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失踪
21.
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息子の駿介から津田を紹介されたのは、二人が結婚を決めた後だった。
しかも、彼が「結婚することにしたから」と言い出すまで、佐伯は息子に交際している相手がいることも知らなかった。お互いに仕事と研究で忙しく、ほとんど話をする時間もない親子関係だったのだ。
結婚前にとにかく一度相手を連れてきなさいと諭して、しぶる駿介が連れてきたのが、20歳の津田だった。
佐伯自身、周囲の反対を押し切ってβのゆり子と結婚したのだ。相手がどんな子だろうと、息子が決めた結婚に反対するつもりはなかった。
その佐伯でも、津田の姿を見たときには絶句した。同じ研究室の学生だと聞いていたから、T大に在籍する彼が、まさかΩだとは思わなかったのだ。
差別するつもりがなくても、息子が要らぬ苦労を抱え込もうとしているのではないかと心配するのが親心だ。津田が帰ってから息子と話し合おうとしたが、彼は頑として親の話を聞かなかった。そして翌日には、役所に婚姻届けを出したとの報告を受けた。
もともと強引なところのある子だったので、結局は二人が幸せならと結婚を事後承諾する形になった。
駿介が連れてきた津田が、控えめで礼儀正しい青年だったこともある。
Ωという種に生まれついたせいで、人に拒まれることに慣れていたのだろう。津田は痛々しいほどにおとなしく、恋人の両親に遠慮がちだった。
しかし話してみると聡明さが滲み出るようで、それを褒めると、花開くように嬉しそうに微笑んだ。佐伯もゆり子も、彼が好きになった。
そして何より、若い二人が信頼し合い、寄り添う姿を微笑ましく思ったのだ。
結婚式も披露宴もしなかった。駿介は家を出て、津田が借りていた大学の近くのアパートをそのまま新居にした。
津田が妊娠したと聞かされたのは、そのわずか半年後だ。すでに妊娠4ヶ月だった。
しかも、彼が「結婚することにしたから」と言い出すまで、佐伯は息子に交際している相手がいることも知らなかった。お互いに仕事と研究で忙しく、ほとんど話をする時間もない親子関係だったのだ。
結婚前にとにかく一度相手を連れてきなさいと諭して、しぶる駿介が連れてきたのが、20歳の津田だった。
佐伯自身、周囲の反対を押し切ってβのゆり子と結婚したのだ。相手がどんな子だろうと、息子が決めた結婚に反対するつもりはなかった。
その佐伯でも、津田の姿を見たときには絶句した。同じ研究室の学生だと聞いていたから、T大に在籍する彼が、まさかΩだとは思わなかったのだ。
差別するつもりがなくても、息子が要らぬ苦労を抱え込もうとしているのではないかと心配するのが親心だ。津田が帰ってから息子と話し合おうとしたが、彼は頑として親の話を聞かなかった。そして翌日には、役所に婚姻届けを出したとの報告を受けた。
もともと強引なところのある子だったので、結局は二人が幸せならと結婚を事後承諾する形になった。
駿介が連れてきた津田が、控えめで礼儀正しい青年だったこともある。
Ωという種に生まれついたせいで、人に拒まれることに慣れていたのだろう。津田は痛々しいほどにおとなしく、恋人の両親に遠慮がちだった。
しかし話してみると聡明さが滲み出るようで、それを褒めると、花開くように嬉しそうに微笑んだ。佐伯もゆり子も、彼が好きになった。
そして何より、若い二人が信頼し合い、寄り添う姿を微笑ましく思ったのだ。
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