95 / 127
聖ブルノア魔術学園編
第71話 悪女の門出
しおりを挟む
夜の庭に立ち尽くすダリアの元にアメリアが歩み寄る。
それに気がついたのかダリアは振り返らずにアメリアに問いただす。
「何故あのような真似を?」
「別にあの子のためじゃないわ、あなたのためよ。」
「、、、、」
「ヒナを駒として扱いきれていないのはわかっているわ。でもあなたまでもが悪党になる必要ないのよ?」
「駒に過ぎない。ヒナには私の期待に応えるよう命じてある。だが神殿送りになれば闇属性の私の偵察魔法は無効化されてしまう。」
「だからわたくしが適役なのよ?今更騎士の誰かを身代わりに置くなんて手遅れでしょう?ウンディーネが一緒なら安心だし、学園入学までの1年を神殿で過ごすことになるだけ。わたくしはあなたの1つ下ということになっているからね。」
「はぁ、、、ベルファ殿下にはこってり絞られそうだな。」
「もといわたくしはホムンクルスの身、人並みの恋愛なんて。」
ダリアは庭の噴水の水を魔法で浮かすとアメリアの周りにまとわす。
「私をこの世界に呼ぶことができるんだ。それ以上のことが出来ないなんて保証は何処にもない。学園は私たちの次なる戦場だ。早速苦労をかけてしまう、すまない。」
「謝らないで?再びこうして地面を歩けるだけで十分だわ。」
こうして 同い年である アルベルト・ディシュタイン アルマ・デミウド ダリア・クロウリー、その他騎士団員は聖ブルノア魔術学園に入学となった。
学園からの要請でアストルム騎士団は騎士としてではなく一個人として入学するよう伝えられた。
よって、ダリアはアルベルトの婚約者として入学することになった。
久々にスカートを履くことに違和感を覚えるダリアだが教育はしっかりとされていたため令嬢にすっかり化けてしまった。
学園は寮生活のため暫くクロウリー邸を離れることとなる。
出発の朝、アメリアとヒナがお見送りのため出てきていた。
「お気をつけて行ってらっしゃいませ、お姉様。」
「お気をつけて、おに、、、お姉様!」
「あぁ、行ってくるよ。アメリア、ベルファ殿下には便りを出しておいた。近いうちにお見えになるようだから君が出迎えて差し上げろ。神殿籠もりの支度を怠ってはいけないよ。ヒナは引き続き淑女としての作法や教養を身につけることに専念しなさい。また指示がある場合は手紙を出そう。」
そう言って馬車に乗り込むと見知った顔が揃っていた。
「それで?何故あなた方がこの馬車に乗っているんですか。」
アルマとアルベルトだ。
「そんな!色んな夜を共にした仲だというのに!」
「パーティで顔を合わせただけだ!」
「香ばしい友人がいたものだなダリア。」
馬車の中で騒ぐ2人に呆れるアルベルトにアルマはからかうように微笑みながら嫌味を放つ。
「あら、殿下もダリア様から婚約破棄をさせられそうだと風の噂で聞きましたわよ?」
「王族との婚約を簡単に破棄出来るわけないだろ!」
「学園では婚約者らしく振舞えと父上から仰せつかっておりますし、、、」
「なんで残念そうに言うんだ!」
こうして初日の登校はとても騒がしく、そして華やかになった。
聖ブルノア魔術学園、今年の入学者は錚々たる面子が揃った。
火の魔法を自在に操る天才、デミウド公爵の一人娘である 焔の公女。
アルマ・デミウド公爵令嬢。
流れるような風を纏う リアーナ・フォンティーヌ。
13歳という若さで侯爵家当主となった水魔法の使い手 キース・アルヴェーヌ
魔法だけではなく剣術も優れた闇の使徒、星々をまとめ上げ人々の平和と安寧を守りし騎士 ダリア・クロウリー。
そして、その騎士の婚約者にして光を授かりし国の宝である アルベルト・ディシュタイン第2王子。
聖ブルノア魔術学園での新たな日常が幕をあげる。
𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹🌌
それに気がついたのかダリアは振り返らずにアメリアに問いただす。
「何故あのような真似を?」
「別にあの子のためじゃないわ、あなたのためよ。」
「、、、、」
「ヒナを駒として扱いきれていないのはわかっているわ。でもあなたまでもが悪党になる必要ないのよ?」
「駒に過ぎない。ヒナには私の期待に応えるよう命じてある。だが神殿送りになれば闇属性の私の偵察魔法は無効化されてしまう。」
「だからわたくしが適役なのよ?今更騎士の誰かを身代わりに置くなんて手遅れでしょう?ウンディーネが一緒なら安心だし、学園入学までの1年を神殿で過ごすことになるだけ。わたくしはあなたの1つ下ということになっているからね。」
「はぁ、、、ベルファ殿下にはこってり絞られそうだな。」
「もといわたくしはホムンクルスの身、人並みの恋愛なんて。」
ダリアは庭の噴水の水を魔法で浮かすとアメリアの周りにまとわす。
「私をこの世界に呼ぶことができるんだ。それ以上のことが出来ないなんて保証は何処にもない。学園は私たちの次なる戦場だ。早速苦労をかけてしまう、すまない。」
「謝らないで?再びこうして地面を歩けるだけで十分だわ。」
こうして 同い年である アルベルト・ディシュタイン アルマ・デミウド ダリア・クロウリー、その他騎士団員は聖ブルノア魔術学園に入学となった。
学園からの要請でアストルム騎士団は騎士としてではなく一個人として入学するよう伝えられた。
よって、ダリアはアルベルトの婚約者として入学することになった。
久々にスカートを履くことに違和感を覚えるダリアだが教育はしっかりとされていたため令嬢にすっかり化けてしまった。
学園は寮生活のため暫くクロウリー邸を離れることとなる。
出発の朝、アメリアとヒナがお見送りのため出てきていた。
「お気をつけて行ってらっしゃいませ、お姉様。」
「お気をつけて、おに、、、お姉様!」
「あぁ、行ってくるよ。アメリア、ベルファ殿下には便りを出しておいた。近いうちにお見えになるようだから君が出迎えて差し上げろ。神殿籠もりの支度を怠ってはいけないよ。ヒナは引き続き淑女としての作法や教養を身につけることに専念しなさい。また指示がある場合は手紙を出そう。」
そう言って馬車に乗り込むと見知った顔が揃っていた。
「それで?何故あなた方がこの馬車に乗っているんですか。」
アルマとアルベルトだ。
「そんな!色んな夜を共にした仲だというのに!」
「パーティで顔を合わせただけだ!」
「香ばしい友人がいたものだなダリア。」
馬車の中で騒ぐ2人に呆れるアルベルトにアルマはからかうように微笑みながら嫌味を放つ。
「あら、殿下もダリア様から婚約破棄をさせられそうだと風の噂で聞きましたわよ?」
「王族との婚約を簡単に破棄出来るわけないだろ!」
「学園では婚約者らしく振舞えと父上から仰せつかっておりますし、、、」
「なんで残念そうに言うんだ!」
こうして初日の登校はとても騒がしく、そして華やかになった。
聖ブルノア魔術学園、今年の入学者は錚々たる面子が揃った。
火の魔法を自在に操る天才、デミウド公爵の一人娘である 焔の公女。
アルマ・デミウド公爵令嬢。
流れるような風を纏う リアーナ・フォンティーヌ。
13歳という若さで侯爵家当主となった水魔法の使い手 キース・アルヴェーヌ
魔法だけではなく剣術も優れた闇の使徒、星々をまとめ上げ人々の平和と安寧を守りし騎士 ダリア・クロウリー。
そして、その騎士の婚約者にして光を授かりし国の宝である アルベルト・ディシュタイン第2王子。
聖ブルノア魔術学園での新たな日常が幕をあげる。
𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹🌌
40
あなたにおすすめの小説
手作りお菓子をゴミ箱に捨てられた私は、自棄を起こしてとんでもない相手と婚約したのですが、私も含めたみんな変になっていたようです
珠宮さくら
恋愛
アンゼリカ・クリットの生まれた国には、不思議な習慣があった。だから、アンゼリカは必死になって頑張って馴染もうとした。
でも、アンゼリカではそれが難しすぎた。それでも、頑張り続けた結果、みんなに喜ばれる才能を開花させたはずなのにどうにもおかしな方向に突き進むことになった。
加えて好きになった人が最低野郎だとわかり、自棄を起こして婚約した子息も最低だったりとアンゼリカの周りは、最悪が溢れていたようだ。
僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。
死に戻ったら、私だけ幼児化していた件について
えくれあ
恋愛
セラフィーナは6歳の時に王太子となるアルバートとの婚約が決まって以降、ずっと王家のために身を粉にして努力を続けてきたつもりだった。
しかしながら、いつしか悪女と呼ばれるようになり、18歳の時にアルバートから婚約解消を告げられてしまう。
その後、死を迎えたはずのセラフィーナは、目を覚ますと2年前に戻っていた。だが、周囲の人間はセラフィーナが死ぬ2年前の姿と相違ないのに、セラフィーナだけは同じ年齢だったはずのアルバートより10歳も幼い6歳の姿だった。
死を迎える前と同じこともあれば、年齢が異なるが故に違うこともある。
戸惑いを覚えながらも、死んでしまったためにできなかったことを今度こそ、とセラフィーナは心に誓うのだった。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
悪役令嬢は間違えない
スノウ
恋愛
王太子の婚約者候補として横暴に振る舞ってきた公爵令嬢のジゼット。
その行動はだんだんエスカレートしていき、ついには癒しの聖女であるリリーという少女を害したことで王太子から断罪され、公開処刑を言い渡される。
処刑までの牢獄での暮らしは劣悪なもので、ジゼットのプライドはズタズタにされ、彼女は生きる希望を失ってしまう。
処刑当日、ジゼットの従者だったダリルが助けに来てくれたものの、看守に見つかり、脱獄は叶わなかった。
しかし、ジゼットは唯一自分を助けようとしてくれたダリルの行動に涙を流し、彼への感謝を胸に断頭台に上がった。
そして、ジゼットの処刑は執行された……はずだった。
ジゼットが気がつくと、彼女が9歳だった時まで時間が巻き戻っていた。
ジゼットは決意する。
次は絶対に間違えない。
処刑なんかされずに、寿命をまっとうしてみせる。
そして、唯一自分を助けようとしてくれたダリルを大切にする、と。
────────────
毎日20時頃に投稿します。
お気に入り登録をしてくださった方、いいねをくださった方、エールをくださった方、どうもありがとうございます。
とても励みになります。
一途に愛した1周目は殺されて終わったので、2周目は王子様を嫌いたいのに、なぜか婚約者がヤンデレ化して離してくれません!
夢咲 アメ
恋愛
「君の愛が煩わしいんだ」
婚約者である王太子の冷たい言葉に、私の心は砕け散った。
それから間もなく、私は謎の襲撃者に命を奪われ死んだ――はずだった。
死の間際に見えたのは、絶望に顔を歪ませ、私の名を叫びながら駆け寄る彼の姿。
……けれど、次に目を覚ました時、私は18歳の自分に戻っていた。
「今世こそ、彼を愛するのを辞めよう」
そう決意して距離を置く私。しかし、1周目であれほど冷酷だった彼は、なぜか焦ったように私を追いかけ、甘い言葉で縛り付けようとしてきて……?
「どこへ行くつもり? 君が愛してくれるまで、僕は君を離さないよ」
不器用すぎて愛を間違えたヤンデレ王子×今世こそ静かに暮らしたい令嬢。
死から始まる、執着愛の二周目が幕を開ける!
薔薇の令嬢はやっぱり婚約破棄したい!
蔵崎とら
恋愛
本編完結済み、現在番外編更新中です。
家庭環境の都合で根暗のコミュ障に育ちましたし私に悪役令嬢は無理無理の無理です勘弁してください婚約破棄ならご自由にどうぞ私ちゃんと手に職あるんで大丈夫ですから……!
ふとした瞬間に前世を思い出し、己が悪役令嬢に転生していることに気が付いたクレアだったが、時すでに遅し。
己の性格上悪役令嬢のような立ち回りは不可能なので、悪足掻きはせず捨てられる未来を受け入れることにした。
なぜなら今度こそ好きなことをして穏やかに生きていきたいから。
三度の飯より薔薇の品種改良が大好きな令嬢は、無事穏便な婚約破棄が出来るのか――?
悪役令嬢がヒロインからのハラスメントにビンタをぶちかますまで。
倉桐ぱきぽ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私は、ざまぁ回避のため、まじめに生きていた。
でも、ヒロイン(転生者)がひどい!
彼女の嘘を信じた推しから嫌われるし。無実の罪を着せられるし。そのうえ「ちゃんと悪役やりなさい」⁉
シナリオ通りに進めたいヒロインからのハラスメントは、もう、うんざり!
私は私の望むままに生きます!!
本編+番外編3作で、40000文字くらいです。
⚠途中、視点が変わります。サブタイトルをご覧下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる