3 / 44
本編
0歳-2
しおりを挟む
ふっふっふ~。
最近の俺はすこぶる機嫌が良い。
今日もニヤける顔で手足をばたつかせて喜びの舞(ふしぎなおどりでは無い。決して)を踊っている。
「あふー」
出る言葉も満足感に満ち溢れた漢前なものだ。(自分比)
それも仕方ない事だ。
何故なら俺は正真正銘紛う事無く立派な男だからだ。
俺にはちゃんと付いてた。付いてたんだ。男の証。男の勲章。
男が男であるが所以のその確かなるモノが!
ちっこいゾウさんが俺にはある!
その輝かしい主張を思い出すと顔面筋が全仕事を放棄するのは仕方ない事だ。うん。
「きゃっきゃ!」
「あらあらうふふ。とってもご機嫌ね****ス」
溢れ出す情熱を消化しきれず手足を暴れさせて笑っていたら母さんがやってきた。
そっと俺の背中に両手を入れて抱き上げてくれる。
「おー」
母さんの細腕で暴れたら大事故の元。危険回避大事。俺は暴れてた手足を沈めて身を委ねた。
「ア***スは元気があって母さん嬉しいわ」
「あーあだー」
母さんは俺を横抱きにして左腕で支えると、空いた手で俺のほっぺをフニフニ弄って喜んだ。
俺はその手をきゅっと掴んで「そうだろうそうだろう。何せ男の子だからな!」という意思を以ってドヤ顔った。
「ふふふ。そうよね、男の子だもんね」
相変わらず赤ちゃん語を正確に把握してらっさる。ウチのママン凄過ぎくない?
まあ、いいんだけど。助かってるし。
それよか俺の名前また少し聞き取れてたな。最初が『ア』で最後が『ス』か。アームストロングス?いやいやいや。長すぎ長すぎ。名前としてもなんのこっちゃいだし。
「あーふー」
「アレッ*ス?」
母さんの口元をじっと見つめて考えていたら、母さんが照れたのか若干眉尻を下げて俺の名を呼んだ。
お陰でまた少し聞き取れた。『アレッ』に『ス』か。とするとほぼほぼ『アレックス』で決まりだろ。
「あーえーっふー」
「あらまあ、もう自分の名前覚えたのね。凄いわアレックス」
言葉になってない発音で自分の名前らしきものを反芻したら、母さんが正解を出してくれた。
やっぱりアレックスだったな。
「ふふ。アレックスは愛称、貴方の正式な名は『アレクサンダー』よ」
お、おおお。なんだか仰々しいかっちょいい名前だった。すげえぜ貴族。ぱねえ。
これはあれだな。この名に恥じぬ見事な漢となるしかあるまいて。
「おだー」
俺は人生を掛けた決意をゴ〇ゴの顔まねで心に刻んだ。
目指せ!細マッチョ!柔軟な筋肉!騎士のように!忍者のように!アスリートのように!全てを超える強者に俺はなる!!
「あらあらまあまあ」
母さんの手を掴んだまま「えいえいおー」と気合を入れてたら母さんに優しく微笑まれた。
まずはこのポヤポヤした母さんを守れるくらいにはならないとな。
この決意を新たにした日から、俺の俺による俺と全人類の可愛い子ちゃん達の為の鍛錬が始まった。
「あーあだあー」
とは言っても現状ハイハイも出来ない赤ちゃんだから出来ることは少ない。
決意と同時に壁にぶち当たっとる。
良いだろう、相手にとって不足はない!
誰に向かって言った事かはさて置いて、俺はまずは動く手足をグーパーグーパーさせたりバタバタさせて筋力アップを図ることにした。
「まあ、公子様今日も不思議なおど……素敵なダンスを踊っていますね」
メイドに不思議な踊り認定されてた。
仕方ないだろおおおお!?まだ稼働領域狭いんだよ!俺まだ赤ちゃん!アンダースタン!?
くっそー今に見てろよっ、心身共にイケメンになってその顔赤く染めてやるぜ!
闘志を燃やした俺は一心不乱に手足を動かし続けた。
それを見たメイドや使用人達が生暖かい目でチョクチョク見に来た。
俺は見世物か!?
「あーあだだー!」
早く大きくなれ俺ー!!
心で泣いて、リアルでも泣いて。何せ赤ちゃん涙腺は緩い。
それでもめげずに鍛錬を続けていた俺は、成長するまでこの時の彼女等の気持ちがわからなかった。
ハイハイも出来ないような赤ちゃんが、一生懸命動いてる姿が萌え要素になるとはわからなかったんだ。
最近の俺はすこぶる機嫌が良い。
今日もニヤける顔で手足をばたつかせて喜びの舞(ふしぎなおどりでは無い。決して)を踊っている。
「あふー」
出る言葉も満足感に満ち溢れた漢前なものだ。(自分比)
それも仕方ない事だ。
何故なら俺は正真正銘紛う事無く立派な男だからだ。
俺にはちゃんと付いてた。付いてたんだ。男の証。男の勲章。
男が男であるが所以のその確かなるモノが!
ちっこいゾウさんが俺にはある!
その輝かしい主張を思い出すと顔面筋が全仕事を放棄するのは仕方ない事だ。うん。
「きゃっきゃ!」
「あらあらうふふ。とってもご機嫌ね****ス」
溢れ出す情熱を消化しきれず手足を暴れさせて笑っていたら母さんがやってきた。
そっと俺の背中に両手を入れて抱き上げてくれる。
「おー」
母さんの細腕で暴れたら大事故の元。危険回避大事。俺は暴れてた手足を沈めて身を委ねた。
「ア***スは元気があって母さん嬉しいわ」
「あーあだー」
母さんは俺を横抱きにして左腕で支えると、空いた手で俺のほっぺをフニフニ弄って喜んだ。
俺はその手をきゅっと掴んで「そうだろうそうだろう。何せ男の子だからな!」という意思を以ってドヤ顔った。
「ふふふ。そうよね、男の子だもんね」
相変わらず赤ちゃん語を正確に把握してらっさる。ウチのママン凄過ぎくない?
まあ、いいんだけど。助かってるし。
それよか俺の名前また少し聞き取れてたな。最初が『ア』で最後が『ス』か。アームストロングス?いやいやいや。長すぎ長すぎ。名前としてもなんのこっちゃいだし。
「あーふー」
「アレッ*ス?」
母さんの口元をじっと見つめて考えていたら、母さんが照れたのか若干眉尻を下げて俺の名を呼んだ。
お陰でまた少し聞き取れた。『アレッ』に『ス』か。とするとほぼほぼ『アレックス』で決まりだろ。
「あーえーっふー」
「あらまあ、もう自分の名前覚えたのね。凄いわアレックス」
言葉になってない発音で自分の名前らしきものを反芻したら、母さんが正解を出してくれた。
やっぱりアレックスだったな。
「ふふ。アレックスは愛称、貴方の正式な名は『アレクサンダー』よ」
お、おおお。なんだか仰々しいかっちょいい名前だった。すげえぜ貴族。ぱねえ。
これはあれだな。この名に恥じぬ見事な漢となるしかあるまいて。
「おだー」
俺は人生を掛けた決意をゴ〇ゴの顔まねで心に刻んだ。
目指せ!細マッチョ!柔軟な筋肉!騎士のように!忍者のように!アスリートのように!全てを超える強者に俺はなる!!
「あらあらまあまあ」
母さんの手を掴んだまま「えいえいおー」と気合を入れてたら母さんに優しく微笑まれた。
まずはこのポヤポヤした母さんを守れるくらいにはならないとな。
この決意を新たにした日から、俺の俺による俺と全人類の可愛い子ちゃん達の為の鍛錬が始まった。
「あーあだあー」
とは言っても現状ハイハイも出来ない赤ちゃんだから出来ることは少ない。
決意と同時に壁にぶち当たっとる。
良いだろう、相手にとって不足はない!
誰に向かって言った事かはさて置いて、俺はまずは動く手足をグーパーグーパーさせたりバタバタさせて筋力アップを図ることにした。
「まあ、公子様今日も不思議なおど……素敵なダンスを踊っていますね」
メイドに不思議な踊り認定されてた。
仕方ないだろおおおお!?まだ稼働領域狭いんだよ!俺まだ赤ちゃん!アンダースタン!?
くっそー今に見てろよっ、心身共にイケメンになってその顔赤く染めてやるぜ!
闘志を燃やした俺は一心不乱に手足を動かし続けた。
それを見たメイドや使用人達が生暖かい目でチョクチョク見に来た。
俺は見世物か!?
「あーあだだー!」
早く大きくなれ俺ー!!
心で泣いて、リアルでも泣いて。何せ赤ちゃん涙腺は緩い。
それでもめげずに鍛錬を続けていた俺は、成長するまでこの時の彼女等の気持ちがわからなかった。
ハイハイも出来ないような赤ちゃんが、一生懸命動いてる姿が萌え要素になるとはわからなかったんだ。
0
あなたにおすすめの小説
真空ベータの最強執事は辞職したい~フェロモン無効体質でアルファの王子様たちの精神安定剤になってしまった結果、執着溺愛されています~
水凪しおん
BL
フェロモンの影響を受けない「ベータ」の執事ルシアンは、前世の記憶を持つ転生者。
アルファ至上主義の荒れた王城で、彼はその特異な「無臭」体質ゆえに、フェロモン過多で情緒不安定な三人の王子たちにとって唯一の「精神安定剤」となってしまう。
氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
異世界で孵化したので全力で推しを守ります
のぶしげ
BL
ある日、聞いていたシチュエーションCDの世界に転生してしまった主人公。推しの幼少期に出会い、魔王化へのルートを回避して健やかな成長をサポートしよう!と奮闘していく異世界転生BL 執着最強×人外美人BL
異世界転生した双子は今世でも双子で勇者側と悪魔側にわかれました
陽花紫
BL
異世界転生をした双子の兄弟は、今世でも双子であった。
しかし運命は二人を引き離し、一人は教会、もう一人は森へと捨てられた。
それぞれの場所で育った男たちは、やがて知ることとなる。
ここはBLゲームの中の世界であるのだということを。再会した双子は、どのようなエンディングを迎えるのであろうか。
小説家になろうにも掲載中です。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。
彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!
恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする
愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ!
月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした
リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる