お助け妖精コパンと目指す 異世界サバイバルじゃなくて、スローライフ!

tamura-k

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第一章 転生

22 新しい食材

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 『クリーン』を取得した後は昼食を軽く食べてから出発。
 食料確保を続けつつ、少しずつ前に進む事を基本にする。
 新しく、『生活魔法』というカテゴリーを手に入れたから、もしかしたらレベルアップしたかなと思ったけれど、そう簡単にはいかない。
 つい、そう、ついね、レベルアップしたらまたインベントリのシークレットボックスが開くかなぁなんて期待してしまった。
 でもこうして覚えていけば、またいつか『ご褒美』を手に入れる事が出来るよね。頑張ろう。でもコパン先生には虫系の例えはやめてもらおう。


 ◆ ◆ ◆


 昨日と同じように途中から道を逸れて森の中に入った。昨日は右手の方に進んだから、今日は何となく左手の方に進んでみる。
 同じような場所だからそんなに違いはないだろうって思ったけれど、こちらは山の中みたいな感じでごつごつとした岩場のようなものがあったり、土がむき出しになっているようなところもあって、道一つを挟んだだけで随分違うものだなって思った。

 ちなみに一度取得をした【アイテム】の魔法は使いたいと思えば使えるらしく、森の中で「食べられるものの鑑定」って思ったら例のポップアップが出てきた。ふむふむ、なかなかいいかもしれない。という事はテントの組み立ても今日は一瞬だな!

「アラタ様、何だか嬉しそうですね」

 コパンはフヨフヨと飛びながら振り返ってそう言った。

「うん。昨日みたいに本を開かなくても鑑定が出来るみたいだから。一度取得すれば使えるんだなって」
「ああ、そうですね。取得した魔法はずっと使えると思います。では今日も張り切って美味しいものを見つけましょう」

 言いながら収納をしていくコパンの小さな後姿を眺めつつ、俺も次々に現れるポップアップに集中する。
 昨日と同じような植物もあったけれど、今日はイモ類が多いな。
 一般的に山芋と言われている『長芋』や『大和芋』は昨日もあったけど、『自然薯』という文字を見つけて、「マジか!」と声が出た。

「コパン! ここにある山芋、長くて掘りづらいんだけどうまく取り出せるかな」
「おまかせあれ~!」

 言葉と一緒にコパンは大きな自然薯をあっという間に取り出した。なんだかよく分からないけれど土が勝手に退いていく感じなんだよね。

「さすがお助け妖精!」
「これくらいならすぐですよ。でもこれ、どうやって食べるんですか? アラタ様は不思議なものを見つけますね」

 そうだよね、長くて泥だらけだから、本当に食べられるのかって思っちゃうよね。でもこれらの山芋は生でも食べられるし、煮ても焼いてもいいと『自給自足をはじめよう』の本に書かれてあったんだ。もちろん俺は日本でも食べた事がある。

「昨日のムカゴも美味しかっただろう? これはもっと美味しいよ」
「そそそそうなんですね! それは楽しみです!」

 噴き出しそうになるのをこらえつつ、俺は木ではなく土の方に焦点をあてて鑑定をしていった。木の実はコパンが担当だ。
 午後からの食材集めになったけど、結構な収穫になった。山芋各種の他に『里芋』や『ジャガイモ』も見つかった。ジャガイモって山の中みたいなところで野生種として育つものなのかなって思ったけど、どうやらそういうものもあるらしく、皮を剥いて、芽をしっかりと取るようにと『サバイバル読本 これであなたも生き残る』に書かれていた。
 別にあの本を全部丸暗記をしているわけじゃないよ。食べられるって『鑑定』が知らせてくるけど、自分に扱えるのかって気持ちもあって、途中からは本を抱えながら集める事にしたんだ。インベントリに入れておけばがさごそとデイパックの中を探すことなく取り出せるってコパンが教えてくれた。 
 
 その甲斐もあって? コンニャク芋も発見した。これはかなり加工が大変だった筈……なんだけど、材料さえ揃えば出来るかもしれない。だって、自給自足の本にコンニャクの作り方が書かれていたんだ。しかも写真付きで。自給自足ってすごいな。コンニャクも自分で作るのか……

 木の実は昨日結構採っているので、コパンは途中から俺の肩に載って、掘り出したものを「これもしまいますか?」って確認をしながら収納している。
 だけどさすがにコンニャク芋は躊躇して「本当にこれ、食べられるんですか?」って眉を八の字にしながら尋ねてきた。

「う~ん。ちなみにさ、コパンの鑑定にはこれはなんて出ているの?」
「…………これは鑑定不能です。さっきのは「山の芋(異世界産)」って出ましたけど」
「なるほど……」

 鑑定もなかなか奥が深い。


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