やっぱり人の気持ちを分かっていないんだろうなぁ……。

物語を描くときも、キャラや読者の気持ちを想像できないようでは致命的みたい

　人間の気持ちの根底が分からない。
　深いところにある何かがつかめない。

　それはみんな同じ……なのだろうか？
　だといいんだけど……。いや、よくはないか。


　みんなどのくらい人の気持ちが分かるんだろう。
　なんだか自分は全然分かっていない気がするな。
　人と話しているとき「この人ズレてるなー」なんて思われていたりするだろうか。

　時々人と疎遠になるけど、それは私のせいかな。無自覚だからなんとも言えない。


　まぁズレはズレだからしょうがない。私は言い訳をしようとしているだけだ。
　無理して合わせたりできない部分で人に嫌われるのはしょうがないだろう。

　現時点では誰の感覚が正しいか分からないこともある。自分が間違っているのか、世界が間違っているのか。それは未来にならないと分からない。未来も変わるけど。


　しかし、創作において「人の気持ちが分からない」というのは致命的だなぁ。


　最近、自分の過去作品を読んでいる。過去作品のキャラクターたちにはけっこう思い入れがあった。ちょっとハラハラするときもあるけれど、基本的にほのぼのとした作風だったようなイメージだった。

　しかし今読み返してみるとどうだろう。ひたすら重く暗く、なんのためにあるのか分からないような表現や設定が続く。救いがあるわけでもなければ感動するわけでもない。

　というよりキャラの心理、ストーリー展開が感覚的にズレている。
　わざと後味悪い感じや不気味な感じにするならそれは作風だが、感動とか思いやりとか心情を表そうしているのにポイントがズレているのだ。これは入り込めない。

　良い人と思っていたキャラが「これはないわ」と思うような言動をしていたり、人の痛みを理解していなかったり、仲間が傷ついているのに平気だったり、「それでいいの？」と言いたくなるような問題が放置されていたり。


　作品って自分の思考のクセを映してしまうんだな。恐ろしや。

　今気づくということはちょっとは進歩したのだろうか？
　いや、気づくの遅すぎか。本当に気づいたのかどうかも怪しいし。
　未来から見たら今の自分の感覚も変かもしれない。


　マンガ・アート・芸術界の心理と現実の心理は似て非なるものだと思う。けどせめて創作世界の心理は理解したい。あるいはもう、何のつかみどころもないくらいにぶっ飛んだ表現をできたらいいよなぁ……。