6 / 8
平凡
猫好きの女性
しおりを挟む
早く起きたこともあってか、いつもより授業に集中できた気がした。
大学3年にもなる俺は仲良いと言えるような友達はいない。
いや、いたんだけどそいつが自主退学して自然と一人になってしまったんだ。
だから賑わいを見せる食堂も俺は片隅で一人で食べる。
まぁでも、結構周りには一人でテキスト見つめながら食べている奴らもいるから特に寂しくはないんだけどね。
ふと今朝あげた動画を思い出し、YouTubeを開いてみる。
再生回数32回か。
まあそんなもんだよな。
そんなことを思いつつ食堂のカレーを食べ始めると誰かにトントンと肩を叩かれた。
「あの、すいません。下にペンが落ちちゃって」
声を掛けてきた女性の指さす方を見ると俺の足元にペンが落ちていた。
俺が邪魔で拾えなかったんだろう。
「はい、どうぞ」
ペンを拾い、渡してあげる。
「ありがとうございます。あ、」
まだ何かあるのかと思い、首を傾げると女性は俺のスマホに目を落としていた。
「猫、飼ってるんですか?」
「あ、いやこれは」
俺の話も聞かず、女性は再生ボタンを勝手に押した。
「何この子。かわいい~」
少し大きめな声で彼女がそう言った。
色んな人がこっちを向く。
恥ずかしいからやめて欲しい。
「あ、ごめんなさい。勝手に」
女性よく顔を見れば、どこかで見たことあるような顔だ。
「猫好きだけどうちのアパートペット禁止だからつい。いつもYouTubeとかで動画みて我慢してるの」
「あー、そうなんすね」
「あ、ごめんね。食事中に」
じゃあ、と言って彼女は女友達のところへ帰っていった。
大学3年にもなる俺は仲良いと言えるような友達はいない。
いや、いたんだけどそいつが自主退学して自然と一人になってしまったんだ。
だから賑わいを見せる食堂も俺は片隅で一人で食べる。
まぁでも、結構周りには一人でテキスト見つめながら食べている奴らもいるから特に寂しくはないんだけどね。
ふと今朝あげた動画を思い出し、YouTubeを開いてみる。
再生回数32回か。
まあそんなもんだよな。
そんなことを思いつつ食堂のカレーを食べ始めると誰かにトントンと肩を叩かれた。
「あの、すいません。下にペンが落ちちゃって」
声を掛けてきた女性の指さす方を見ると俺の足元にペンが落ちていた。
俺が邪魔で拾えなかったんだろう。
「はい、どうぞ」
ペンを拾い、渡してあげる。
「ありがとうございます。あ、」
まだ何かあるのかと思い、首を傾げると女性は俺のスマホに目を落としていた。
「猫、飼ってるんですか?」
「あ、いやこれは」
俺の話も聞かず、女性は再生ボタンを勝手に押した。
「何この子。かわいい~」
少し大きめな声で彼女がそう言った。
色んな人がこっちを向く。
恥ずかしいからやめて欲しい。
「あ、ごめんなさい。勝手に」
女性よく顔を見れば、どこかで見たことあるような顔だ。
「猫好きだけどうちのアパートペット禁止だからつい。いつもYouTubeとかで動画みて我慢してるの」
「あー、そうなんすね」
「あ、ごめんね。食事中に」
じゃあ、と言って彼女は女友達のところへ帰っていった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる