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どこかで誰かが同じこと言ってる
今書いている文章、またいつもと同じような話ばっかりだな……。
この話、あの歌詞に影響受けているのかな……。
オリジナリティーだのアイデンティティーだのを求めて今日も無駄な推敲をしている。誰かと同じにはなりたくないというより、どこにでもあるものでは、わざわざ見てもらえないと思うから。
とはいえどう足掻いても私はたくさんいる生物の中の一匹なのだ。きっと今もどこかの誰かと同じこと思ってる。
それは何か同じ空気のものから影響を受けたからだろうか、それとももっと根源的なものだろうか。
チャップリンの映画とか新見南吉の童話とか古文の翻訳文とか、昔のものなんだから今時のものから影響は受けていないはずだけど、今でも新鮮で人間らしい。色々なものから影響を受けて今出てきたものだとしても不思議ではないような。
いや、そんな昔の名作の数々から影響を受けて人類の今があるということだろうか。それとも影響など受けずとも人間は自然と人間っぽい考えにたどり着き、どこかの誰かが考えていそうなことを考えるのだろうか。
宇宙のどっか別の星に人間を一人連れて行って、人間文明を一切見せずに育てたらどうなるか知りたい。
虫や植物なら一匹でも虫や植物らしく育ちそうな気がするけれど。
以前は「自分も人類の一部である」ことをもう少し神秘的に捉えられた。
みんなが同じことを思う不思議に心安らいだ。
今ほど表現することに必死になっていなかったからだろう。
素晴らしい作品を見れば素直に感動したし、そこが自分の居場所でもあるように感じた。
私は絵や文章に興味があるから、素晴らしいメロディーなら感じたままに受け取れる。好きになった曲は何度でも聴かせていただく。
しかしストーリーだと……。今は、好きになったものから無意識に影響を受けることを恐れて少し警戒してしまう。後に作った自分の作品が「パクりだ」と言われることが怖いからである。
自分が何者にもならずにいられれば、世界の作品の数々を心のままに味わえた。
本当に好きなものに触れ、お気に入りを見つける。それを越えようとか、逆に似たようなものを作らないように気をつけるとか、そんな配慮をする必要もなかった。何者でもないのだから。
桜の前で吹き渡った風……野草の生えた庭……波打つ水たまり……
以前はすべて、作品のアイデアを探そうだとか、見習おうだとか、写真に残そうだなんて思いもしなかった。ただ目の前の景色が空っぽの心に響いていただけだった。
私が本当に求めていた芸術は、時代の空気によって制限された「意味」などない、自然的で非言語のものだったかもしれない。
何者でもなかった空っぽの心が恋しい。
……でももう何者でもない者にはなれない。私は表現者を目指すものだ。表現者と言い切れるかどうかは知らないけれど、目指した地点で表現者である自分を探している。
それでも今日くらい感じようかな。
自分と同じことを考えている人がこの地球上にたくさんいる。
同じような感性を持ち、何か同じ場所を目指す心の同士。
テレパシーと呼んでいいかもしれない、その神秘を。
この話、あの歌詞に影響受けているのかな……。
オリジナリティーだのアイデンティティーだのを求めて今日も無駄な推敲をしている。誰かと同じにはなりたくないというより、どこにでもあるものでは、わざわざ見てもらえないと思うから。
とはいえどう足掻いても私はたくさんいる生物の中の一匹なのだ。きっと今もどこかの誰かと同じこと思ってる。
それは何か同じ空気のものから影響を受けたからだろうか、それとももっと根源的なものだろうか。
チャップリンの映画とか新見南吉の童話とか古文の翻訳文とか、昔のものなんだから今時のものから影響は受けていないはずだけど、今でも新鮮で人間らしい。色々なものから影響を受けて今出てきたものだとしても不思議ではないような。
いや、そんな昔の名作の数々から影響を受けて人類の今があるということだろうか。それとも影響など受けずとも人間は自然と人間っぽい考えにたどり着き、どこかの誰かが考えていそうなことを考えるのだろうか。
宇宙のどっか別の星に人間を一人連れて行って、人間文明を一切見せずに育てたらどうなるか知りたい。
虫や植物なら一匹でも虫や植物らしく育ちそうな気がするけれど。
以前は「自分も人類の一部である」ことをもう少し神秘的に捉えられた。
みんなが同じことを思う不思議に心安らいだ。
今ほど表現することに必死になっていなかったからだろう。
素晴らしい作品を見れば素直に感動したし、そこが自分の居場所でもあるように感じた。
私は絵や文章に興味があるから、素晴らしいメロディーなら感じたままに受け取れる。好きになった曲は何度でも聴かせていただく。
しかしストーリーだと……。今は、好きになったものから無意識に影響を受けることを恐れて少し警戒してしまう。後に作った自分の作品が「パクりだ」と言われることが怖いからである。
自分が何者にもならずにいられれば、世界の作品の数々を心のままに味わえた。
本当に好きなものに触れ、お気に入りを見つける。それを越えようとか、逆に似たようなものを作らないように気をつけるとか、そんな配慮をする必要もなかった。何者でもないのだから。
桜の前で吹き渡った風……野草の生えた庭……波打つ水たまり……
以前はすべて、作品のアイデアを探そうだとか、見習おうだとか、写真に残そうだなんて思いもしなかった。ただ目の前の景色が空っぽの心に響いていただけだった。
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何者でもなかった空っぽの心が恋しい。
……でももう何者でもない者にはなれない。私は表現者を目指すものだ。表現者と言い切れるかどうかは知らないけれど、目指した地点で表現者である自分を探している。
それでも今日くらい感じようかな。
自分と同じことを考えている人がこの地球上にたくさんいる。
同じような感性を持ち、何か同じ場所を目指す心の同士。
テレパシーと呼んでいいかもしれない、その神秘を。
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