49 / 104
マリア
しおりを挟む結局ウェアウルフの毛皮もマリアが買い取ると言い出して、二匹分わたす。
「では、総額で三百七十二万円になります。カードでよろしいでしょうか?」
「お願いします」
最近金銭感覚がバグってきてるな。会社勤めのころは一万でも大金だったのに。
「じゃあ次は私の番ね」
「ん?まだいたのか」
「し、失礼ね!いたわよ」
女騎士マリアか。くっころされそうな名前だな。
「変な事考えてないでしょうね?」
「考えてません」
「じゃあ取引と行きましょう。レッドミノタウロスの皮が五十万、ウェアウルフの毛皮が二匹分で五十万、普通のミノタウロスのドロップが三十万でいいわね?カードに入れとくわよ」
なぜか爺やのような人が来ていて俺のカードに入金しているようだ。
「高くねぇか?もっと安くていいぞ?」
「いいの!助けてもらったお礼も兼ねてるんだから」
「うーっす」
「くぅー!小太郎の上の名前は?」
「風真、風間小太郎だ」
「私はマリア・北条!覚えたわね!」
「だから覚えたって」
このお嬢様は話を聞かないなぁ……そう言えばあっちのお嬢様は今頃頑張ってんのかな?
「じゃあ何かあったら連絡するからね」
「は?」
「じゃあね」
まさか調べてくるとかないよな?
「まぁ、そうなったらしょうがないか」
その時はその時だな。
その時俺のスマホが鳴る。
まさかと思ったら福田さんだった。
「はい」
『あ、福田です。この間はどうもありがとうございました』
「いえいえ、どうしました?」
『あのスクロールの使い方がよく分からなくて』
「あぁ。じゃあ今から行きます」
俺は転移で岡崎ギルドに入る。
「だれに使ってもらうんですか?」
「あ、あれ?いついらしたんですか?」
「たったいまですよ。ついでに寄っただけですから」
福田さんはスマホを持ったまま呆気に取られている。
「で?どうなんですか?」
「あ、あのまずは私が使ってみることになりまして」
「あぁ、魔力がわからないんですよね?」
「そうなんです。スクロールに魔力を馴染ませるとのことだったんですが」
「なら背中を触らせてもらっていいですか?手を置くだけなんで」
「あ、はい」
後ろを向く福田さんの背中に手を置くと魔力を流す。
「これ感じられますか?」
「あ、あぁ、わかります!これが魔力なんですね!」
「じゃあこのままスクロールを開いてください」
福田さんは言われた通りにスクロールを開くとそのまま馴染ませる。
俺は途中から手を離している。
「あ、覚えました!剣術!」
「おめでとうございます。魔力も分かるようになりました?」
「はい!まだ私の中でグルグル回ってるのを感じます」
ならこのままで大丈夫そうだな。
「なんなら初級ダンジョンでレベルを上げてみてはどうですか?」
「私がですか?」
「そうですね、豊川ダンジョンに行きましょう」
転移で豊川ダンジョンに行くとダンジョンに入って行く。
終始“えっ!えっ?”と福田さんは言っていたがそのまま連れて行く。
「そこです、斬って下さい」
「はいぃ!」
「お見事」
一階層目のスライムから二階層目のゴブリンも倒し、鑑定でみたらレベルが三に上がっていたのでこれで帰ることにする。
「お疲れ様でした」
「はい。あのありがとうございます」
「では岡崎ギルドに帰ります」
転移で岡崎ギルドに帰ると福田さんはまたお礼を言って職場に帰って行った。
レベル三なら魔力は使えるから俺と同じようにできるだろ。
実家にら帰ると笑い声が響いてる。また爺婆ズが家にいるのだろう。
「ただいまぁー!」
「「「「おかえりー」」」」
あぁ、これはやっぱりいいもんだな。
「小太郎お土産はないのか?」
「土産土産!」
「俺の感動を返せ!この爺婆ズが!」
人の顔見るなりお土産をせびりやがって。
「なんじゃ、ひよこか」
「んじゃ食うな」
「うっそぴょーん」
「可愛くねぇよ」
婆ちゃんはお茶を淹れ、爺ちゃん達はひよこに群がる。
つうか若返ってないか?
「親父は足の痛みは?」
「お前のくれた薬で治った」
「ささ婆も腰は?」
「薬で治った」
なんだポーション使ったのか。って、予備のポーションは?使い切ってるし。追加しとくか。
「お前の薬はよく効くなぁ」
「あれはポーションってんだよ。高級品だぞ?」
「いくら高級でもつかわな損だろ」
「まぁな。んで?今日の飯は?」
「ピザ頼んだ」
「は?」
「ピザ頼んだ」
「二回言うなよ。どこの爺婆ズがピザ頼むんだよ」
「わしらじゃー!」
元気なのはいいことだが元気すぎるのも考えもんだな。
「私が食べたいって言ったの」
「ユフィが?ならしょうがないか」
「「「「ぶーぶー」」」」
「ブーイングすな!」
「で?どうなの?日本のダンジョンは?」
真剣な顔でユフィが聞いてくる。
「ぜーんぜん大したことない。ちょっとおかしなことがあったけど別に大したことなかったしな」
「そうなんだね。それなら良かった」
俺の心配をしてくれているんだな。
「こいつは大丈夫大丈夫!」
「んだ!小太郎は小心者だからな!」
「危ないとこには行かないべ」
「うっせぇーよ!」
ほんと爺婆ズは!!
「でも感謝しとるんじゃ」
「わしもそうじゃ」
「こんな年寄りにも優しい子に育ってくれて」
「おいおい、なに辛気臭いこといいだしてんだよ」
「いや、いまだから言っておかないといけないんじゃ!」
「親父……」
「ピザーロでーす」
「お勘定よろしくな!小太郎!」
「……てめぇらの血は何色だぁ!」
もう騙されねぇぞ!くそったれ!
「お父さん達は本当にコタローのことが好きだね」
「馬鹿にしてるだけだろ?」
「ううん。私にすっごく自慢するの」
「俺のことを?」
「優しくていい子だとか、自慢の息子だって」
けっ!聞かなかったことにしよう。
「分かった分かった、この話はこれで終わり」
「照れてる」
「うっさい」
布団で顔を隠すとおでこにキスをされた。
22
あなたにおすすめの小説
勇者パーティのサポートをする代わりに姉の様なアラサーの粗雑な女闘士を貰いました。
石のやっさん
ファンタジー
年上の女性が好きな俺には勇者パーティの中に好みのタイプの女性は居ません
俺の名前はリヒト、ジムナ村に生まれ、15歳になった時にスキルを貰う儀式で上級剣士のジョブを貰った。
本来なら素晴らしいジョブなのだが、今年はジョブが豊作だったらしく、幼馴染はもっと凄いジョブばかりだった。
幼馴染のカイトは勇者、マリアは聖女、リタは剣聖、そしてリアは賢者だった。
そんな訳で充分に上位職の上級剣士だが、四職が出た事で影が薄れた。
彼等は色々と問題があるので、俺にサポーターとしてついて行って欲しいと頼まれたのだが…ハーレムパーティに俺は要らないし面倒くさいから断ったのだが…しつこく頼むので、条件を飲んでくれればと条件をつけた。
それは『27歳の女闘志レイラを借金の権利ごと無償で貰う事』
今度もまた年上ヒロインです。
セルフレイティングは、話しの中でそう言った描写を書いたら追加します。
カクヨムにも投稿中です
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
世界一簡単にレベルアップ ~魔物を倒すだけでレベルが上がる能力を得た俺は、弱小の魔物を倒しまくって異世界でハーレム作る事にしました~
きよらかなこころ
ファンタジー
シンゴはある日、事故で死んだ。
どうやら、神の手違いで間違って死んでしまったシンゴは異世界に転生することになる。
転生する際にオマケに『魔物を倒すだけでレベルが上がる』能力を貰ったシンゴ。
弱小の魔物を倒してレベルを上げ、異世界でハーレムを作る事を企むのだった。
42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。
町島航太
ファンタジー
かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。
しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。
失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。
だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
ステータス画面がバグったのでとりあえず叩きます!!
カタナヅキ
ファンタジー
ステータ画面は防御魔法?あらゆる攻撃を画面で防ぐ異色の魔術師の物語!!
祖父の遺言で魔女が暮らす森に訪れた少年「ナオ」は一冊の魔導書を渡される。その魔導書はかつて異界から訪れたという人間が書き記した代物であり、ナオは魔導書を読み解くと視界に「ステータス画面」なる物が現れた。だが、何故か画面に表示されている文字は無茶苦茶な羅列で解読ができず、折角覚えた魔法なのに使い道に悩んだナオはある方法を思いつく。
「よし、とりあえず叩いてみよう!!」
ステータス画面を掴んでナオは悪党や魔物を相手に叩き付け、時には攻撃を防ぐ防具として利用する。世界でただ一人の「ステータス画面」の誤った使い方で彼は成り上がる。
※ステータスウィンドウで殴る、防ぐ、空を飛ぶ異色のファンタジー!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる