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属性武器
しおりを挟む「さて、出発!」
お気に入りの音楽をかけながら車で新宿の『tortie』に行く。事前にツネには連絡してある。
駐車場に車を駐めるとツネが外に出てくる。
「いらっしゃいませ、ってか、車買ったんだな」
「おう、部屋も今新宿近くで探してる」
「へぇ、いい車じゃないか!流石探索者」
と車をぐるりと見てツネが言う。
「今日は数があるし、驚くと思うからちゃんと勉強してくれよ?」
「あぁ、店長も社長から表彰されて、ルカを逃すなって言われたらしいから高めで買ってくれるぜ?」
「それはいいことを聞いたな」
と笑いながら車から荷物を2人で下ろして、店へと入る。
「いらっしゃいませ、里見様」
「今日もよろしくお願いします」
「はい!お荷物お持ちします」
店の中には2組のパーティーが真剣にミスリル製の武器を見ている。
「ではこちらへ」
と俺が持ってる荷物を大事そうに抱えて店長とツネが先に行く。
商談スペースに行くと俺の方に荷物を置いて対面に店長とツネが座る。
「んじゃ、早速見てもらいますね」
「はい!」
と良い返事の店長の窪田さん?だっけ?名刺見とけばよかったな。
ツネがベルベットの布をテーブルに敷く。
「まずはミスリルスピアですね」
とデザインが水をイメージした様になっていて少し青みがかったミスリルスピアだ。
「こ、これは?……はい、では『鑑定』させていただきます。……な、、、は、初めて見ました」
「そうでしょう?」
「こ、これは水属性のミスリルスピアですね」
「は?え、属性武器ですか?」
と店長とツネが驚いて固まっている。
『ミスリルスピア(力+6、素早さ+3、知力+6、幸運+3、水属性)』
このスピアは鉄の槍から『合成』したので7回、追加効果が7回と言うことだ。やはり力や素早さなどのステータスは3ずつしか上がらないようだな。
「これを売って頂けると?」
「そうですね無印ですから『tortie』のブランドで出せば世界中に知れ渡るでしょうね?と言うかこのミスリルスピアはデザインからもう別物ですから名前も変えないといけないですね?」
そう、ミスリル製だが別の名前が付けられる。
「そ、そうですね!こ、このスピアは勉強させていただきます!1億で如何でしょうか?」
「えっ?」
「す、すいません!1億8000万で」
「うーん、、、はい、ツネもいますし、それで良いですよ」
まぁ、それくらいで許してやろう。と言うか8000万も安く仕入れようとしたな?
「榊原、ありがとう」
と店長はツネにまでお礼を言っている。
「次はミスリルの片手剣です」
「次ももしや?」
「属性武器ですね」
そう言ってテーブルに置く。
「こ、今度は風ですか!」
「風属性の武器になります。効果も先ほどのスピアより多いですね」
『ミスリルの片手剣(力+15、素早さ+12、防御+3、知力+6、幸運+6、風属性)』
「あ、あはは、凄い片手剣です」
と店長は今日だけでいくら使うのでしょうか!
「い、一億」
「は?今回はなかった事に」
「い!いえ、続きが」
「ハハッ!ですよね?」
その後も『土属性の大剣』に驚き、後のミスリルダガー×3、盾、弓は慣れてきたようで、値付けは相当頑張っていた。
そりゃ最初に8000万も安く買い取ろうとしたのだから、俺が疑うのも分かるだろう。
「ほ、本当にありがとうございます!こちらで全部ですよね?」
「はい、今回もいい商談が出来て良かったです」
「いえ、こちらこそこれからもよろしくお願いします」
「はい、ツネがいるので大丈夫です」
とここでもツネの名前を出しておく。
属性武器は需要があり、非常に珍しいので、3つとも億は超えた。
そして他のミスリル製品も付与された物なのでそれなりの値段が付き、7億ほど儲かった。
「カードにお振込みで?」
「お願いします」
とカードに入れてもらい、これで俺も億超えだな。
店長とツネに見送られ車を発進させると、次はマー坊との約束だな。
台東区までドライブする。
上野のパーキングに車を駐めると歩いて指定された喫茶店に向かう。
純喫茶『アン』と言うレトロな喫茶店に入ると、
「おう!こっちだ!」
と呼ばれ、マー坊の席の対面に座る。
「ホットコーヒーで」
「かしこまりました」
と注文してから、
「金は用意してきたかぁ?」
「おう!この後ギルドに行ってそこで移してもらう」
「分かった、じゃあどうぞ」
とミスリルソードの入ったケースを渡す。
ケースは予め買っておいた。
「み、見ていいか?」
「ここで確認しない方がおかしいだろ?」
そう言ってやると、ケースを開ける。
「ほ、ほぅ、こ、これはミスリルソードなのか?」
「ほら貸して」
と隣の席の若い女の子がケースを閉めて奪っていく。
ちょうどコーヒーが来たので口をつける。
「あ、俺のパーティーメンバーで、斥候の木下翠だ。『鑑定』持ちだから一緒に来てもらった」
「そうか、俺は里見瑠夏だ」
「翠でいいわ、年下だしね。じゃあ『鑑定』するわよ?」
「どうぞ」
ミドリがケースを開けて『鑑定』する。
「……間違いないのね?これは凄いわ」
「ど、どうなんだ?」
マー坊は早く知りたいらしいが、ミドリはゆっくりと付与された剣について話す。
『ミスリルソード(力+18、素早さ+12、防御+3、知力+3、幸運+6、炎属性)』
聞いたマー坊は口を開け、呆けている。
「こんな強力な武器、初めて見たわ!ダガーはないの?」
「『tortie』に行って、榊原に言えばもしかしたら出してくれるかも」
「『tortie』ってあのブランド?属性武器なの?」
「残念ながら属性は付いてないな」
あきらかに落ち込むミドリだが、
「そう、あそこに行けば付与されたダガーがあるのね?」
「あるねぇ、でも高いぞ?」
ブランド品になってるからな。
「もし、ダガーで属性武器が出たら今井に連絡してくれない?」
「属性武器は高いぞ?このミスリルソードはマー坊だから安く売ったし、属性が付くとは思わなかったからな」
ほんと一億以上、友人価格で下げたようなもんだしな。
「分かった、お金の方は準備しておくわ」
「もしかして金持ち?」
「親がね、でも借りるだけよ?ちゃんと返すもの」
とミドリは言うとケースを閉めてマー坊の横に置く。
俺もコーヒーを飲みながら、
「おい、マー坊?貸し1つな?名前もつけろよ?世界で一つの武器だからな?」
「あ、あぁ」
と言ってようやく戻ってきたようだ。
「はぁ、ルカは規格外だな」
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