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一章 聖女と守護者達
七話「水の魔術師」前編✳
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皆で朝食を摂ると、ヒビスクスとタッカは出掛けて行った。
「コレウス、朝からありがとう」ちゅ、と頬にキスすると、そっと抱き寄せられた。
「ヒビスクスが伴侶候補と聞いて、もう聖女には触れられぬと覚悟したが、婚約すれば問題ないそうだ。タリー殿の知識は俺達には恩寵だな」そっと顎を掬われ、優しく口付けられる。
そう。ゲーム知識を思い起こすと、攻略者は最大七人、火水風土の四属性と光闇、命の属性を持つ。
伴侶は三人までで、反対の属性の人は選べなかった。ヒビスクスは火、コレウスは水属性だものね。
「コレウスは今日、何か予定ある?」長い青髪、青緑の目が揺らめく。
「いや。パースランには逃げられたし、離宮からは出たくないしな」じゃ、ちょうどいいかも。
「裏にある泉を見たかったの。連れて行って貰えない?」タリーは護衛にはならないし、ヒビスクスは水場には向かない。タッカは行ってくれるだろうけど。
「僕は留守番しとくよ。すぐ近くだし二人で行ってきたら?」タリーは書類に向き直った。文官の仕事って大変なのね、いつも机が一杯だ。
「イオナンタとパクレットもいないからな。留守を頼んで良いか?」コレウスも乗り気で天気も良い。
「私、軽食を少し包んで貰うわ」折角だもの、苦笑されても気にしない。
鼻歌混じりの私に合わせて、コレウスがゆったりと歩く。私より頭二つ分は背が高い。
離宮の敷地内とはいえ、外は久しぶり。今は雨季と乾季の短い合間で過ごしやすい時期だ。
丈高く伸びた草の間にまばらに樹木が生えている。乾季に入ると草は枯れて赤茶けた大地が広がる。
でも最近は黒い土に覆われた土地が増え、作物が育ちやすくなっているそうだ。そこへ流れるのが、この泉の水。巫女様に様子を見て欲しいと頼まれた。
「綺麗」その言葉しか出ない。静かな水の気配、山奥の湖のような穏やかで清澄な香りがする。
「なんてことだ」コレウスが座り込んだ。そこまで驚くことかしら。私も側に座って、彼が落ち着くのを待つ。
「聖女とその加護とは、凄いものだな」コレウスがポツリと言う。
「この泉に何かあるの?」私には綺麗だとしか分からないけど。
「精霊で溢れんばかりだ。貴女と俺の周りにも」そっと手を取られる。
「ここには誰も来ない。水浴は如何か」
コレウスの煌めく瞳は優しい。きっと、精霊が望んでいるのね。頷くと、丁寧に服を脱がされた。二人とも裸になって、手を繋いで泉に入る。
泉の中央が少し浅くなっていて、大きな樹が生えていた。その幹に座るよう促されて腰かけると、ちょうど肩から上が水面に出るくらい。
並んで座ったコレウスが、そっと私を抱いて口付けた。
「貴女と繋がりたい。許して貰えないだろうか」真剣な表情に、欲情の覗く瞳。
「私の全てが守護者達のものよ」私は頷く。守護者になる為には家庭も自由も未来さえ捨てる。彼らに返せるのは私自身だけ。枷はないとタリーからも聞いた。
合わせた唇から入って来た長い舌が口内を探る。水中の手も触れてきた。
「……ん」片手で胸を持ち上げるように揉みながら、もう一方で肩や背中、腰、お尻と触れられる。
「んぁ、ん」脚を折り曲げて秘所に触れられると、花の香りが立った。姫豆をそっと突つき、二本の指で皮を剥いて中を弄る。口内と胸と姫豆、どこが気持ちいいのか、分からなくなってきた。
私の手を胸に持って行き、自分で触るよう促される。コレウスの片手は姫豆を弄り続け、もう一方で秘裂に触れ、昨日開かれたばかりのそこを探る。
水中で軟らかく指を銜え、入ってすぐの辺りを探られる内に、良い所を見つけられた。震動するようにゆっくり動かされて蜜が溢れた。
「ん、ぅ」体を捩り、自分で乳首を捻りながら快感に酔う。
「聖女、入れるぞ」解放された唇は、すぐに激しい口付けで塞がれた。
「っん!」泉の中で樹に軽く腰掛け、片足をコレウスの腰に巻き付けて、彼を迎え入れる。外で二人でタリーもいない。背徳感に震えた。
中を探られるとタッカに教えられた快感が甦る。反応してしまう度に体を揺すって味わわれて、背を仰け反らせた。
何度もイって、辺りに花の香りが広がる。奥に当たった時に粗相をしたようで慌てた。こんな綺麗な泉で、どうしよう。
「大丈夫、潮だ。精霊も喜んでいる」何? でも、もう
「イっちゃう、ね、コレウスもイって」中で膨れ上がり、一緒に達した。
「コレウス、朝からありがとう」ちゅ、と頬にキスすると、そっと抱き寄せられた。
「ヒビスクスが伴侶候補と聞いて、もう聖女には触れられぬと覚悟したが、婚約すれば問題ないそうだ。タリー殿の知識は俺達には恩寵だな」そっと顎を掬われ、優しく口付けられる。
そう。ゲーム知識を思い起こすと、攻略者は最大七人、火水風土の四属性と光闇、命の属性を持つ。
伴侶は三人までで、反対の属性の人は選べなかった。ヒビスクスは火、コレウスは水属性だものね。
「コレウスは今日、何か予定ある?」長い青髪、青緑の目が揺らめく。
「いや。パースランには逃げられたし、離宮からは出たくないしな」じゃ、ちょうどいいかも。
「裏にある泉を見たかったの。連れて行って貰えない?」タリーは護衛にはならないし、ヒビスクスは水場には向かない。タッカは行ってくれるだろうけど。
「僕は留守番しとくよ。すぐ近くだし二人で行ってきたら?」タリーは書類に向き直った。文官の仕事って大変なのね、いつも机が一杯だ。
「イオナンタとパクレットもいないからな。留守を頼んで良いか?」コレウスも乗り気で天気も良い。
「私、軽食を少し包んで貰うわ」折角だもの、苦笑されても気にしない。
鼻歌混じりの私に合わせて、コレウスがゆったりと歩く。私より頭二つ分は背が高い。
離宮の敷地内とはいえ、外は久しぶり。今は雨季と乾季の短い合間で過ごしやすい時期だ。
丈高く伸びた草の間にまばらに樹木が生えている。乾季に入ると草は枯れて赤茶けた大地が広がる。
でも最近は黒い土に覆われた土地が増え、作物が育ちやすくなっているそうだ。そこへ流れるのが、この泉の水。巫女様に様子を見て欲しいと頼まれた。
「綺麗」その言葉しか出ない。静かな水の気配、山奥の湖のような穏やかで清澄な香りがする。
「なんてことだ」コレウスが座り込んだ。そこまで驚くことかしら。私も側に座って、彼が落ち着くのを待つ。
「聖女とその加護とは、凄いものだな」コレウスがポツリと言う。
「この泉に何かあるの?」私には綺麗だとしか分からないけど。
「精霊で溢れんばかりだ。貴女と俺の周りにも」そっと手を取られる。
「ここには誰も来ない。水浴は如何か」
コレウスの煌めく瞳は優しい。きっと、精霊が望んでいるのね。頷くと、丁寧に服を脱がされた。二人とも裸になって、手を繋いで泉に入る。
泉の中央が少し浅くなっていて、大きな樹が生えていた。その幹に座るよう促されて腰かけると、ちょうど肩から上が水面に出るくらい。
並んで座ったコレウスが、そっと私を抱いて口付けた。
「貴女と繋がりたい。許して貰えないだろうか」真剣な表情に、欲情の覗く瞳。
「私の全てが守護者達のものよ」私は頷く。守護者になる為には家庭も自由も未来さえ捨てる。彼らに返せるのは私自身だけ。枷はないとタリーからも聞いた。
合わせた唇から入って来た長い舌が口内を探る。水中の手も触れてきた。
「……ん」片手で胸を持ち上げるように揉みながら、もう一方で肩や背中、腰、お尻と触れられる。
「んぁ、ん」脚を折り曲げて秘所に触れられると、花の香りが立った。姫豆をそっと突つき、二本の指で皮を剥いて中を弄る。口内と胸と姫豆、どこが気持ちいいのか、分からなくなってきた。
私の手を胸に持って行き、自分で触るよう促される。コレウスの片手は姫豆を弄り続け、もう一方で秘裂に触れ、昨日開かれたばかりのそこを探る。
水中で軟らかく指を銜え、入ってすぐの辺りを探られる内に、良い所を見つけられた。震動するようにゆっくり動かされて蜜が溢れた。
「ん、ぅ」体を捩り、自分で乳首を捻りながら快感に酔う。
「聖女、入れるぞ」解放された唇は、すぐに激しい口付けで塞がれた。
「っん!」泉の中で樹に軽く腰掛け、片足をコレウスの腰に巻き付けて、彼を迎え入れる。外で二人でタリーもいない。背徳感に震えた。
中を探られるとタッカに教えられた快感が甦る。反応してしまう度に体を揺すって味わわれて、背を仰け反らせた。
何度もイって、辺りに花の香りが広がる。奥に当たった時に粗相をしたようで慌てた。こんな綺麗な泉で、どうしよう。
「大丈夫、潮だ。精霊も喜んでいる」何? でも、もう
「イっちゃう、ね、コレウスもイって」中で膨れ上がり、一緒に達した。
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