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あとがき?
しおりを挟む智裕と裕也は高梨と増田に呼び出されて、人気のない体育館の裏にいた。
智裕は茶髪のショートヘア、裕也は黒髪のショートヘアのウィッグを被せられている。ついでに智裕は普段締めないネクタイを締めて、裕也は普段着ないベストを着用させられた。
「おい、お前らこれは一体なんなんだ。」
「うるさい黙れ。ねー、増田さん、いくら遠目からで加工するとは言ってもやっぱ大竹と松田じゃ萌えないんだけどー。」
「私も本当は赤松くんと石蕗先生を起用したかったんだけどどちらもNG食らったし仕方ないよ。」
「当たり前だろ!こんないかがわしい妄想の表紙に拓海さんを載せるなんて言語道断だ!それに赤松はあの直能さんの弟だぞ!直能さんが悲しむ!」
「だったら文句言わずに言われた通りにやれクソヘタレ!」
「じゃあ、このシーンを忠実に再現してください。」
増田が指定してきたシーンは、“拓真”と“先生”が両想いになって“先生”から“拓真”に口付けをする、という所だった。
「勿論キスはフリで構わないですよー。」
「「絶対無理!」」
「「やれ。」」
2人は抵抗も虚しく高梨の力技で無理矢理その体勢にさせられた。
“拓真”に扮した裕也が座り込んで、隣に座る“先生”扮する智裕は隣に腰をかけて裕也に覆い被さり、裕也はそれを受け入れるように背中に手を回す。2人の顔の距離はほぼゼロ。
「あー!だめだめ!松田はもうちょっと包み込むような感じで頭ポンポンしろ!」
「はぁ⁉︎」
「大竹くんはもっと縋り付いて!」
「やだやだやだやだ!」
やはり抵抗してしまう2人を高梨と増田は不満そうに見る。そして各々スマホを取り出して電話をかけた。
「あ、もしもしツワブキちゃん?うん、ちょっと松田がめんどくさいことになってるから体育館裏に来てー。うん。」
「赤松くん?大竹くんが誰かに襲われそうになって大変なの!助けに来て!体育館裏だよ!」
「「それ俺のスマホー!!」」
***
カシャ カシャ
「いいよぉ!やはり美少年同士はええですなぁ!」
「あの……高梨さん?」
「先生!そのままでお願いします!赤松くん!先生を大竹くんだと思って!」
「増田先輩?」
「赤松!それ以上拓海さんに近付いたら“フロントドア(※)”でぶつけてやるからな!」
「直倫ぃ!ツワブキちゃんにやらしーことしてんじゃねーぞ!俺たちの大天使を汚すな!」
「使えねー人材は黙ってろ!」
「これ、何に使うの?」
「大丈夫です!特定されないように加工しますから!ハァハァ…。」
こうして作られた薄い本は、成人済みの増田姉に託され、購入者からは非常に満足してもらえたらしい。
おしまい。
「ふざけんなあぁぁぁぁぁ!」
「訴えてやる!」
(※)智裕が最近習得したツーシームの変化球。詳しくは近くの野球ファンに聞いてみよう←
連載中「男子高校生のマツダくんと主夫のツワブキさん」もよろしくお願いします。
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