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本編
0歳-2
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ふっふっふ~。
最近の俺はすこぶる機嫌が良い。
今日もニヤける顔で手足をばたつかせて喜びの舞(ふしぎなおどりでは無い。決して)を踊っている。
「あふー」
出る言葉も満足感に満ち溢れた漢前なものだ。(自分比)
それも仕方ない事だ。
何故なら俺は正真正銘紛う事無く立派な男だからだ。
俺にはちゃんと付いてた。付いてたんだ。男の証。男の勲章。
男が男であるが所以のその確かなるモノが!
ちっこいゾウさんが俺にはある!
その輝かしい主張を思い出すと顔面筋が全仕事を放棄するのは仕方ない事だ。うん。
「きゃっきゃ!」
「あらあらうふふ。とってもご機嫌ね****ス」
溢れ出す情熱を消化しきれず手足を暴れさせて笑っていたら母さんがやってきた。
そっと俺の背中に両手を入れて抱き上げてくれる。
「おー」
母さんの細腕で暴れたら大事故の元。危険回避大事。俺は暴れてた手足を沈めて身を委ねた。
「ア***スは元気があって母さん嬉しいわ」
「あーあだー」
母さんは俺を横抱きにして左腕で支えると、空いた手で俺のほっぺをフニフニ弄って喜んだ。
俺はその手をきゅっと掴んで「そうだろうそうだろう。何せ男の子だからな!」という意思を以ってドヤ顔った。
「ふふふ。そうよね、男の子だもんね」
相変わらず赤ちゃん語を正確に把握してらっさる。ウチのママン凄過ぎくない?
まあ、いいんだけど。助かってるし。
それよか俺の名前また少し聞き取れてたな。最初が『ア』で最後が『ス』か。アームストロングス?いやいやいや。長すぎ長すぎ。名前としてもなんのこっちゃいだし。
「あーふー」
「アレッ*ス?」
母さんの口元をじっと見つめて考えていたら、母さんが照れたのか若干眉尻を下げて俺の名を呼んだ。
お陰でまた少し聞き取れた。『アレッ』に『ス』か。とするとほぼほぼ『アレックス』で決まりだろ。
「あーえーっふー」
「あらまあ、もう自分の名前覚えたのね。凄いわアレックス」
言葉になってない発音で自分の名前らしきものを反芻したら、母さんが正解を出してくれた。
やっぱりアレックスだったな。
「ふふ。アレックスは愛称、貴方の正式な名は『アレクサンダー』よ」
お、おおお。なんだか仰々しいかっちょいい名前だった。すげえぜ貴族。ぱねえ。
これはあれだな。この名に恥じぬ見事な漢となるしかあるまいて。
「おだー」
俺は人生を掛けた決意をゴ〇ゴの顔まねで心に刻んだ。
目指せ!細マッチョ!柔軟な筋肉!騎士のように!忍者のように!アスリートのように!全てを超える強者に俺はなる!!
「あらあらまあまあ」
母さんの手を掴んだまま「えいえいおー」と気合を入れてたら母さんに優しく微笑まれた。
まずはこのポヤポヤした母さんを守れるくらいにはならないとな。
この決意を新たにした日から、俺の俺による俺と全人類の可愛い子ちゃん達の為の鍛錬が始まった。
「あーあだあー」
とは言っても現状ハイハイも出来ない赤ちゃんだから出来ることは少ない。
決意と同時に壁にぶち当たっとる。
良いだろう、相手にとって不足はない!
誰に向かって言った事かはさて置いて、俺はまずは動く手足をグーパーグーパーさせたりバタバタさせて筋力アップを図ることにした。
「まあ、公子様今日も不思議なおど……素敵なダンスを踊っていますね」
メイドに不思議な踊り認定されてた。
仕方ないだろおおおお!?まだ稼働領域狭いんだよ!俺まだ赤ちゃん!アンダースタン!?
くっそー今に見てろよっ、心身共にイケメンになってその顔赤く染めてやるぜ!
闘志を燃やした俺は一心不乱に手足を動かし続けた。
それを見たメイドや使用人達が生暖かい目でチョクチョク見に来た。
俺は見世物か!?
「あーあだだー!」
早く大きくなれ俺ー!!
心で泣いて、リアルでも泣いて。何せ赤ちゃん涙腺は緩い。
それでもめげずに鍛錬を続けていた俺は、成長するまでこの時の彼女等の気持ちがわからなかった。
ハイハイも出来ないような赤ちゃんが、一生懸命動いてる姿が萌え要素になるとはわからなかったんだ。
最近の俺はすこぶる機嫌が良い。
今日もニヤける顔で手足をばたつかせて喜びの舞(ふしぎなおどりでは無い。決して)を踊っている。
「あふー」
出る言葉も満足感に満ち溢れた漢前なものだ。(自分比)
それも仕方ない事だ。
何故なら俺は正真正銘紛う事無く立派な男だからだ。
俺にはちゃんと付いてた。付いてたんだ。男の証。男の勲章。
男が男であるが所以のその確かなるモノが!
ちっこいゾウさんが俺にはある!
その輝かしい主張を思い出すと顔面筋が全仕事を放棄するのは仕方ない事だ。うん。
「きゃっきゃ!」
「あらあらうふふ。とってもご機嫌ね****ス」
溢れ出す情熱を消化しきれず手足を暴れさせて笑っていたら母さんがやってきた。
そっと俺の背中に両手を入れて抱き上げてくれる。
「おー」
母さんの細腕で暴れたら大事故の元。危険回避大事。俺は暴れてた手足を沈めて身を委ねた。
「ア***スは元気があって母さん嬉しいわ」
「あーあだー」
母さんは俺を横抱きにして左腕で支えると、空いた手で俺のほっぺをフニフニ弄って喜んだ。
俺はその手をきゅっと掴んで「そうだろうそうだろう。何せ男の子だからな!」という意思を以ってドヤ顔った。
「ふふふ。そうよね、男の子だもんね」
相変わらず赤ちゃん語を正確に把握してらっさる。ウチのママン凄過ぎくない?
まあ、いいんだけど。助かってるし。
それよか俺の名前また少し聞き取れてたな。最初が『ア』で最後が『ス』か。アームストロングス?いやいやいや。長すぎ長すぎ。名前としてもなんのこっちゃいだし。
「あーふー」
「アレッ*ス?」
母さんの口元をじっと見つめて考えていたら、母さんが照れたのか若干眉尻を下げて俺の名を呼んだ。
お陰でまた少し聞き取れた。『アレッ』に『ス』か。とするとほぼほぼ『アレックス』で決まりだろ。
「あーえーっふー」
「あらまあ、もう自分の名前覚えたのね。凄いわアレックス」
言葉になってない発音で自分の名前らしきものを反芻したら、母さんが正解を出してくれた。
やっぱりアレックスだったな。
「ふふ。アレックスは愛称、貴方の正式な名は『アレクサンダー』よ」
お、おおお。なんだか仰々しいかっちょいい名前だった。すげえぜ貴族。ぱねえ。
これはあれだな。この名に恥じぬ見事な漢となるしかあるまいて。
「おだー」
俺は人生を掛けた決意をゴ〇ゴの顔まねで心に刻んだ。
目指せ!細マッチョ!柔軟な筋肉!騎士のように!忍者のように!アスリートのように!全てを超える強者に俺はなる!!
「あらあらまあまあ」
母さんの手を掴んだまま「えいえいおー」と気合を入れてたら母さんに優しく微笑まれた。
まずはこのポヤポヤした母さんを守れるくらいにはならないとな。
この決意を新たにした日から、俺の俺による俺と全人類の可愛い子ちゃん達の為の鍛錬が始まった。
「あーあだあー」
とは言っても現状ハイハイも出来ない赤ちゃんだから出来ることは少ない。
決意と同時に壁にぶち当たっとる。
良いだろう、相手にとって不足はない!
誰に向かって言った事かはさて置いて、俺はまずは動く手足をグーパーグーパーさせたりバタバタさせて筋力アップを図ることにした。
「まあ、公子様今日も不思議なおど……素敵なダンスを踊っていますね」
メイドに不思議な踊り認定されてた。
仕方ないだろおおおお!?まだ稼働領域狭いんだよ!俺まだ赤ちゃん!アンダースタン!?
くっそー今に見てろよっ、心身共にイケメンになってその顔赤く染めてやるぜ!
闘志を燃やした俺は一心不乱に手足を動かし続けた。
それを見たメイドや使用人達が生暖かい目でチョクチョク見に来た。
俺は見世物か!?
「あーあだだー!」
早く大きくなれ俺ー!!
心で泣いて、リアルでも泣いて。何せ赤ちゃん涙腺は緩い。
それでもめげずに鍛錬を続けていた俺は、成長するまでこの時の彼女等の気持ちがわからなかった。
ハイハイも出来ないような赤ちゃんが、一生懸命動いてる姿が萌え要素になるとはわからなかったんだ。
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