228 / 417
逡巡
13.
しおりを挟む
そうなったら自分が乾にどんな痴態を見せてしまうのかと思うと恐ろしくて、津田は自我を保つために激しく首を振った。
「津田さん、どうしたの……?」
硬い手の甲が、頬に触れた。いつの間にか眼鏡を外した乾の目が、真上から覗き込んでいた。
「声、抑えなくていいよ?」
その手が津田の手首をつかみ、口元からそっと離す。見られていることを意識した津田は、震える口を閉じようとしても唇がうまく合わさらないことに気がついた。獣じみた荒い息は絶え間なく吐き出され、唇が閉じ切らない。
戸惑いで瞳を揺らす津田に、乾は目を細めた。そして、中に挿れた二本の指で、津田の感じると分かっているところを強くこすり上げた。
「あっ、やあっ!あああぁ……っ!」
物理的に押さえるものを奪われた津田が、乾いた唇から嬌声を上げる。左手首をシーツに押しつけられたまま、身体は激しく痙攣してベッドを揺らした。面白がるように目を細めている乾の視線に、津田の目から涙があふれた。
とっさに右腕で顔を覆う。
「なんで……?顔見せてよ」
乾が唇を降らせる。頬に、顎に、口元に。ついばむようなキスをされながら、津田は閉じきらない口を震わせて顔をそむけた。
「津田さん……?」
乾の指が、そっと身体から抜かれたのを感じた。そんな摩擦にも身体はわななき、挿入物を失った後孔はせつなく悶える。
その身体の感覚を悟られないように、津田は力の入らない身体を固くした。
「俺、また何か、ひどいこと言いましたか……?」
濡れた指を避け、乾が親指の付け根で津田の涙をぬぐった。
じっと、反応を待って見つめている視線を感じる。力を入れた身体の奥が何かを欲しがって、自らの肉壁を潤しながら熱い体液を垂れ流した。
「見んな……」
「俺、何か言いました?」
「変な顔……って……」
「津田さん、どうしたの……?」
硬い手の甲が、頬に触れた。いつの間にか眼鏡を外した乾の目が、真上から覗き込んでいた。
「声、抑えなくていいよ?」
その手が津田の手首をつかみ、口元からそっと離す。見られていることを意識した津田は、震える口を閉じようとしても唇がうまく合わさらないことに気がついた。獣じみた荒い息は絶え間なく吐き出され、唇が閉じ切らない。
戸惑いで瞳を揺らす津田に、乾は目を細めた。そして、中に挿れた二本の指で、津田の感じると分かっているところを強くこすり上げた。
「あっ、やあっ!あああぁ……っ!」
物理的に押さえるものを奪われた津田が、乾いた唇から嬌声を上げる。左手首をシーツに押しつけられたまま、身体は激しく痙攣してベッドを揺らした。面白がるように目を細めている乾の視線に、津田の目から涙があふれた。
とっさに右腕で顔を覆う。
「なんで……?顔見せてよ」
乾が唇を降らせる。頬に、顎に、口元に。ついばむようなキスをされながら、津田は閉じきらない口を震わせて顔をそむけた。
「津田さん……?」
乾の指が、そっと身体から抜かれたのを感じた。そんな摩擦にも身体はわななき、挿入物を失った後孔はせつなく悶える。
その身体の感覚を悟られないように、津田は力の入らない身体を固くした。
「俺、また何か、ひどいこと言いましたか……?」
濡れた指を避け、乾が親指の付け根で津田の涙をぬぐった。
じっと、反応を待って見つめている視線を感じる。力を入れた身体の奥が何かを欲しがって、自らの肉壁を潤しながら熱い体液を垂れ流した。
「見んな……」
「俺、何か言いました?」
「変な顔……って……」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
8/16番外編出しました!!!!!
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭
3/6 2000❤️ありがとうございます😭
4/29 3000❤️ありがとうございます😭
8/13 4000❤️ありがとうございます😭
12/10 5000❤️ありがとうございます😭
わたし5は好きな数字です💕
お気に入り登録が500を超えているだと???!嬉しすぎますありがとうございます😭
さよならの向こう側
よんど
BL
【お知らせ】
今作に番外編を加えて大幅に加筆修正したものをJ庭58で販売しました。此方の本編を直す予定は御座いません。
BOOTH
https://yonsanbooth-444.booth.pm/items/7436395
''Ωのまま死ぬくらいなら自由に生きようと思った''
僕の人生が変わったのは高校生の時。
たまたまαと密室で二人きりになり、自分の予期せぬ発情に当てられた相手がうなじを噛んだのが事の始まりだった。相手はクラスメイトで特に話した事もない顔の整った寡黙な青年だった。
時は流れて大学生になったが、僕達は相も変わらず一緒にいた。番になった際に特に解消する理由がなかった為放置していたが、ある日自身が病に掛かってしまい事は一変する。
死のカウントダウンを知らされ、どうせ死ぬならΩである事に縛られず自由に生きたいと思うようになり、ようやくこのタイミングで番の解消を提案するが...
運命で結ばれた訳じゃない二人が、不器用ながらに関係を重ねて少しずつ寄り添っていく溺愛ラブストーリー。
(※) 過激表現のある章に付けています。
*** 攻め視点
※当作品がフィクションである事を理解して頂いた上で何でもOKな方のみ拝読お願いします。
扉絵
YOHJI@yohji_fanart様
(無断転載×)
旦那様と僕
三冬月マヨ
BL
旦那様と奉公人(の、つもり)の、のんびりとした話。
縁側で日向ぼっこしながらお茶を飲む感じで、のほほんとして頂けたら幸いです。
本編完結済。
『向日葵の庭で』は、残酷と云うか、覚悟が必要かな? と思いまして注意喚起の為『※』を付けています。
【完結】言えない言葉
未希かずは(Miki)
BL
双子の弟・水瀬碧依は、明るい兄・翼と比べられ、自信がない引っ込み思案な大学生。
同じゼミの気さくで眩しい如月大和に密かに恋するが、話しかける勇気はない。
ある日、碧依は兄になりすまし、本屋のバイトで大和に近づく大胆な計画を立てる。
兄の笑顔で大和と心を通わせる碧依だが、嘘の自分に葛藤し……。
すれ違いを経て本当の想いを伝える、切なく甘い青春BLストーリー。
第1回青春BLカップ参加作品です。
1章 「出会い」が長くなってしまったので、前後編に分けました。
2章、3章も長くなってしまって、分けました。碧依の恋心を丁寧に書き直しました。(2025/9/2 18:40)
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる