タチを譲れない2人とオレの関係ときたら

さほり

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Hawaii

1.

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 窓の外には、日本では見られない透明感のある海が広がっていた。その手前の丘の上には、ドラマに出てくるような小さな教会がある。
 オレは純白のドレスに袖を通しながら、午後の陽の光を反射してキラキラ輝く海を横目で見ていた。

 比呂と匠がオレのために用意してくれた男性用ウェディングドレスは、細身でシンプルなものだ。
 大きく開いた背中で細い紐を編み上げるデザインは、とても1人で着られない。本物の花嫁みたいに、ホテルのスタッフが着替えを手伝ってくれていた。

 背中の紐を編み上げる男性スタッフが、オレのことをどう聞いているのかは知らない。けど、キレイなドレスを着せてもらっても、あの教会で結婚式を挙げるのはオレじゃない。

 教会の周りの明るいグリーンには、白やピンクの点がたくさん浮かんでいた。芝生に散らされた花びらは、さっき終わったばかりの挙式の名残だ。
 オレはその式に列席した。ちゃんと、日本から持ってきたダークスーツを着て。招待客の1人として、笑顔で、両手いっぱいの花びらを主役の2人に投げた。

 幸せそうだった。

 グレーのフロックコートの匠と、黒いタキシードに身を包んだ比呂は、今日の佳き日にハワイの教会で、結婚式を挙げた。

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