王霞珠玉

盾乃あに

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第5章 ヘヴン

神のゲームと大きな被害

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そんなカナエのひび割れた魔石を帝国の墓地に入れてもらった。ここなら安心していられるから。ゆっくり休んでくれ。
お前にあげたけど形見にペンダントは貰っていくよ。俺の胸元にはピンクのペンダントが光っている。


「さて、ヘヴンに行く必要が無くなったな」
俺が霞月に向かって言うと、
「どうかな?もう居ないんじゃないかな?」
と霞月は言う、
「あー、そうだな、たぶんヘヴンにいたとされる神はこの世界が大好きなんだろう、だから桜花のことを俺らに任せたような気がするよ」

「あー、ぽいね、でもあの場所でやる訳には行かないでしょ?」

「だから連れてってよルドルフさん!」


上に浮いているルドルフに向かって俺は言う。
「あー、せっかく安全に進んで行くことが出来る子が出来たと思ったのにな、ってなんで分かっちゃったの?」
ルドルフはクルリと回って目の前に降り立つ、
「勘ですかね?俺の双子を諜報員にして人がいないと言いながらも僕等につけたのは親心かな?って」

ルドルフは笑いながら、
「凄いなぁ、本当に凄い、シナリオ的にいい出来だと思ったのにばれちゃうのは嫌だけどさ」
「貴方が山風さん?でいいのかな?僕らの先祖?」

ルドルフもちょっと考えて
「山風でいいけどゲームマスターって言って欲しいかな!」

「んー、それは嫌だな、ゲームって楽しむ為にあるものであって、好きに弄るのはチートだよね?」
ちょっとだけ霞月が怒ってる。

「あ、霞月君もゲーム作ったりする派?私は今元に戻してる段階なんだよ、前の人、お父さんが色々台無しにしちゃうし、先祖の山風さん?が自分で王国作って王家の一族と現実世界の山風を嵐家にしてこの世界で往き来するから、条約なんか作ってめんど臭くしてくれるし。
知ってるかな?一番最初の山風さん地球の人だったんだけど、異世界に呼ばれて勇者だったんだよ!
そりゃ、強くて勇敢で優しくてみんなの人気者だったんだって!
なのに魔王を倒したらこの別の世界の神様にされて、人間しかいないこの世界を管理してたの、そしたら人間同士で戦争するから前いた世界のモンスターを真似てギルド作って王国作ってって色々やって人間同士で争わない平和な世界にしたんだけどさー、次の世代の神様からしたら、暇なんだよね、実際。」

そこまでは王には無かった知識だ、霞月の顔を見ても知らないようだ。

ルドルフがクルリと振り返ると真っ白な部屋?壁も天井もないところに俺達は立っていた。

「ここが君達が目指してたヘヴンの最上階!
ヘヴンは塔型のダンジョンなんだよ、で、ここから」

パチン!と指を鳴らすと画面が出てきて、

「こんな風に見れるんだ、神様だからお腹も空かないしなんでもできると思うでしょ?それは最初の人だけだから!
私は食べないと餓死するしやらないと子供も出来ない、ただの人より寿命が長くて、人より特殊なことができるだけなんだよ。

お父さんから聞いた話になるんだけど、あっちの世界にゲームがあって楽しいって!
だから私もゲームを召喚して最初は面白くてハマっててさ、お父さんがやってることなんか気にもしてなかった。
実際オークにはメスもいたし人間で子作りなんかできないよね!
だって元々豚だし、なのにできるようにしたり、死の荒野とか作ってみるし。
ただお父さんが寿命で死ぬ時に聞いたのはこの世界をゲームにしたかったって。
あははははははははははは!ふぅ、笑っちゃうよね、だってゲームだったら終わりがあるのに!そんな事してたら神である私達がクリアーの条件に入ってしまう!」

ダメだなその父親が教えてあげないと分からない

「私はゲームをやってクリアする喜びは知っているしゲームオーバーの時の切なさも分かる、だからゲームオーバーにならないようにしたかったんだけどね。

何代か前の山風が勝手に王国で桜花って君が倒してくれた女?もう化け物だけどあれを殺したと見せかけて連れ去って子供作ったんだって!んで逃げられた。

子供ごと連れて逃げた先で嵐家の男に会いに行ったら、帝国作って子供までつくってる。桜花は全てを憎んだんだろうね、男に裏切られた、男にレイプされて子供まで産んだ、何故私はこんな世界にいるのか?とか色々かな?気付いたら餓死寸前で子供殺して食べちゃってた。進化しちゃったんだ。
あちこちで暴れ回って同族を食べて進化して、最初の頃はモンスターそのものだったらしいよ。
でも途中から変わったらしい、何かの知識を得たんだろうね。
で壊れた桜花はこの世界も、あっちの世界も壊そうとしたんだろう。
何百年か前に王国を乗っ取り嵐家が来たら帰れないようにしてた、最初の方は上手くいかなかったみたいだけど。
最初の祖先の神様との契約をどこかで知ったんだろうね。
ちゃんと嵐家と王家が手を取り合い、平和な世界を守っている事が分かるように、紫運命球を100年以内に作る事。桜花はそれを破らせようとした。
だけど神一郎がギリギリで作った。
そこからまた100年、霞月君のお父さんは罠に掛かってしまったけど、君達がなんとかしてくれた。
まぁ、そんなことが起きてるのを私が知ったのはお父さんが死んでからなんだ」

「それが守られなかったらこちらとあちらが混じってしまうからか」
桜花も本当に被害者だ、俺は真実を知らなかったとは言えなんて酷い事を・・・

「キング君が悩む事は無いよ!あれは私の祖先がやった過ちであり、本当は私がなんとかするはずだった、けど、君達が来たんだ!

これはとんでもない運命的なゲームになると思ったね!

だが私もやる事が多過ぎたのだ、平和ボケしてる冒険者どもをどうやってレベル上げさせていくか?これだけおかしくなった世界をどうやって元に戻すか?
だから君達にプレイヤーになって貰って桜花ってボスを倒して大団円で終わる筈がまさかカナエが壊れてないなんて思わないだろ?

そしてまさかの私、神がラスボスになるなんて、いや、なるはずないからね!私は君達の味方だよ!この世界を元に戻したいだけなんだから!でも本当に分からないもんだよ。」

少しだけ理解したが、教えてくれた方が何倍も速く解決出来たことであり、結局はこいつもゲームと現実の区別がつかない人間なのだろう。

霞月はもう無表情のまま立っている。
そりゃこんだけわがままなこと言ってればそうなるだろうさ。

「なぁ、ルドルフ、でいいよな?なんで俺達をプレイヤーにしたんだ?」

ルドルフは分かんないような顔して
「王家と嵐家が二人で来たんだよ?遠くても神の子でしょ?なら手伝うのが当たり前だと思うけど?」

「凄い屁理屈だよね?僕はキングが気に入ってダチになったからこの世界に来て帰るだけの予定だったんだ。
はぁ、神であり人間って本当にタチが悪い。ルドルフはあんな小さなギルドから人間をどうにかしようとしてたのか?」

ムッとした顔で霞月を見て
「それしかないだろ?王国は桜花がいるしファイガルはその前の村に罠が仕掛けてある、君のお父さんも引っかかって奥さんは逃した見たいだけどね、そしたら最初の町からやってくしかないじゃないか!」

どんな血が混じって勇敢で優しい勇者がこうなんだよ。

「いや、神なら桜花倒して楽にしてあげれば良かったじゃないか?」

ふぅー、と溜息を吐いて、
「私は言った筈、寿命が長いだけの人より特殊なことができるだけの人間なのだと、それがあんな化け物倒せる筈ないだろ?」

あー、頭痛くなってきた、あ、霞月も眉間のあたりを押さえてるな。

「んでルドルフはこれからどうしたいんだ?」

笑顔が気持ち悪いな。
「よくぞ聞いてくれた!君達に手伝って貰ってこの世界を良くしようよ!」

「具体的に言って!」
霞月が怒ってる。

「そうだな、とりあえず王国は潰れちゃったから帝国を一つにまとめて、みんなのレベルを上げちゃえばモンスターなんか倒せるようになるよね!」

「ちなみに神の力ってどの程度使えるの?」
霞月はやる気をなくしてこいつにやらせる気だ。

「テレポート、ビジョン、くらい?あとは巻物読まないと出来ないんだけど、あれ動けなくなるから嫌なんだよ」

「どこに巻物あるの?」

「全部持ってるよ、神が死ぬ時に全部ドロップするからね」
「ちょっと出してみて」
「はいよ」
大量の巻物が落ちてきた。

鑑定していくと神と言う巻物があったので俺がルドルフを押さえて霞月が巻物をひらいた!
「ぐおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

これで神の知識がルドルフに備わるだろう、あとは大量の巻物を鑑定していく、なんか神の知識があればそれに付随する能力は鍛えれば使えるらしい、説明書がついてたのに読まない山風ルドルフ。

なんか色々あるな、天地創造とか異世界間移動とか、霞月が目をキラキラして見ている。

いるもの、要らないものと分別していって要らないものの中には天罰とか不幸とかスタンピードなんかあったので燃やしてしまった。
もしいるなら鍛えるだろう。

で、要るものを二人で分けていく、俺らでも血が混じってるなら使えるだろう。

ルドルフは放置して俺らも軽そうなのから覚えていく。

流石にこの世界はこいつに任せて後のこと大体やってりゃいいだろ!
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