王霞珠玉

あに

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第2章 ダンジョン攻略

ゴドルの町

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「商業の町に行ってみようよ!そこならありそうじゃない?」
あぁ、そー言えばあったな、でも大丈夫か?
「俺らが行って大丈夫かな?」
「でもそこなら顔もバレてないしやばかったら逃げて仕舞えばいいんじゃない?」
なら行くか!カナタに聞いてみると、転移陣はキルトの町とファイガルにしか設置してないらしく、行くならキルトからになる。
ドルトンに今のキルトを聞いたところ王国兵はファイガルの上級ダンジョンを攻略中とのことなので、キルトから商業の町に行く事に決めた。

久しぶりのキルトに着いたが物置の中に転移陣があり、ほこり臭い。
仲間達に会いたいがここはまだバレるわけに行かないのでローブを被って外に出る。
街道を走って行き、半日かかって着いたのが商業の町  ゴドル、門をくぐると店が立ち並び色んなものが売っている、とりあえずブラブラしながら鑑定していくと巻物屋を見つけて中には入ると古い本屋の匂いがして、埃を被っている。
でも鑑定していくと見たことない巻物ばかりで霞月と一緒に鑑定していく、俺は王覇と言うものと覇王拳術、霞月は朧霞と朧月刀術を見つけた。
どちらもたぶん固有スキルだろう。
取り敢えずこれだけでも買って次を見ようとするが店主が中々出て来ない、大声で呼んでみるとガタバタと音がして降りてくる女の子?
「なんじゃ!気持ちよく寝ておったのに!客か?どれ、・・・お前らのもんじゃな、代金は要らんから持っていけ!」
と帰って行こうとするので待ってもらい、代金は魔石で払うといったらなぜか喜んでる。
取り敢えずジェネラルの魔石を出すとガッカリするので、今度はオールドオークのを出すとめっちゃ喜んだ!
「なんじゃ!いい魔石もっとるじゃないか!他にはないのか?」
まぁ、オールドよりいい魔石は山の様にあるので一応オーク繋がりで黒オークの魔石をだしてみると、
「なんじゃ、お主ら酷使の山に行っておるのか?どこまで行った?」
酷使の山?っていうのか?
「あそこは酷使の山と言うんですか?」
霞月が聞くと
「なんじゃ、知らんで登っておったのか?よく死んでおらんの?酷使とは酷い神の使いの意味で作ったはいいが外に出るとこの世が滅びてしまう為、あそこに封印されとる山じゃ」
なんで俺らはそんなとこで訓練してんだよ!
「で?どこまで登っとる?」
「いまは上層だな、グランドドラゴンを倒す段階で装備が持たなくてな」
「で、いま装備を新調する為に、超上級ダンジョンに挑んでオリハルコンを取ってこようとしてるんですが、武器の修復のために時間が余ってるんで、巻物をみようということでここに来まして」
ウンウンと頷く少女は
「じゃー代金は黒オークの魔石で構わん、あとちょっと待っておれ」
と奥へ入って行ったのでまた物色を始める二人、 魅了体制と睡眠体制もあったのでそれも買う事に、
少女が帰って来て、巻物を目の前に置きだした、鑑定したら俺らも持ってるスキルが多い、
「こんだけ持っていればいいだろ!」
と笑顔で言うが
「えーと、殆ど持ってるスキルですね」
ガーン!と言う顔をしてるが、一応見せてもらった。
やはり殆ど持ってるスキルで持ってないのが一閃と言う霞月に良さそうなスキル、俺は拳を使うので使えないスキルだった。
「この一閃って奴と耐性と後さっきのでいいか?」
と俺が言うと少女は明らかに落ち込んで
「うむ、良いと思うぞ」
どーすりゃ元に戻るんだ?他に良さそうなのもないし・・・魔石上げれば機嫌治らんかな?
「これやるから、元気出してくれよ」
と黒オークキングの魔石を出すと
「いいのか?久しぶりじゃあこれ一個でいいぞ!」
おぉ、元気出て良かったけど、それだけでいいのか?
「オールドと黒オークは?」
と聞くと、少女はキングの魔石を抱きしめて
「それはもういいから閉まってくれていいぞ、これだけでも大丈夫じゃ」
霞月も呆れてるがまあいいだろ、
「分かった!ありがとうな!俺はキング、でこっちが霞月だ!」
と自己紹介すると、
「儂はグレアじゃ!なんかあればまた来い!」
グレアと別れを告げてもう少しゴドルを回る事にする。
ゴドルを散策して行くと、飴屋があるたびに大量に買う霞月、一応試食してから買ってるらしいが、セレネで買った飴には敵うものが無いそうだ、でもどっかから仕入れて売ってるみたいだったからあるだろうって事で、散策ついでに探している。
装備屋も見てみたが俺に合う装備もない、霞月も一緒のようだ、とここでグレアが俺らの後ろから抱きついて来た?
「お主らゴドルを知らんじゃろ?儂が案内してやるから嬉しく思え!」
と、いらん案内役が登場した。
「んで何が欲しいんじゃ?」
と聞くグレアに
「とりあえず霞月が欲しがってる飴かな?セレネに下ろしてるところを知らないか?」
んー、と考えてるが
「セレネに下ろしてるとするとあそこかのー?まぁ、いい!付いて来い!」
と路地裏の小汚い店に連れて行かれる。
「おーい、客連れて来たぞー?」
奥から出て来たのはお婆ちゃん、
「なんじゃ、グレアか、そこのイケメンが客か?」
霞月がいつものように
「あのセレネの飴ってここで下ろしてるんでしょうか?」
と聞くと婆ちゃんは
「そうだよ、飴が欲しいのかい?子供だねー」
と言い霞月は顔を赤くして
「いや、セレネで食べた飴がとても美味しかったので、それで」
としどろもどろで説明するが、なんだかな、
「セレネの店に下ろしてるのはここで作ってる飴だよ、ほれ、一個舐めてみな」
と霞月に渡して舐め始めると涙目になりながら
「これです!これをあるだけ下さい!」
とやっぱり爆買いか、
「あるだけかい、こんなもんでよければ喜んで」
と大量の飴を買い占めるバカツキ、
「値段はそうさねー、大量に買ってくれたから、銀貨30枚でどうだい?」
30万かよ!飴だけで?てかセレネでも高かったな。
「はい、ありがとうございます!また買いに来ます!」
と金を払いアイテムボックスに収納していく霞月、なんちゅー笑顔だ!
「はぁー、こんなに売れるとはグレア!良い客連れて来てくれてありがとうね!」
と婆ちゃんが言い
「こいつら田舎モンだからね、儂もほれ!巻物がこれに変わったわい!」
と黒オークキングの魔石を見せると婆ちゃん腰抜かして
「そりゃ、価値がわかっとらんのか?それとも馬鹿かい?」
婆ちゃん酷いよ!
「な!もう返さないから言っとくけどこれ一個で金貨1000枚はするよ!」
えーっと、金貨1枚100万円だからー・・・
「え?10億くらいの価値?僕ら凄い金持ちだったのか」
と霞月の方が計算は早いな、てか10億か、んじゃ
「これは?いくらになる?」
ととりだしたのはランドドラゴンの魔石、
「・・・」
「・・・」
「キングしまっとけ!」
「だな、忘れてくれ」
婆ちゃんとグレアは固まったままで動いてない。パァンッ!と両手を叩くと気付いて動き出し
「なんじゃあの魔石は?見た事ないぞ」
「儂も初めてみた、あんなの売れないぞ!」
なんだ、売れないのか。
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