ウクライナ詐欺のDMがきた（Twitter）

翌日 4/14

　彼のような詐欺師はいっぱいいるのでしょう。アカウントは捨てアカウントか、アクティブユーザーでない人のを乗っ取ったものかもしれません。

　私は昔オンラインゲームで、アカウントを乗っ取られている人と話しました。その人は、アカウントを作り替えても乗っ取られるのだとおっしゃっていました。
　その後、ゲーム内で私のアカウントが育ってくると、ランキング等で目立ったせいか、私のデータも乗っ取られ、「ああ、乗っ取りって本当だったんだ」と改めて知ることになりました。

　ネットでも色々あります。ハッピーネットワークからの勧誘といい、エロアカウントや国際ロマンス詐欺（？）といい、怪しい個々のアカウントを気にして回ってもしょうがないのでしょう。何がどうなっているのかよく分からないけど、怪しい人は水たまりのボウフラのように沸いてくる。

　今回のウクライナ詐欺のアカウントは、「2022年3月からTwitterを利用している」ものでした。ウクライナの現状に合わせてアカウントが作られたんですね。
　彼のフォロワー欄を見ると、多くの人が絵を描いている人でした。これが今回、私が彼をフォローしてしまった理由です。彼は投稿を一つもしておらず、どことなく不審なアカウントではあったのですが、フォロワー欄を見たら絵を描く人ばかりだったので、私は「ああ、絵を見るのが好きな読み専さんなのかな？」と思ったのです。

　さて、私はTwitterに詳しくないので分からないのですが、よく考えたら今回のDMはそのうち消えてしまうかもしれません。本人にメッセージを削除されるとか、相手のアカウントが消えるとか。
　なので、早いうちにスクショで証拠を残しておこうと思いました。それでDM画面を撮っていると……。

　彼が話しかけてきました。
　DMって、「今この人が見てますよ」とか分かるのかな。

　やっぱり喋り方可愛い。
　しかし何の用でしょう。箱なら受け取りませんけど。

　ジョンソン、ブレません。

　違うのよ、ジョンソン。大きいつづらか小さいつづらかとか、そういうことで迷っているんじゃないのよ。

　何か説得しようとしてくれているジョンソン。しかし相変わらず言い回しに癖があって、何をおっしゃっているのか不明です。

　箱については昨日3時間も語り合ったんだから良いじゃないですか。
　このようにしつこい詐欺は、私にとって初めての体験です。

　私はね、誰も読まない小説を、空想上の読者に捧げるので忙しいんです。多くの読者が私の小説を待ちわびているんですよ。だから毎日箱の話をする訳にはいきません。っていうか箱まだあるんですね。

　よく考えたら、詐欺師とお喋りするより、誰も読まない小説を投稿し続けていることの方が空しい気がしてきましたが。
　私は目に見えない夢を追い続けています。その心情は、いつ引っかかるとも分からないカモを探し求める詐欺師と同じなのかもしれません。

　なんかお金払うことになってるし。
　やっぱりこれで、金額を徐々に吊り上げてゆく手口でしょうか。

「昨日説明したでしょうが！　そんで話分かってる感じだったじゃん！」と、記憶力の悪い生徒に疲れた先生みたいな様子のジョンソン。
　やっぱりシステムじゃなく人間っぽい。そして、ずっと同じ人のような感じがしますね。
　私はジョンソンを労りました。

　ここでジョンソンとの会話は終わりました。

　あれから早くも1週間が経とうとしています。その後、彼からのメッセージはありません。しかし彼のアカウントは今も活動中のようです。豆腐を持ってうろつく妖怪のごとく、箱を受けとる人を求めて彷徨い歩いているのでしょう。

　今回のことで、誰でも彼でもフォロバするのは危険だなと思いました。
　とはいえなかなか判断が……。難しいですね。