ユスリカの謎

月澄狸

文字の大きさ
1 / 1

水に落ちた、びわこ虫の尻から出ているゼリー状の細長いものは何? 卵? 寄生虫? 内臓?

しおりを挟む
 最近こちらでは、びわこ虫が大量発生していました。琵琶湖から生まれてくるようで、琵琶湖近くの壁などにびっしり止まります。
 この間琵琶湖沿いの道を通ったとき、しょっちゅうびわこ虫にぶつかり、びわこ虫が手や服に乗りました。夜明るいコンビニなどは、夜間のびわこ虫の侵入で大変なことになっている様子が垣間見えます。床が黒い……。



 びわこ虫は固有種でも正式名称でもありません。が、こちらでは主にそう呼ばれます。ユスリカの一種です。
 ユスリカといえばちっちゃいのもいますが、こちらで大量発生するやつはでかいです。発生時期は春と秋かな? 種類はアカムシユスリカかもしれません。たまにオオユスリカ。

 私は基本的にこのユスリカが好きですが、この間、びわこ虫にまいって食欲がなくなり、ちょっと吐き気がしました。
 これはいかん。ユスリカ克服しないと……!

 まいってしまった原因は、水に浸ったびわこ虫。
 私は、蜘蛛の巣に大量にかかっているびわこ虫とか、壁に張り付いたびわこ虫にはそこまで動揺しないかと思うのですが(完全に自信があるわけではない)、仕事の関係で、水に落ちたびわこ虫を何度も見たとき、心折れそうになりました。



 水たまりみたいなところにびわこ虫が落ちていると、よくそのお尻から、透明で細長いゼリー状の、ねばっとしたものが出ているのです。カエルの卵みたいな。それが何匹も。
 これが内臓なのか寄生虫なのかよく分からず、中に茶色い何かが入っており、見ていると食欲がなくなってしまったのでした。

 食欲がなくなるくらい、ダイエットになるだけで別に良いのですが(翌日には回復した)、虫を気持ち悪いと感じることは避けたいところ。せめてアレが何なのか分かれば、落ち着くような気がします。

 とりあえず考えてみました。
 寄生虫ならば、動くような気がします。車に轢かれたりしたカマキリのお尻から出たハリガネムシみたいに。
 でもびわこ虫のお尻から出たものは動きません。ならば卵か内臓?



 数日後、ユスリカの一種についてのページを読んだところ、卵は寒天のような物質にくるまれていると書いてあり、写真が私が見たものそっくりでした。卵で間違いないようです。ならば触れても問題ないですね。

 びわこ虫成虫は口や消化器が退化しており、食事を取ることなく、子孫を残して死んでいくようです。ゼリー状の細長いアレは、ユスリカのお母さんが、自分は水に落ちて最期を迎えてでも、懸命に子孫を残そうとした証だったんですね……。
 そう思うと次からはもう少し、優しい気持ちになれそうです。


しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

真面目な女性教師が眼鏡を掛けて誘惑してきた

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
仲良くしていた女性達が俺にだけ見せてくれた最も可愛い瞬間のほっこり実話です

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

カクヨムでアカウント抹消されました。

たかつき
エッセイ・ノンフィクション
カクヨムでアカウント抹消された話。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...