王霞珠玉

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第2章 ダンジョン攻略

セレネの村

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俺らは今馬車の中だ、ケツが痛い、
朝はみんなに見送られ、恥ずかしい思いをしたが悪くはなかった。
それにしてもファイガルまで2日か、長いな、途中の農村で一泊してだから本当に旅行だな。馬車の中は俺らはと荷物が少し、みんな依頼で他の町にいくから空いている。

「キングー、ケツ痛いね!」
霞月も対面に座っているが、たしかに痛い、
「あぁ、馬車ってこんなに揺れるんだな」
サスもゴムのタイヤもないからな、
「にしても暇だな」
さっきから風景が変わらない、
「何もないしね」
「なんか練習できれば良いが」
「あ、魔法とかは?」
火だと危ないし風は霞月もってるから、
「馬車の中だと水か土くらいか」
「だね、どっちやる?」
「んじゃ水でいいか」
「水魔法は、コレね」
巻物で習得すると、
「ふーん、Lv1はウォーターボールか」
「外に向かって撃ってみようよ」
「ウォーターボール!」
「ウォーターボール!」
軟球のボール位の水の玉が勢いよく飛び出した。
「ちゃんとでるもんだな」
「魔力ギリギリまでやってこー」

「魔力無くなったのと馬車酔いでキツイ」
「うー」
空は晴天
道はガタガタ
馬車はガタゴト
俺達は・・・やり過ぎた。

「お、お客さん、モンスターだ!逃げてくれ!」
馬車は急停止、俺らは外に出るとアースドウルフの群れ?旅によく出会うな!
「俺らにまかせてくれ!」
俺はガントレットだけ着けた。
「頑張れー!」
「逃すなよ!お前もやれ!」
と霞月に言って走り出す。
数は三十くらいか、あのちょっとデカイのがボスかな?
俺は出来るだけ傷付けないように、軽く殴って倒して行く。
ボスが、吠えると逃げようときたので、前方にジャンプして追いつくと顔面を叩く!
ボスは反転して逃げようとするが霞月が首を斬って、残りを倒していく。

馬車の親父にちょっと待ってもらって解体、毛皮と、骨を頂戴して後は埋める。

「いやー、凄かったね!お兄ちゃん達強いんだねー、これで旅は安心だ」
親父は死ななくて良かったことにホッとしている。
「アースドウルフだろ?ここにも出るのか?」
「いや、見た事無かったよ、でてもゴブリンか猿どもくらいだ」
オークの森のせいか、生息範囲が広がってるみたいだな。
「行こうか?助けてもらってありがとうね」
親父は早めに抜けたいようだ。
「あぁ、行こう!」
霞月とマップ全開で警戒していく。
「さぁ、この先が、むら、が・・・」
「なんとか持ちこたえてるみたいだから行くかね?」
俺は装備しながら霞月に言う。
「だねー、ちょっと数が多いけど行けるでしょ、僕左からねー!」
左の方が明らかに少ない、まあいいか。
「んじゃ俺は右からだ!親父はここで隠れていなよ!」
親父の肩に手を置いて言うと首を上下に振る。

「さー、モンスター退治だ!行くぞ!バカツキ!」
俺は飛び降りながら叫ぶと
「お先ー!ノロマなキング!」
と速さでは勝てない俺を置いて行く、
俺は右にジャンプして、闘気を纏い一気モンスターどもを突き抜ける!
「なんだこいつら、ゴブリンと狼か?」
共闘して村を襲ってるのか?にしてもこの村塀が高いから無理じゃね?
と思ったら前方で狼に乗ったゴブリンが塀を飛び越えるとこ、だったが中の人が棒で落としている!ナイスだね!
「しゃー!かかってこいよー!」
と殴り、蹴り飛ばす、あっという間に倒れて行く仲間達を見て逃げ出して行くゴブリン達、だが統率されていない為どこに逃げればいいか分からないようで結局倒されて行く。
左を見ると霞月が終わって死体を集めてる。

「親父ぃー!いいぞー!」
と声を上げると親父がヒョコッと出てきてこっちに馬車を引いて寄ってくる。
「これ全部君達だけで?」
「中の人も棒で応戦してたぜ?」
と言うと門を叩いて自分の名前を叫んでる、この親父はアルと言う親父らしい。
門が少し開いてアルを確認して、そして周りを確認し驚いている。
「なぁ、解体できるやつは手伝ってくれないか?この数は俺もキツイ!」
門を開けた男が俺に抱きついてきて
「ありがとう!村が守られて良かった!ありがとう」と泣いているが、俺にその気は無い!剥がしてもっぺん言うと、今度は中に入って行き人を連れてきた。
今度はジジィに抱きつかれて御礼を言われるが、そんな事はどうでもいいんだよ!
「解体を手伝え!助けてやっただろ?」
ようやく分かってくれて今度は二人で中に行くと歓声が上がり、門が開かれる。

何人か出てきてゴブリンは魔石、狼は毛皮と魔石らしい。狼の肉も食えるらしいが要らないと言ったら喜んでもらって行ってくれた。

この村?はセレネと言う村?にしてはデカイが、塀もしっかりしてて櫓まである、そんだけモンスターが来るのか聞いたがあそこまで多いのは初めてだそうだ。
毛皮は村にもギルドがあったので、そこで売ってゴブリンの魔石は村長(二度目の抱き着きジジィ)に全部やった。

中を歩いて見学してると区画もしっかりしていて町の縮小版みたいだな、綺麗でのどかな風景だ。

「なーんも無いね!」
「お子ちゃまにはまだ早いかもな!」
「ケッ!」と言いつつも巻物屋を発見すると走って行く。
馬車の親父は定宿があるらしくそこに俺らも予約しといてくれるらしい、いい親父だ。

霞月が呼ぶので行ってみると、またあった、固有スキルだろこれ?俺のが王虎、霞月のが霞龍、店員に、聞いてまけてもらう。
あとは精神耐性があったのでついでに買う。
表に出ると、ワゴンセールみたいになっているところで、なんか掘り出し物が無いか確かめる、が流石に無かった。

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