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6、味方が女子だと最強だね 1
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不可抗力で鷹先輩を避けている理由を話してしまった後の女子達の結束力は素晴らしいものだった。
そんな事があれば仕方がないか、男子が苦手になるのもわかるし、鷹先輩の睨みはちょっと威圧に近いもんね?同じ男子だけどまりちゃんには怖いくらいよね?と妙に優しくしてくれる。それはそれで嬉しいものだけれども、やはり男のプライドからしたら居た堪れないものがあった。
「だから、やだったんだよねぇ…」
深いため息を吐いてももう後の祭りなんだけど…
「いーの!まりちゃんは可愛いから良いの!」
何が良いのか、さっぱり理解はできないけれど、可愛いは正義みたいなもんだろう。
「まりちゃん、もし男子に言い寄られたりしたらまず私達にちゃんと言うのよ?しっかりと見定めてあげるから!」
「……何を?」
「やだぁ!ちゃんとまりちゃんと仲よくしてくれるかどうか、よ?」
だから、なんで?別に今更男子と連みたいなんて思わないんだけれど?
「いーよ。男なんて、ゴツくて臭くて、暑苦しいだけだから。」
…君達の方が断然可愛いしね?……
女子のウェーブが巻かれた髪をクルクルと指に絡める。艶々の髪は指通りが良くて触るだけでも気持ちがいいから。うんいいよね~
「んもぅ!そんなことばっかり言って!自分だって男子でしょ?でもまりちゃんゴツくも臭くも暑苦しくもないじゃん?実際の見た目と意外に違ったりするかもだし、そこが女子には可愛く見えたりするんだよね~」
「そう!一発で落ちちゃったりね?」
「あ!やだ~そう言う恋してみたい~」
本当に恋バナ好きだよね、話題が逸れてくれた事にホッと胸を撫で下ろしつつ、男が可愛いなんて鷹パイセンの容姿を思い出しあの外見では無いな、と心の中で断言する。
「あの、毱有君、ちょっと良いかな?」
休み時間の小休止中、おずおずと遠慮がちな男子生徒が教室のドアから呼びかけて来た。
「ん?」
女子に少し長くなった前髪を弄られ中だったのでそのままドアの方に顔を向ける。
見た事ある。確か隣のクラスの?
柔らかい雰囲気の背の高い男子…名前は、知らないな。
「ええと…?」
「ちょっと話があるんだけど良いかな?」
腰が低く感じるんだけど、数人の女子に囲まれている俺に話しかけるの、勇気がいるのかもね。
「ん、誰?」
「あれ、中みんじゃん?」
「中みん?」
「隣のクラスでしょ?」
どうやら委員会が同じ女子から中みん、中楚君だと教えてもらう。
「まりちゃん知ってる?」
「うんにゃ?」
顔は知ってる、けどそれくらい。
「委員も違うよね?部活は?」
「そもそも入ってないじゃん。」
帰宅部なので。委員も部活も中楚君とはその他何かで接点がある人物じゃ無いんだけど?
「ふ~~ん?何かなぁ?今まりちゃん忙しくってさ。見て見て?可愛くできたでしょ?次の授業に髪邪魔にならないよ!」
今仕上がったばかりの前髪アレンジを首をグリっと回されて中楚君に披露する女子…
「……っ…本当だ…上手だね?」
何故だかちょっと顔を赤くした中楚君はちゃんと女子に返答する律儀な男子と見た。
「あの、少し良いかな?」
それでも再度呼び出しの声掛けだ。
「え?僕でいいの?」
コテンと首を傾げてしまう。何の用だろうかと。
「中みん、私ら今忙しいのね?ここでチャチャっと済ませて?」
可愛いと言われた前髪アレンジを、何故だか施行した本人は気に入らない様子でまた解きにかかり、サラサラと奏耶の前髪を手櫛で整え始める。
「あ…うん。そうだよね…でも、ちょっとここじゃ…」
なんとも目を逸らしてモゴモゴと言い淀んでしまった中楚君だ。真面目な内容っぽい?まさか、俺の社会の窓でも開いてたか?それならばちょっとどころじゃなく恥ずかしい…と思って、そっと確認するけれど、窓は無事…
「ふ~~ん?ここじゃ言えない話って何だろ?」
「ね~何だろうね?」
何か女子の言葉に棘がある?
「なんか頼み事?」
自分とは接点もない中楚君だから、部活の助っ人とか、そもそも何部かも知らないけど…なんか催しあったっけ?自分が手助けできることってあんまりないと思うんだけどな。
「……うん。毱有君に話したい事があるんだ。」
モゴモゴしていた中楚君は今度ははっきりとそう言い切ってこっちを見てくる。茶化すでもなく真っ直ぐに見つめてくるものだから、真剣さは何となく伝わって来た。
「分かった…次の休みでいい?もう授業始まるし?」
「あ、あぁ!うん、良いよ!じゃ、よろしく!」
何とも晴れやかな笑顔を向けられて、中楚君はそそくさとその場を立ち去る。
「ちょっと~~まりちゃ~~ん!」
「ぐぇ…!重いよ~?」
後ろにいた女子にドッシリと後ろから乗られてしまう。
「見ましたか?皆さん?」
「見た見た見た!」
「これはひょっとすると、ひょっとしますね?」
「だけら、何~~?」
女子の体重で圧死する事なんて無いだろけど乗っかられたままだと重いんだ…
「まりちゃん!デリカシーは大切よ!」
「そうよ!!そしてこんな大勢の前で呼び出しかけるなんて!」
「ね~~?どう思う?」
呼び出しって…何?決闘でも始んの?
「あれは逃さないつもりよね?」
「やっば~!」
「まりちゃん行く気?」
「行くって、だって何か用がある感じだったじゃん?」
「やっだ!まりちゃん初い!どうする皆んな?」
「ん~大々的に邪魔するのもどうかと思うし…でもねぇ?」
「あ!じゃ先輩達の教室近くで会うとかは?」
「よし、それだ!まりちゃん、何かあったら叫ぶか先輩のクラスどこでも良いから飛び込むのよ?」
「へ?」
こっちはいくら女顔と言っても身長165は超えている立派な男子校生だけど?小さい頃の様に無力でも無知でも無いけど?それでも男子からの呼び出しって事で女子達は警戒態勢を敷いてくる。
「分かった!?」
こんな時には可愛い女子達が、まるで母か弟思いの姉の様に見えてしまうから人間って不思議だ。
そんな事があれば仕方がないか、男子が苦手になるのもわかるし、鷹先輩の睨みはちょっと威圧に近いもんね?同じ男子だけどまりちゃんには怖いくらいよね?と妙に優しくしてくれる。それはそれで嬉しいものだけれども、やはり男のプライドからしたら居た堪れないものがあった。
「だから、やだったんだよねぇ…」
深いため息を吐いてももう後の祭りなんだけど…
「いーの!まりちゃんは可愛いから良いの!」
何が良いのか、さっぱり理解はできないけれど、可愛いは正義みたいなもんだろう。
「まりちゃん、もし男子に言い寄られたりしたらまず私達にちゃんと言うのよ?しっかりと見定めてあげるから!」
「……何を?」
「やだぁ!ちゃんとまりちゃんと仲よくしてくれるかどうか、よ?」
だから、なんで?別に今更男子と連みたいなんて思わないんだけれど?
「いーよ。男なんて、ゴツくて臭くて、暑苦しいだけだから。」
…君達の方が断然可愛いしね?……
女子のウェーブが巻かれた髪をクルクルと指に絡める。艶々の髪は指通りが良くて触るだけでも気持ちがいいから。うんいいよね~
「んもぅ!そんなことばっかり言って!自分だって男子でしょ?でもまりちゃんゴツくも臭くも暑苦しくもないじゃん?実際の見た目と意外に違ったりするかもだし、そこが女子には可愛く見えたりするんだよね~」
「そう!一発で落ちちゃったりね?」
「あ!やだ~そう言う恋してみたい~」
本当に恋バナ好きだよね、話題が逸れてくれた事にホッと胸を撫で下ろしつつ、男が可愛いなんて鷹パイセンの容姿を思い出しあの外見では無いな、と心の中で断言する。
「あの、毱有君、ちょっと良いかな?」
休み時間の小休止中、おずおずと遠慮がちな男子生徒が教室のドアから呼びかけて来た。
「ん?」
女子に少し長くなった前髪を弄られ中だったのでそのままドアの方に顔を向ける。
見た事ある。確か隣のクラスの?
柔らかい雰囲気の背の高い男子…名前は、知らないな。
「ええと…?」
「ちょっと話があるんだけど良いかな?」
腰が低く感じるんだけど、数人の女子に囲まれている俺に話しかけるの、勇気がいるのかもね。
「ん、誰?」
「あれ、中みんじゃん?」
「中みん?」
「隣のクラスでしょ?」
どうやら委員会が同じ女子から中みん、中楚君だと教えてもらう。
「まりちゃん知ってる?」
「うんにゃ?」
顔は知ってる、けどそれくらい。
「委員も違うよね?部活は?」
「そもそも入ってないじゃん。」
帰宅部なので。委員も部活も中楚君とはその他何かで接点がある人物じゃ無いんだけど?
「ふ~~ん?何かなぁ?今まりちゃん忙しくってさ。見て見て?可愛くできたでしょ?次の授業に髪邪魔にならないよ!」
今仕上がったばかりの前髪アレンジを首をグリっと回されて中楚君に披露する女子…
「……っ…本当だ…上手だね?」
何故だかちょっと顔を赤くした中楚君はちゃんと女子に返答する律儀な男子と見た。
「あの、少し良いかな?」
それでも再度呼び出しの声掛けだ。
「え?僕でいいの?」
コテンと首を傾げてしまう。何の用だろうかと。
「中みん、私ら今忙しいのね?ここでチャチャっと済ませて?」
可愛いと言われた前髪アレンジを、何故だか施行した本人は気に入らない様子でまた解きにかかり、サラサラと奏耶の前髪を手櫛で整え始める。
「あ…うん。そうだよね…でも、ちょっとここじゃ…」
なんとも目を逸らしてモゴモゴと言い淀んでしまった中楚君だ。真面目な内容っぽい?まさか、俺の社会の窓でも開いてたか?それならばちょっとどころじゃなく恥ずかしい…と思って、そっと確認するけれど、窓は無事…
「ふ~~ん?ここじゃ言えない話って何だろ?」
「ね~何だろうね?」
何か女子の言葉に棘がある?
「なんか頼み事?」
自分とは接点もない中楚君だから、部活の助っ人とか、そもそも何部かも知らないけど…なんか催しあったっけ?自分が手助けできることってあんまりないと思うんだけどな。
「……うん。毱有君に話したい事があるんだ。」
モゴモゴしていた中楚君は今度ははっきりとそう言い切ってこっちを見てくる。茶化すでもなく真っ直ぐに見つめてくるものだから、真剣さは何となく伝わって来た。
「分かった…次の休みでいい?もう授業始まるし?」
「あ、あぁ!うん、良いよ!じゃ、よろしく!」
何とも晴れやかな笑顔を向けられて、中楚君はそそくさとその場を立ち去る。
「ちょっと~~まりちゃ~~ん!」
「ぐぇ…!重いよ~?」
後ろにいた女子にドッシリと後ろから乗られてしまう。
「見ましたか?皆さん?」
「見た見た見た!」
「これはひょっとすると、ひょっとしますね?」
「だけら、何~~?」
女子の体重で圧死する事なんて無いだろけど乗っかられたままだと重いんだ…
「まりちゃん!デリカシーは大切よ!」
「そうよ!!そしてこんな大勢の前で呼び出しかけるなんて!」
「ね~~?どう思う?」
呼び出しって…何?決闘でも始んの?
「あれは逃さないつもりよね?」
「やっば~!」
「まりちゃん行く気?」
「行くって、だって何か用がある感じだったじゃん?」
「やっだ!まりちゃん初い!どうする皆んな?」
「ん~大々的に邪魔するのもどうかと思うし…でもねぇ?」
「あ!じゃ先輩達の教室近くで会うとかは?」
「よし、それだ!まりちゃん、何かあったら叫ぶか先輩のクラスどこでも良いから飛び込むのよ?」
「へ?」
こっちはいくら女顔と言っても身長165は超えている立派な男子校生だけど?小さい頃の様に無力でも無知でも無いけど?それでも男子からの呼び出しって事で女子達は警戒態勢を敷いてくる。
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