13 / 36
Emmett
2.
しおりを挟む
弟がエメットを森に誘ったのは、満月の明るい夜。
ふたりでよく果物を採った森で、十五歳になった弟は欲に濡れた目で兄を求めた。罪や罰を知らない歳ではない。それでも気持ちを抑えられないとせつなげに訴え、彼は熱を宿した身体でエメットに抱きついた。
ずっと欲していた弟に求められ、どうして拒むことができただろう。
エメットは一晩のうちに何度も弟を抱いた。柔らかな唇と舌を味わい、耳元で愛を囁き、まだ幼さの残る身体の隅々にまで指と唇を這わせる。尖った胸の突起を、勃ち上がった性器を、口に含んで愛でた。
何も受け入れたことのない後孔はまるで固い蕾で、指の一本さえなかなか進められないほど狭い。逸る気持ちに負け充分に慣らしてやることもできずに欲望を突き立てると、弟はこわばった身体で必死にエメットにしがみつき、澄んだ碧い目から涙を流した。
「兄さん……っ!」
痛いと叫ぶ代わりのように、弟が呼ぶ。エメットは自らの熱を彼の中にうずめながら、震える身体を強く抱きしめた。
上になり下になり、疲れ果てるまで肌を合わせた。抱き合ってまどろみ、目覚めてはまた求め合う。青白く照らす月明かりの下、兄弟は抑えていた愛を確かめ合い、互いの肉体に溺れた。
罪に濡れた自分たちが暁に引き離されることなど、考えてもいなかった。
ふたりでよく果物を採った森で、十五歳になった弟は欲に濡れた目で兄を求めた。罪や罰を知らない歳ではない。それでも気持ちを抑えられないとせつなげに訴え、彼は熱を宿した身体でエメットに抱きついた。
ずっと欲していた弟に求められ、どうして拒むことができただろう。
エメットは一晩のうちに何度も弟を抱いた。柔らかな唇と舌を味わい、耳元で愛を囁き、まだ幼さの残る身体の隅々にまで指と唇を這わせる。尖った胸の突起を、勃ち上がった性器を、口に含んで愛でた。
何も受け入れたことのない後孔はまるで固い蕾で、指の一本さえなかなか進められないほど狭い。逸る気持ちに負け充分に慣らしてやることもできずに欲望を突き立てると、弟はこわばった身体で必死にエメットにしがみつき、澄んだ碧い目から涙を流した。
「兄さん……っ!」
痛いと叫ぶ代わりのように、弟が呼ぶ。エメットは自らの熱を彼の中にうずめながら、震える身体を強く抱きしめた。
上になり下になり、疲れ果てるまで肌を合わせた。抱き合ってまどろみ、目覚めてはまた求め合う。青白く照らす月明かりの下、兄弟は抑えていた愛を確かめ合い、互いの肉体に溺れた。
罪に濡れた自分たちが暁に引き離されることなど、考えてもいなかった。
1
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる