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目覚め
01
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俺は幸せを絵に描いたような家庭に生まれた。そんな俺の人生という航路も順調で、進学し生まれる前から決まっていた婚約者ともうまくいき、3か月後に結婚式を控えている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
データ入力の仕事を終え目頭を指で揉んでいると電話のベルが鳴った。画面にはWilliamの文字が。
義兄さん?
『ハロー、どうしたんだウィリアム』
「仕事で近くに寄ったから夕飯でもどうかと思ってね」
『いいね。ちょうど仕事も一段落したから』
「じゃあ20時家に迎えに行くよ」
『わかった』
電話をきって画面を見ると18時23分だった。迎えまで1時間半くらいだけどウィリアムのことだから19時半くらいには来そうだな・・・
ここ最近ずっとパソコンに張り付いて仕事をやっていたせいか、節々が悲鳴を上げている気がする。ゆっくり風呂でも入るかと俺はオートバスのスイッチを押し、お湯が張り終わるまでに着ていく服を選ぶことにした。
ウィリアムは仕事帰りでスーツだろうから俺もラフすぎない方がいいだろう。
俺の手持ちの服の中で比較的新しい七分丈の紺色のTシャツに白のチノパンツを履いていくことにした。ウィリアムからもらったGucciのダブルGクロスネックレスをつけてジャケットも持っていけばとりあえずどのお店に行っても大丈夫だろう。
誕生日プレゼントにウィリアムにもらったGucciのネックレスは十字架のデザインが可愛らしく気に入っている。ベッドの上に着ていく服をだすとタイミングを見計らっていたかのようにお風呂の準備がおわったのかオートバスのモニターから音が鳴る。
湯舟につかるとなぜか今までのなにもないおだやかな、黙々と草を食むような暮らしの記憶が脳裏によみがえった。唯一大学生のときに、ウィリアムに誘われて講義をさぼったことがあった。ただ理由もなく憂鬱な月曜日に退屈そうな俺を見かねたのかウィリアムが大学から連れ出してくれたのだ。車で2時間ドライブして海へ連れってってくれた。ただそれだったが俺にとっては胸がどきどきして、何かいけないことをしているようなスリリングな体験だった。そのときのことを思い出して思わず口元が緩む。
額におちた前髪をかきあげているとチャイムがなった。
バスルームの壁にかかった時計はまだ19時9分。え、もうウィリアム迎えに来たのか?いや、まさか・・?
もう一度時計をみる、時間は間違いなく19時9分だ。脱衣所に置いてあった俺の携帯がなっている。絶対ウィリアムだ。俺はバスタブからでると軽く髪と体を拭き腰にタオルをまいてキッチンにあったモニターを見る。ちょうどウィリアムが共用部扉をくぐったところだった。
下着を履きチノパンに足を通す、水滴が残っていたせいか生地が張り付く感触が気持ち悪いが仕方がない。義兄さんにパンイチをさらすのは避けたいし。
玄関のチャイムが鳴る。
髪をガシガシ拭きながらドアのカギを開けると、すぐに扉が開かれウィリアムがはいってくる。
上半身裸の俺を見て驚いたのか目を丸くして、そして笑みを浮かべた。
「わるいね、一回会社にもどってから来たのだが道がすいていてね。早くついてしまったんだ」
『本当早すぎる、適当にかけて待ってって』
Tシャツをきて洗面台に行くとウィリアムが何故かついてきた。
「私がやるよ」
そういって俺の手からドライヤーを奪った。俺はそれを断るもの面倒だったため任せることにした。
鏡越しにウィリアムを見ながら『ありがとう』というと笑みを浮かべながら「前を向いて」といわれる。
ドライヤーから暖かい風がでて髪をなでる。鏡越しにウィリアムをみると、楽しそうに俺の髪に手櫛をしながらドライヤーを熱くならないように遠くからあてていた。ウィリアムが美容師だったら人気美容師まちがいないな。
優しい手に欠伸をするとちょうど終わったのかドライヤーが切られ静かになる。
「終わったよ」
『おう。もういくか?』
「そうだね、食事のあと連れていきたいところができたんだ」
『そっか、車先に行っててくれ。すぐ行くから』
ウィリアムを先に行かせて俺はベットの上に置いたままにしていたネックレスをとりに行った。
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データ入力の仕事を終え目頭を指で揉んでいると電話のベルが鳴った。画面にはWilliamの文字が。
義兄さん?
『ハロー、どうしたんだウィリアム』
「仕事で近くに寄ったから夕飯でもどうかと思ってね」
『いいね。ちょうど仕事も一段落したから』
「じゃあ20時家に迎えに行くよ」
『わかった』
電話をきって画面を見ると18時23分だった。迎えまで1時間半くらいだけどウィリアムのことだから19時半くらいには来そうだな・・・
ここ最近ずっとパソコンに張り付いて仕事をやっていたせいか、節々が悲鳴を上げている気がする。ゆっくり風呂でも入るかと俺はオートバスのスイッチを押し、お湯が張り終わるまでに着ていく服を選ぶことにした。
ウィリアムは仕事帰りでスーツだろうから俺もラフすぎない方がいいだろう。
俺の手持ちの服の中で比較的新しい七分丈の紺色のTシャツに白のチノパンツを履いていくことにした。ウィリアムからもらったGucciのダブルGクロスネックレスをつけてジャケットも持っていけばとりあえずどのお店に行っても大丈夫だろう。
誕生日プレゼントにウィリアムにもらったGucciのネックレスは十字架のデザインが可愛らしく気に入っている。ベッドの上に着ていく服をだすとタイミングを見計らっていたかのようにお風呂の準備がおわったのかオートバスのモニターから音が鳴る。
湯舟につかるとなぜか今までのなにもないおだやかな、黙々と草を食むような暮らしの記憶が脳裏によみがえった。唯一大学生のときに、ウィリアムに誘われて講義をさぼったことがあった。ただ理由もなく憂鬱な月曜日に退屈そうな俺を見かねたのかウィリアムが大学から連れ出してくれたのだ。車で2時間ドライブして海へ連れってってくれた。ただそれだったが俺にとっては胸がどきどきして、何かいけないことをしているようなスリリングな体験だった。そのときのことを思い出して思わず口元が緩む。
額におちた前髪をかきあげているとチャイムがなった。
バスルームの壁にかかった時計はまだ19時9分。え、もうウィリアム迎えに来たのか?いや、まさか・・?
もう一度時計をみる、時間は間違いなく19時9分だ。脱衣所に置いてあった俺の携帯がなっている。絶対ウィリアムだ。俺はバスタブからでると軽く髪と体を拭き腰にタオルをまいてキッチンにあったモニターを見る。ちょうどウィリアムが共用部扉をくぐったところだった。
下着を履きチノパンに足を通す、水滴が残っていたせいか生地が張り付く感触が気持ち悪いが仕方がない。義兄さんにパンイチをさらすのは避けたいし。
玄関のチャイムが鳴る。
髪をガシガシ拭きながらドアのカギを開けると、すぐに扉が開かれウィリアムがはいってくる。
上半身裸の俺を見て驚いたのか目を丸くして、そして笑みを浮かべた。
「わるいね、一回会社にもどってから来たのだが道がすいていてね。早くついてしまったんだ」
『本当早すぎる、適当にかけて待ってって』
Tシャツをきて洗面台に行くとウィリアムが何故かついてきた。
「私がやるよ」
そういって俺の手からドライヤーを奪った。俺はそれを断るもの面倒だったため任せることにした。
鏡越しにウィリアムを見ながら『ありがとう』というと笑みを浮かべながら「前を向いて」といわれる。
ドライヤーから暖かい風がでて髪をなでる。鏡越しにウィリアムをみると、楽しそうに俺の髪に手櫛をしながらドライヤーを熱くならないように遠くからあてていた。ウィリアムが美容師だったら人気美容師まちがいないな。
優しい手に欠伸をするとちょうど終わったのかドライヤーが切られ静かになる。
「終わったよ」
『おう。もういくか?』
「そうだね、食事のあと連れていきたいところができたんだ」
『そっか、車先に行っててくれ。すぐ行くから』
ウィリアムを先に行かせて俺はベットの上に置いたままにしていたネックレスをとりに行った。
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