1 / 1
現実より夢の方が感情が強い
しおりを挟む
夢の中で感情をかき乱されて、泣いて目覚めることがある。
大抵は泣こうと泣かなかろうと、目覚めた途端、鮮明だった光景・夢の記憶・感情・感覚が急速に冷えてしぼんでいく。
深夜に目覚めたときはまだ夢の記憶が残っていたりするが、そのまま再び睡眠を取ることを選んでしまう。
以前などは深夜に目覚めて、夢の内容を書き残そうかと思ったが、何か別の世界へ来てしまったようで目を開けるのが恐ろしく、寝ないと元の世界へ戻れない気がしたので、目を開けることなくそのまま寝た。
夢の中ではよくセミを追っており、季節はずれのセミの声を聴く。季節はずれのセミの夢を見る度いつも、とてつもなく素敵なことが起こっているような気がして、夢の中で大喜びする。
セミの声は好きだが現実では、今年最初のセミの声が聞こえようと、今年最後かもしれないセミの声を聞こうと、駆け回ってセミの声を追ったりはしない。夢の中の方が、感情が強いのだ。もしかしたら、夢の中では子どもの心のままなのかもしれない。
そんな今日、「レジェンド・オブ・ミシカ」が終了することで号泣している夢を見て、泣いたまま目を覚ました。
「レジェンド・オブ・ミシカ」というのは、東京ディズニーシーで行われていた昼のショーである。実際に何度も観たし、思い入れがあって大好きなショーだ。
しかしおかしな話だ。ミシカは2014年9月7日に終了している。8年も前のことじゃないか。それを今になって、実際涙まで流して泣くなんて。
そりゃ、ディズニーリゾートの進化は嬉しいと同時に寂しくもあるし、大好きだった「ブラヴィッシーモ!」(夜のショー)が終わって「ファンタズミック!」を見たときなども寂しく思ったものだ。けれどその後ファンタズミックにも慣れ親しみ、大好きになった。今はファンタズミックが終わって寂しい。
しばらくディズニーシーに行けなかったら間に、ミシカはいつの間にか終わっていたような。それももちろん寂しかったけれど、現実でミシカの終了を知ったとき、号泣はしていなかったはず。
それが夢の中では号泣している(しかも今になって)って、どういうことか。
夢の中で、「ミシカはディズニーシーで一番最初に見たショーだから思い出深かった。もっと有給とか使って行っておけば良かった」というようなことを言っていた。
そして話を聞いてくれている相手がなぜか、今の職場の人。あまり現実で話したこともないし、ミシカを見ていた頃にはまだ会っていない人なんだけど。
荒唐無稽な夢なら「変なの」で終わるものの、内容がわりとリアルだったし、大泣きで目覚めたために衝撃的だった。「私はそんなにミシカが好きで、後悔があったんだろうか……」と。
現実ではわりと軽く捉えていたものを、夢の中では大事にしている、ということは多いのかもしれない。
「うだつの上がらないエッセイ集」で書いた「夢の海、夢の世界」というエピソードでも、夢の中で、現実の世界で何年も前に捨てたオレンジ色の小さなタイマーを探していた。
現実では泣かないようなことで泣いている、泣きながら目が覚めるという夢も度々あったように思う。
アルファポリスで投稿した「夢は嘘つき? 正直者? 夢の中で、現実ではしないような言動をしている」というエッセイでは、食べるために生き物を殺すシーンを夢で見て、やはりボロボロ泣きながら目を覚ましたと書いてある。
今の私は、一応人として振る舞っているけれど(あまり上手くはない)、どこかに残してきた、失った感情もちゃんと持っている。それを夢で再確認しているのかもしれない。現実では自覚のない、抑えこんだ思いを、夢の中で吐き出しているんだろうか。
あるいは、実在しない誰かとか、別の人格の思いや記憶だったり? パラレルワールドの自分とか? 実在のどこかの誰かの思いを拾っている可能性もあるのか?
うーん、夢って興味深い。
大抵は泣こうと泣かなかろうと、目覚めた途端、鮮明だった光景・夢の記憶・感情・感覚が急速に冷えてしぼんでいく。
深夜に目覚めたときはまだ夢の記憶が残っていたりするが、そのまま再び睡眠を取ることを選んでしまう。
以前などは深夜に目覚めて、夢の内容を書き残そうかと思ったが、何か別の世界へ来てしまったようで目を開けるのが恐ろしく、寝ないと元の世界へ戻れない気がしたので、目を開けることなくそのまま寝た。
夢の中ではよくセミを追っており、季節はずれのセミの声を聴く。季節はずれのセミの夢を見る度いつも、とてつもなく素敵なことが起こっているような気がして、夢の中で大喜びする。
セミの声は好きだが現実では、今年最初のセミの声が聞こえようと、今年最後かもしれないセミの声を聞こうと、駆け回ってセミの声を追ったりはしない。夢の中の方が、感情が強いのだ。もしかしたら、夢の中では子どもの心のままなのかもしれない。
そんな今日、「レジェンド・オブ・ミシカ」が終了することで号泣している夢を見て、泣いたまま目を覚ました。
「レジェンド・オブ・ミシカ」というのは、東京ディズニーシーで行われていた昼のショーである。実際に何度も観たし、思い入れがあって大好きなショーだ。
しかしおかしな話だ。ミシカは2014年9月7日に終了している。8年も前のことじゃないか。それを今になって、実際涙まで流して泣くなんて。
そりゃ、ディズニーリゾートの進化は嬉しいと同時に寂しくもあるし、大好きだった「ブラヴィッシーモ!」(夜のショー)が終わって「ファンタズミック!」を見たときなども寂しく思ったものだ。けれどその後ファンタズミックにも慣れ親しみ、大好きになった。今はファンタズミックが終わって寂しい。
しばらくディズニーシーに行けなかったら間に、ミシカはいつの間にか終わっていたような。それももちろん寂しかったけれど、現実でミシカの終了を知ったとき、号泣はしていなかったはず。
それが夢の中では号泣している(しかも今になって)って、どういうことか。
夢の中で、「ミシカはディズニーシーで一番最初に見たショーだから思い出深かった。もっと有給とか使って行っておけば良かった」というようなことを言っていた。
そして話を聞いてくれている相手がなぜか、今の職場の人。あまり現実で話したこともないし、ミシカを見ていた頃にはまだ会っていない人なんだけど。
荒唐無稽な夢なら「変なの」で終わるものの、内容がわりとリアルだったし、大泣きで目覚めたために衝撃的だった。「私はそんなにミシカが好きで、後悔があったんだろうか……」と。
現実ではわりと軽く捉えていたものを、夢の中では大事にしている、ということは多いのかもしれない。
「うだつの上がらないエッセイ集」で書いた「夢の海、夢の世界」というエピソードでも、夢の中で、現実の世界で何年も前に捨てたオレンジ色の小さなタイマーを探していた。
現実では泣かないようなことで泣いている、泣きながら目が覚めるという夢も度々あったように思う。
アルファポリスで投稿した「夢は嘘つき? 正直者? 夢の中で、現実ではしないような言動をしている」というエッセイでは、食べるために生き物を殺すシーンを夢で見て、やはりボロボロ泣きながら目を覚ましたと書いてある。
今の私は、一応人として振る舞っているけれど(あまり上手くはない)、どこかに残してきた、失った感情もちゃんと持っている。それを夢で再確認しているのかもしれない。現実では自覚のない、抑えこんだ思いを、夢の中で吐き出しているんだろうか。
あるいは、実在しない誰かとか、別の人格の思いや記憶だったり? パラレルワールドの自分とか? 実在のどこかの誰かの思いを拾っている可能性もあるのか?
うーん、夢って興味深い。
10
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
マグカップ
高本 顕杜
大衆娯楽
マグカップが割れた――それは、亡くなった妻からのプレゼントだった 。
龍造は、マグカップを床に落として割ってしまった。そのマグカップは、病気で亡くなった妻の倫子が、いつかのプレゼントでくれた物だった。しかし、伸ばされた手は破片に触れることなく止まった。
――いや、もういいか……捨てよう。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さくなって寝ている先輩にキスをしようとしたら、バレて逆にキスをされてしまった話
穂鈴 えい
恋愛
ある日の放課後、部室に入ったわたしは、普段しっかりとした先輩が無防備な姿で眠っているのに気がついた。ひっそりと片思いを抱いている先輩にキスがしたくて縮小薬を飲んで100分の1サイズで近づくのだが、途中で気づかれてしまったわたしは、逆に先輩に弄ばれてしまい……。
春に狂(くる)う
転生新語
恋愛
先輩と後輩、というだけの関係。後輩の少女の体を、私はホテルで時間を掛けて味わう。
小説家になろう、カクヨムに投稿しています。
小説家になろう→https://ncode.syosetu.com/n5251id/
カクヨム→https://kakuyomu.jp/works/16817330654752443761
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
24hポイントが0だった作品を削除し再投稿したらHOTランキング3位以内に入った話
アミ100
エッセイ・ノンフィクション
私の作品「乙女ゲームのヒロインに転生、科学を駆使して剣と魔法の世界を生きる」がHOTランキング入り(最高で2位)しました、ありがとうございますm(_ _)m
この作品は2年ほど前に投稿したものを1度削除し、色々投稿の仕方を見直して再投稿したものです。
そこで、前回と投稿の仕方をどう変えたらどの程度変わったのかを記録しておこうと思います。
「投稿時、作品内容以外でどこに気を配るべきなのか」の参考になればと思いますm(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。












ほんとに夢って不思議ですね。
ずっと前に見た夢を鮮明に覚えていたり、これってまさか前世ってやつかな、なんて思う夢もあります。
夢にまつわるお話に、すてきな写真。なぜか、これも夢なのかもって感じがしてきました。
haruchiさん
いつもありがとうございます🙏!
本当に不思議ですよね~。衝撃的でもすぐ忘れてしまう夢もあるのに、いつまでも覚えている夢の光景もあったりして……。
前世を夢で見るという現象、ありそうですよね✨
現実も夢の夢かもしれない、そんな空気を感じてくださってありがとうございます(*^-^*)