゲーンを吹き飛ばす!
「今だ!」
仲間達とセーフゾーンに駆け込むやいなや、鍵となりそうな一本の華奢な柱に向かって、通常モンク唯一の遠距離スキル『地裂拳』を叩き込む!
ズズズズッドン!!
一本の柱が破壊され、連鎖的に次々と城内が倒壊していく。
「エリー! 絶壁愛だ!」
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