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付き合う
しおりを挟むユフィと付き合って半年がすぎた。
「ね、ねぇダーリン」
「きもっ!なんだよ、どうしたんだ!」
「こう言ったら、『なんだいハニー』じゃないのか?」
ユフィは日本語を猛勉強して日本の漫画を真似していたみたいだ。っていつの漫画だよ。
日本に帰るにしてもユフィが日本語が出来ないと日本で暮らすことも出来ないわけで、一応俺は三歳からの英才教育で言葉も教えてもらったからな。
「あー、だいぶいい感じに覚えてきてるから一度日本にいくか?」
「行こう!あっちで喋ってみたい」
「んじゃ俺の親父に合わせるからな」
「え、コタローのお父さんか?…やばい、緊張してきたぞ」
「口調がまたもどってるぞ」
まぁ、親父だからユフィには寛大だろ。
『転移』
「親父!久しぶり!」
「おわあぁぁぁ!」
いつもビックリさせすぎか、そのうちポックリいきそうだな。
「お前は俺を殺す気か!」
「こんどから玄関にするわ」
「んで、どうしたんだ?」
「俺のか、彼女を紹介しにきた」
「は、はじめまして、ユフィといいます」
親父が動かない。ただの屍のようだ。
「はっ!初めまして!日本語オッケー?てか座ってもらえよ!馬鹿息子!」
動き出した親父はえらい慌てようだ。
「ざ、座布団はあった。ここに座るオッケー?」
「ありがとうございます」
ユフィはちゃんと話せているようだ。
「う、うっ、こんないい子が彼女だなんて」
「泣くなよ親父!」
「な、泣かないで、お父さん」
「はうっ!お父さんだってよ!だってよー!」
親父が暴走し始め、ユフィは座ったまま動けなくなり、俺は親父を宥める。
修羅場だ。
「で?ユフィさんはどこの出身ですか?」
「親父、異世界だ」
「ほう、異世界とはどこ、って異世界だったら戸籍とかどうすんだよ!」
「そこはあとで考える!ってかまだ彼女なだけだから!」
「できてからじゃ遅いんだぞ!こうしちゃおれんな!伝手をたよってみるか!」
また親父の暴走が始まってしまった。
「なんだか楽しいお父さんだね」
「ユフィもビックリしただろ?」
「最初はね。でも私のこと受け入れてくれた。優しいお父さん」
ユフィは嬉しそうに笑った。
「小太郎!戸籍なんかはなんとかしてやる!ユフィさんはいまいくつだ?」
「十七歳だ」
「ロリコン」
「俺は十八だ!」
「まぁ、いいや、俺の知り合いに頼んだからな!」
「ありがとうお父さん」
「いや、その、たいしたことねぇよ」
「デレデレじゃねぇーか」
まぁ、お世辞抜きで可愛くなったもんだ。最初会った時は男か女かわからないくらいだったのにな。
「それじゃあ買い物でもしに行くか?」
「なんでだよ?」
「あ?お前のものじゃなくユフィさんのだよ」
「いや、明日でいいだろ、もう夕方だしな」
「そ、そうか!飯だな!寿司か鰻重にすっか!」
結果。生物が行けるかわからないから鰻重となった。
「鰻重の特上だ!あぁ、三つな!おぉ!それがよぉ……」
こりゃ、町内に広がるのも時間の問題だな。
「悪いな。親父が嬉しがってるみたいだ、多めに見てやってくれ」
「えへへ、私も嬉しいから大丈夫」
「へぇ、これが小太郎の嫁か?」
「嫁じゃねぇよ彼女だ」
「こ、こんにちわ」
「てか近所の奴らが集まりすぎだ!帰れ帰れ!」
近所の爺婆は、俺が小さい頃から母ちゃんがいないので全員が親代わりだ。だからって集まってこなくてもいいだろうが。
「可愛い子じゃないか、小太郎しっかり守るんだよ」
「ささ婆、わかってるよ」
「なんかあったら婆に言ってくるんだよ」
「うめ婆も、何もないって」
「おう!俺がかわりに拳骨くれてやっからよ!」
「よし爺は「はい、みなさんありがとうございます」……」
「「「「いい子じゃのぉ」」」」
「帰れ帰れぇ!ワシの息子の嫁じゃぁ!」
「彼女だって言ってるだろうが!」
親父が呼んどいて帰れとは何事か!
親父に毒づきながら帰っていく爺婆にもありがとうと心の中で言いつつ、今度ユフィ連れて遊びにいくかな。
「んで。俺も十七になって元の歳に近くなったからこっちで暮らそうと思ってな」
「おお!そりゃいい!こっちに引っ越してこい!部屋は空いとるぞ!」
「いや、ここは実家だろ。住むならあっちに住むよ」
「あんな狭いとこにか?」
「そりゃ引っ越すさ」
「二十四には……なんとかなるか」
「だろ?だから冒険者やろうと思ってる」
実際冒険者だしな。
「な、もっといい仕事があるだろ?」
「ユフィもこれでもあっちじゃ冒険者だぜ?」
「な……あんまり危ないことするなよ?」
「こうみえて俺は結構強いんだ」
「私も強いですよ」
「ユフィさんだけでもやらないわけには」
「私も冒険者やります」
「ですよねー」
親父の負けだ。
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