魔女の弟子ー童貞を捨てた三歳児、異世界と日本を行ったり来たりー

盾乃あに

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錬金術

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 福田さんには悪いがギルマスに会う気にはなれない。
 ちょっと離れた豊田ギルドまでやってきた。ここは上級ダンジョンがあるらしい。
「小太郎様ですね。ダンジョンに入れるわけにはいかなくなりまして」
「は?」
「通達がありまして小太郎様をダンジョンに入れるなと」
「それはギルドの総意ととってよろしいでしょうか?」
「それはわたしにも分かりかねます」
「分かりました。今後一切日本のダンジョンには関係しませんので」
「そうですか。わかりました、そのように伝えさせていただきます」

 そっちがその気なら徹底的にやらかしてやる。
「わはははは、あの小僧は豊田ギルドで門前払いをくらったらしいぞ!こっちに泣きついてくるのも時間の問題だろ?」
「そうは思いませんけどね」
「なぜだ?」
「小太郎様はスクロールを手に入れる方法を知っています。魔法玉も同様ですね」
「ダンジョンではないということか?」
「そう言うこともあり得ると言うことです」
「まずい、まずいぞ」
「もう、後の祭りです」
「お前はあの小僧に連絡しろ」
「とっくに連絡しましたが、出てくれませんでしたよ」
 本当は出てくれていたが、福田は小太郎の味方だ。
「これではスクロールが手に入らんではないか!あぁ!どうすれば!」

 その頃、部屋であやしげな実験をする小太郎。錬金術の練習だ。
 これで初級ポーションか。一回作ると次からはポンポン生み出せるのは良いな。
 いまはポーション類の作成をしているところだ。
「次はスクロールだな。あ、材料買いに行かないと」
 
 転移でアルスタットの道具屋へ、ブランクのスクロールをありったけ買って、また家に戻る。
「へへっ、なんか悪い事してる気分!」
 スクロールには自分が所持しているスキルしか写せない。俺が今所持しているのは、

剣術 槍術 棍術 体術 盾術 感知 天歩 剛断 瞬歩

 こんだけあれば良いだろ。まずは剣術辺りから試してみるか。
 ブランクのスクロールに自分の血を垂らし、魔力で剣術を込めるように意識する。
 スクロールが少しだけ光り完成する。

 へぇ。これでできるなら量産出来そうだな。

 適当にスクロールを作ってアイテムボックスに突っ込む。あ、どれがどれかはシールを貼ってある。

 さて、福田さんから電話があったから電話してみるか。

「もしもしー」
「あ、小太郎様。大丈夫ですか?」
「こっちは大丈夫だよ。そっちは?」
「はい、ギルマスが情緒不安定でして、大変ですね」
「やっぱりねー、だって俺に喧嘩しかけてきたんだからさ。いっそ福田さんがギルマスやったよ」
「えぇー、私は今の立ち位置で十分ですよ」
「だよねー、だからギルマスって最悪なやつしかやらないのかな?」
「さぁ?それは同意いたしかねますが」

「あ、スクロールは分かったけど、魔法玉はどうなったの?」
「あれはギルマスが持っていってしまって」
「あんのやろう!やっぱ今から行くわ」

「小太郎様」
「あー、福田さんはそこら辺で隠れてて」
「は、はい」
「ギルマスはどこかなー?」
 俺はマスター室を見つけるとドアを蹴破る。
「はい、みっけ!」
「ひいぃぃ!」
「ギルマス?俺の渡した魔法玉を返せよ」
「あ、あの、あれは」
「あん?金でも良いぞ?一つ一億な?」
「あれは自衛隊に渡しました」
「なら金だな、五億ちゃんと払おうね」
「あ、あり、ありません、そんなお金」
 ギルマスは黄色い液体を漏らしている。
「ないなら自衛隊にいこうか?返してもらいに!」
「は、はい」
  

 ギルマスの指示で車移動だ。
「おい、ギルマス?ちゃんと向かってるんだろうな?」
「はいぃ!ちゃんと連絡もしてありますので!」
 自衛隊駐屯地に着くと門が開けられ正面の建物の中に案内された。
「やぁ、私は加藤陸曹長だ。君が風間小太郎くんか」
「は?個人情報ダダ漏れだね。あと魔法玉を返してもらいに来た」
「いや、あれは返す返さないのものじゃなくて」
「俺のだからさぁ!こいつが勝手に渡したんだよ?返すのが筋じゃないかな?」
「田辺一曹、持ってこい」
「はっ!」
「持って来させてる間に話をさせてもらえるかな?」
「どうぞ」
 俺はソファーに座って持ってくるのを待つ間に加藤と言う男と話をする。
「あれは大変大事な物だ。だから譲って欲しい」
「無理、こいつが俺に喧嘩売って来てるからもう協力はしない」
「私がそいつをどうにかしよう」
「それでも無理、もう取り返しはつかない」
「どうしてもか?国が動くぞ?」
「それは悪手だね。それを持って来たのは誰だ?」
「そうだね。それではこうしないか?これを自衛隊が買うということで」
「一つ一億」
「なっ!」
「オークションにかけたらどうなるかわかるでしょ?」
「わ、わかった。上と掛け合ってみよう」
「ならいいですよ。で?スクロールもよこせと言っていたようですが?」
 加藤の汗は尋常じゃないくらい流れている。
「いや、あればこちらにも流して欲しいとお願いしただけだ」
「そうですか。スクロールなら売ってもいいですよ?一つ一千万ですけど」
「そ、それも上と掛け合ってみる」

 結局、魔法玉は全て返してもらい、ギルマスはクビになって、俺は普通にダンジョンにはいることを許可された。
「はぁ、俺はこのまま帰りますね」
『転移』
「は?どこに?あぁ。私達は対応を間違えてしまったか」
「そのようですね」
 加藤と田辺はギルマスを摘み出すと、今後の対応をどうするか会議を開く。
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