聖女の結婚~逆ハー強制ルート?~聖女は性女、伴侶達は腹黒最強S夫でした!?

しろくまさん

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二章「結婚の儀」

四十四話「結婚の儀・地の枢軸」✳

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 ふと気付くと、大きく温かなものに包まれていた。薄い茶色でふわふわの毛の……何だろう?

「あ、起きたね?」ひょい、と毛皮の山の向こうから顔を覗かせたのはパースラン。
「これ何?」と聞いた途端、むくりと起き上がって大欠伸をする、熊?

「グローラーベアー。グリズリーと白熊のあいのこ。それに宿った大地の精霊だよ。飢死しかけてるのを拾ったんだ」ペロペロと顔を舐められながら、パースランが続ける。

「懐いちゃってさ、聖域に入ったらすぐ迎えに来るんだ。乗せてくれるから楽でいいけど」
『気』がすごく大きい。無属性の私でも感じるから、かなり高位の精霊だろうけど……?

 ま、いいか。ちょうどパースランの加護を強めた方がよさそうな感じだし。
「ありがたいわ、パースランをお願いね」頬に口付けると、ぱちんとウィンクしてくれた。 
 パースランに手を取られて立ち上がる。

「ここから降りると『地の枢軸』に行けるんだ。この間コレウスと来た時に、重要な場所だって聞いて驚いたよ。砂丘も見せたかったけど、ベアーが真っ直ぐここへ連れて来ちゃったから」ふう、とため息を吐く。

「凄く深い洞窟なのね、是非見たいわ」かなり重要みたいだし、一日しかないからね。パースランに微笑むと、頬を赤くしながら肩を抱いてくれた。

 ベアーの背に乗って、長い坂道を下る。壁の鉱物が光っているらしく、ボーッと緑っぽい明かりに照らされながら進むと徐々に暖かくなり、壁が黒と黄色の縞に覆われた広い空間に出た。

 ここは『精霊王』の住居かしら。水の宮殿と似た気配を感じるわ。そう考えると、ベアーが笑った気がする。やっぱりそうなのね。

 ゆっくりと見回すと、中心に穴が開いている。かなり深そうに見えるけどまさか、と考えた瞬間、私達を乗せたベアーがそこへ飛び込んだ。心臓が止まりそう! ジェットコースターは苦手なの。

 落ちていたのは十秒程だろうか、長く感じたけど。
「ごめん、そんなにびっくりするとは思わなかった」硬直した私を抱きしめて、パースランが申し訳なさそうに言う。

「でもほら、見て?」周囲の壁には、色取り取りの鉱石が煌めいていた。
「細工師としてはムズムズするんだけど、ここにある物は珍しすぎるから取っちゃダメなんだって」残念そうに笑う。

「また、取っても良い所を教えて貰ったら?」私も笑って答えると、ベアーも良い返事をしてくれたらしい。
「ありがと、聖女はいつもオレが欲しい言葉をくれるよ」ニコニコするパースランが可愛い。

「私こそ。本当にありがとう。ご両親は納得してくれた?」守護者選定に参加する為に家出してたなんて、知らなかったわ。
「うん、ゆっくり話せて良かった」すっきりした顔を見て安心した。

 縦穴の中心の土が盛り上がり、コーティングされたような光を放っている。
「ね、聖女。抱いていい?」パースランが熱の篭った声で囁く。

「貴方のお誘いを断ったりしないわ」私の大事な守護者さん。
 口付けを交わしながら抱き上げられ、ベアーの背からその寝台に移される。

「大好きだよ、大切な人」器用な手が、優しく体を辿り始めた。口内を探る舌に翻弄される内に、開けられた服から侵入する指が胸と秘所に近付く。

 前戯を楽しむパースランにしては性急だと感じたけど、結婚の儀の前から交わりの間隔が延びていたと思い当たった。コレウスが酷いとは怒ってたけど。彼は私には、かなり手加減してくれてるのね。

「気持ちいい?」私の体に触れるパースランは、とても楽しそう。
「少し膨れてる、ここだね。当たるようにしてみるよ」中を探って調整しながら、ゆっくりと挿入はいってくる。

「ぁあっ」花の香りが沸き起こった。
「嬉しいな、良さそうだね?」いい、どころじゃないわ。返事もできずに喘ぐ私を、パースランが微笑んで見つめる。

 パースラン(ポーチュラカ)、和名『花滑りひゆ』は暑さや乾燥にとても強く、夏の炎天下でもかわいい花を次々に咲かせる。

 花言葉の『いつも元気』がパースランに似合っていると思ったけど、学名の『ポータ』は熟すると蓋が取れて口が開く様子から『入口』を意味するらしい。

「ヴェロニカ、愛してるよ」パースランの艶やかな表情に、熟し始めた男の魅力を感じる。
 花の香りが高まり、パースランが中で弾けると鉱石の輝きが増した。

「あぁ、凄く締まるね」羞恥で熱くなる体を押し広げて、深く侵入してまた探る。奥にも感じる所があると知った体が、悦びを伝えた。

「あっ、パースラン」大きな橙の目が煌めき、悪戯っぽい笑い声が響く。
「もっと教えて」中をガツガツと貪られて喘ぎ、全身を探られて嬌声をあげ続け、意識を失った。
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