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39、マリエッテの思い
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昨日のあれは、教育の一つで閨教育には必要なもの…ヒュンダルン様だって慣れていないと言っていたから、2人で大切で重要な課題をこなしていたものに他ならない……………………よし!!
目が覚めて、昨夜の記憶が一気に蘇ったウリートは1人寝具の中で悶々としていた。閨の知識はあれどもきっと自分には関係ないのだろうと今までは思っていた。少なくとも結婚を視野に入れていたのだから全く避けては通れるものでもなかったであろうが、自分に降りかかるものとして受け止めきれていなかったと言う方が正しいのかもしれない。
大丈夫、あれは勉強、ヒュンダルン様も奥様を貰う時の不安解消のため…
何度も何度も呟いてやっと納得ができた。
あ、これって……
「ウリート様?起きておられますよね?具合が悪いのですか?」
モソモソと動くのにちっとも出てこようとしないウリートにマリエッテが心配そうに声をかけてきた。
ガバッ
「わ!大丈夫ですか?そんなに勢いよく起きて?目眩はしませんか?」
意を結した様に跳ね起きたウリートの夜空に近い青い瞳はキラキラとしていた、と後のマリエッテは語る……
「マリエッテ、僕、ちゃんとお返し出来るかも…!」
「はい?」
全く事情の掴めないマリエッテはウリートの朝の支度をしながら、自分が目眩を催してきそうなウリートの話を辛抱強く聞いたのである。
「僕にも出来ることがあった。ヒュンダルン様には友人として大変お世話になっている。エーベ公爵家に滞在させてもらうのだって大変な事なのに…何が返せるかなって…申し訳なく思うことの方が多くて…でもヒュンダルン様の不安を解消させるって言う大役でお返しできるなら、友人として申し分ないよね?」
「…………………友人、ですか?」
ウリートの話を詳しく聞くところによると、ゴーリッシュ騎士団長は既に友人と言うものの域を飛び越えてしまっているとしか思えないのだが……
世間を知らない可愛い初心な主人は、博識だと謳われてはいても、恋愛に関しては全くの素人以下であった………
「ゴーリッシュ騎士団長様からは何と言われましたか?」
「ん?あまり経験がないから、復習をと…」
そんなわけないでしょう……
マリエッテは喉元まで出かかった声を飲み込む。ここはエーベ公爵家。辿れば直ぐに王族に行き着くほどの家系の家だ。そんな家に生まれたゴーリッシュ騎士団長ならば例え養子に出されていようとも、閨関係はガッチリと教育を施されるはずである。行きずりに関係を持った者や、娼館の相手、また遊びで手を付けた貴族や使用人に良い様に手玉に取られないように対策は万全なはず。何よりもゴーリッシュ騎士団長は騎士団所属なのである。遠征にも行く騎士団ならではの嗜みの一つとして、後腐れない同性同士の営みなんて表に出ないだけで日常茶飯事のはずだ。
ホウ…とマリエッテは溜息を吐く。ウリートに関してはそんな事だろうと予想はしていた。アクロース侯爵家がここまで外にも出さず同年代の友も無く、大切に育て上げられて、この手の情報なんて入ってくるはずもないのだから。だが、明らかに好意があるだろうゴーリッシュ騎士団長がこんな弱腰でくるなんて意外であった。真面目な方であると認識していたのに、どうやらその印象とは違うのかもしれない。
「お二人で勉強し直す、という事でしょうか?」
「そう、それに僕も付き合うんだ。」
きっとさっきまで可愛い表情で悶々と考え込んでいたに違いないウリートは、今はサッパリとした表情でそう言い切ってくる。
ニコニコと嬉しそうなその笑顔は幼い頃から見ているマリエッテには可愛く見えて仕方がない。
「左様でございますか…人との触れ合いには勉強だけでは得られないものもございましょう、ウリート様。マリエッテはご両人共にそちらも学べます様に心から願っております。」
「ふふ、ありがとうマリエッテ…やっぱりこう言う話は少し恥ずかしいね。でも、マリエッテ、僕にも友人を支えることができるなんて………凄いことだね?」
自信に溢れた表情は人の魅力を目一杯引き出すのだと、マリエッテは今目の前の主人を通して見せつけられて理解した。そして心から敬愛する主人のこの自信が、早く本物の愛情で固められて、不動のものになれば良い、ともどかしい思いにも胸がざわついて仕方がない。
なぜ、騎士団長様は素直に仰らないの?
理解できない。あの方の身分に容姿、性格どれをとっても他の方々に見劣りなんてしないはず。素直に心を打ち明けたとして、誰が断ると言うのだろうか?
全く理解に苦しむゴーリッシュ騎士団長の行動に、見ているだけなんて耐えられないとマリエッテはある事を決意した。
そう、ここに呼びましょう。そして何かしら手助けしていただけたら、ウリート様のお心も目覚めるかもしれませんもの。
目が覚めて、昨夜の記憶が一気に蘇ったウリートは1人寝具の中で悶々としていた。閨の知識はあれどもきっと自分には関係ないのだろうと今までは思っていた。少なくとも結婚を視野に入れていたのだから全く避けては通れるものでもなかったであろうが、自分に降りかかるものとして受け止めきれていなかったと言う方が正しいのかもしれない。
大丈夫、あれは勉強、ヒュンダルン様も奥様を貰う時の不安解消のため…
何度も何度も呟いてやっと納得ができた。
あ、これって……
「ウリート様?起きておられますよね?具合が悪いのですか?」
モソモソと動くのにちっとも出てこようとしないウリートにマリエッテが心配そうに声をかけてきた。
ガバッ
「わ!大丈夫ですか?そんなに勢いよく起きて?目眩はしませんか?」
意を結した様に跳ね起きたウリートの夜空に近い青い瞳はキラキラとしていた、と後のマリエッテは語る……
「マリエッテ、僕、ちゃんとお返し出来るかも…!」
「はい?」
全く事情の掴めないマリエッテはウリートの朝の支度をしながら、自分が目眩を催してきそうなウリートの話を辛抱強く聞いたのである。
「僕にも出来ることがあった。ヒュンダルン様には友人として大変お世話になっている。エーベ公爵家に滞在させてもらうのだって大変な事なのに…何が返せるかなって…申し訳なく思うことの方が多くて…でもヒュンダルン様の不安を解消させるって言う大役でお返しできるなら、友人として申し分ないよね?」
「…………………友人、ですか?」
ウリートの話を詳しく聞くところによると、ゴーリッシュ騎士団長は既に友人と言うものの域を飛び越えてしまっているとしか思えないのだが……
世間を知らない可愛い初心な主人は、博識だと謳われてはいても、恋愛に関しては全くの素人以下であった………
「ゴーリッシュ騎士団長様からは何と言われましたか?」
「ん?あまり経験がないから、復習をと…」
そんなわけないでしょう……
マリエッテは喉元まで出かかった声を飲み込む。ここはエーベ公爵家。辿れば直ぐに王族に行き着くほどの家系の家だ。そんな家に生まれたゴーリッシュ騎士団長ならば例え養子に出されていようとも、閨関係はガッチリと教育を施されるはずである。行きずりに関係を持った者や、娼館の相手、また遊びで手を付けた貴族や使用人に良い様に手玉に取られないように対策は万全なはず。何よりもゴーリッシュ騎士団長は騎士団所属なのである。遠征にも行く騎士団ならではの嗜みの一つとして、後腐れない同性同士の営みなんて表に出ないだけで日常茶飯事のはずだ。
ホウ…とマリエッテは溜息を吐く。ウリートに関してはそんな事だろうと予想はしていた。アクロース侯爵家がここまで外にも出さず同年代の友も無く、大切に育て上げられて、この手の情報なんて入ってくるはずもないのだから。だが、明らかに好意があるだろうゴーリッシュ騎士団長がこんな弱腰でくるなんて意外であった。真面目な方であると認識していたのに、どうやらその印象とは違うのかもしれない。
「お二人で勉強し直す、という事でしょうか?」
「そう、それに僕も付き合うんだ。」
きっとさっきまで可愛い表情で悶々と考え込んでいたに違いないウリートは、今はサッパリとした表情でそう言い切ってくる。
ニコニコと嬉しそうなその笑顔は幼い頃から見ているマリエッテには可愛く見えて仕方がない。
「左様でございますか…人との触れ合いには勉強だけでは得られないものもございましょう、ウリート様。マリエッテはご両人共にそちらも学べます様に心から願っております。」
「ふふ、ありがとうマリエッテ…やっぱりこう言う話は少し恥ずかしいね。でも、マリエッテ、僕にも友人を支えることができるなんて………凄いことだね?」
自信に溢れた表情は人の魅力を目一杯引き出すのだと、マリエッテは今目の前の主人を通して見せつけられて理解した。そして心から敬愛する主人のこの自信が、早く本物の愛情で固められて、不動のものになれば良い、ともどかしい思いにも胸がざわついて仕方がない。
なぜ、騎士団長様は素直に仰らないの?
理解できない。あの方の身分に容姿、性格どれをとっても他の方々に見劣りなんてしないはず。素直に心を打ち明けたとして、誰が断ると言うのだろうか?
全く理解に苦しむゴーリッシュ騎士団長の行動に、見ているだけなんて耐えられないとマリエッテはある事を決意した。
そう、ここに呼びましょう。そして何かしら手助けしていただけたら、ウリート様のお心も目覚めるかもしれませんもの。
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