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キャンプ
夜市で夕ご飯を買って食べたり
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人で賑わっている屋台の方に行くと、大盛況とまでは言い過ぎだけど、そこそこの人が集まっていて、各々で料理を注文したり立ったまま歩きながら食べながら情報交換をしたりしていた。
規模的には小さな村の神社のお祭りぐらい?
店の数もそこまで多いわけではなくて、ざっと数えると10軒ぐらいかな。どの店も基本的に荷馬車を改造したような屋台で、みたこともないような珍しい料理を販売しているお店ばかりだった。
「さて、どうしようかな。とりあえず魔力が少なくて食べられそうなのを選ばないとなんだけど……」
魔力の強さは目で見れば光の強さとして判別できるんだけど、みている限り生焼けに近い状態の料理ほど魔力が濃ゆい気がする。てことはもしかしたら私はこの世界では刺身とかを食べられないのかも⁉︎
「おじちゃん。それ?」
「なんだい嬢ちゃん? ああ、こいつはカエル型の魔獣のもも肉だぜ。どうだい、買ってくかい?」
「あ~、じゃあ少し切り分けてもらおうかな……」
見慣れぬ形の巨大な肉の塊にじっくり火を通している人がいたから訪ねてみると、どうやら直径30センチはありそうなその肉はカエルの足だったらしい。
そんなサイズのカエルがいるらしいという衝撃が強すぎて、何も考えずに注文してしまった……。
屋台のおじちゃんはケバブの肉を削ぐみたいによく火の通ったカエルの肉をナイフで削り出して、取皿に山盛りに乗せて私に渡してくれる。
「お嬢さんは若いから、サービスして大盛りにしといたぜ! 料金はまあ、おまけして銅貨二枚でいいぜ!」
「あ、ありがとうございます」
お礼を言って銅貨を二枚手渡して、代わりにカエルの肉が積まれた皿を受け取って。とりあえずその場を離れることにする。
カエルの肉と言うから少し萎縮していたんだけど、こうしてみると鶏肉に見えなくもない。というか「鶏肉です」って言われて出されたら普通に疑わずに食べてたと思う。
あとは、適当なサラダでも……と思ったけど、さすがに野菜を売っている屋台はなかったので諦めて、座れる場所を見つけて腰を下ろすことにした。
さすがにカエル肉だけで食べるというのでは味気がないのでバッグからパンと野菜の漬物を取り出して、切り込みを入れたパンにサンドイッチして食べることにする。
うん、そこそこいける。……旅の食事だし贅沢は言わないでおこうかな。
「ご馳走様でした」
使い終わった取り皿は、共用の炊事場の洗浄魔導を借りて汚れを落としてから肉屋さんに返却して、私はコテージに戻って荷物の整理とかお風呂の準備とかをすることに。
とはいっても魔法の鞄のおかげで荷物の整理なんてほとんどなにもしなくても大丈夫だったし、お風呂の方はボタン一つで魔導技術が水汲みから風呂焚きまで全部やってくれるみたいだから、特に何かが大変だったとかいうわけじゃないんだけど。
風呂焚きにはあらかじめ貯められていた魔力が使われているらしく、「自分でチャージして発動するか、銅貨三枚を投入してください」って書いてあった。私はそんな魔力を持っていないので迷う余地なく銅貨を投入したけど、お風呂一回分がカエル肉の食費1.5回分かぁ。高いのか安いのか判断が難しい金額だよね……。
ピピピピピ……。
そんなことを考えながらぼーっとしながら待っていると、お風呂の方からアラーム音が聞こえてきた。どうやらお風呂の準備が整ったらしい。
寝巻きとタオルを抱えて脱衣所へ行き、タオルを体に巻いてお風呂の戸を開けると、檜の香りが湯煙に混じって漂ってくる。魔導で光る照明意外にも、お湯自体が魔力でぼんやりと輝いていて、なんか幻想的な光景が広がっている。
お湯に足をつけてみると、魔力があるからピリピリするのかとか身構えたけどそんなことはなく、少し熱いぐらいのお湯の温度が身体を内側から温めてくれる。
「あ~、日本人でよかった……」
お風呂の良さを知らない人たちは人生の半分ぐらいを損してると思う。少なくとも銀貨一枚と銅貨三枚の価値はあるよね!
規模的には小さな村の神社のお祭りぐらい?
店の数もそこまで多いわけではなくて、ざっと数えると10軒ぐらいかな。どの店も基本的に荷馬車を改造したような屋台で、みたこともないような珍しい料理を販売しているお店ばかりだった。
「さて、どうしようかな。とりあえず魔力が少なくて食べられそうなのを選ばないとなんだけど……」
魔力の強さは目で見れば光の強さとして判別できるんだけど、みている限り生焼けに近い状態の料理ほど魔力が濃ゆい気がする。てことはもしかしたら私はこの世界では刺身とかを食べられないのかも⁉︎
「おじちゃん。それ?」
「なんだい嬢ちゃん? ああ、こいつはカエル型の魔獣のもも肉だぜ。どうだい、買ってくかい?」
「あ~、じゃあ少し切り分けてもらおうかな……」
見慣れぬ形の巨大な肉の塊にじっくり火を通している人がいたから訪ねてみると、どうやら直径30センチはありそうなその肉はカエルの足だったらしい。
そんなサイズのカエルがいるらしいという衝撃が強すぎて、何も考えずに注文してしまった……。
屋台のおじちゃんはケバブの肉を削ぐみたいによく火の通ったカエルの肉をナイフで削り出して、取皿に山盛りに乗せて私に渡してくれる。
「お嬢さんは若いから、サービスして大盛りにしといたぜ! 料金はまあ、おまけして銅貨二枚でいいぜ!」
「あ、ありがとうございます」
お礼を言って銅貨を二枚手渡して、代わりにカエルの肉が積まれた皿を受け取って。とりあえずその場を離れることにする。
カエルの肉と言うから少し萎縮していたんだけど、こうしてみると鶏肉に見えなくもない。というか「鶏肉です」って言われて出されたら普通に疑わずに食べてたと思う。
あとは、適当なサラダでも……と思ったけど、さすがに野菜を売っている屋台はなかったので諦めて、座れる場所を見つけて腰を下ろすことにした。
さすがにカエル肉だけで食べるというのでは味気がないのでバッグからパンと野菜の漬物を取り出して、切り込みを入れたパンにサンドイッチして食べることにする。
うん、そこそこいける。……旅の食事だし贅沢は言わないでおこうかな。
「ご馳走様でした」
使い終わった取り皿は、共用の炊事場の洗浄魔導を借りて汚れを落としてから肉屋さんに返却して、私はコテージに戻って荷物の整理とかお風呂の準備とかをすることに。
とはいっても魔法の鞄のおかげで荷物の整理なんてほとんどなにもしなくても大丈夫だったし、お風呂の方はボタン一つで魔導技術が水汲みから風呂焚きまで全部やってくれるみたいだから、特に何かが大変だったとかいうわけじゃないんだけど。
風呂焚きにはあらかじめ貯められていた魔力が使われているらしく、「自分でチャージして発動するか、銅貨三枚を投入してください」って書いてあった。私はそんな魔力を持っていないので迷う余地なく銅貨を投入したけど、お風呂一回分がカエル肉の食費1.5回分かぁ。高いのか安いのか判断が難しい金額だよね……。
ピピピピピ……。
そんなことを考えながらぼーっとしながら待っていると、お風呂の方からアラーム音が聞こえてきた。どうやらお風呂の準備が整ったらしい。
寝巻きとタオルを抱えて脱衣所へ行き、タオルを体に巻いてお風呂の戸を開けると、檜の香りが湯煙に混じって漂ってくる。魔導で光る照明意外にも、お湯自体が魔力でぼんやりと輝いていて、なんか幻想的な光景が広がっている。
お湯に足をつけてみると、魔力があるからピリピリするのかとか身構えたけどそんなことはなく、少し熱いぐらいのお湯の温度が身体を内側から温めてくれる。
「あ~、日本人でよかった……」
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