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17 もう一度 *
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家が見える。今度こそ、家に帰れる…自分が裸足とか、泣いたばかりの顔とか、明らかに尋常じゃない姿をしてるのにそんな事気にする余裕なんてもう無かった…
小走りで家に向かってる時に、近所の家の窓が日の光を反射した。
チカッ……瞬間、またあの光に包まれる……
は?なに?また、なにが起こった…?眩しいばかりの光には反射で目を瞑ってしまったけど、そっと開けてみれば…………
「なんで……?」
ここは、この部屋は……あっちの世界にいた時に一緒に泊まった宿だ…
「また、飛ばされた……?」
もう少しで家に着く所だったのに?
「何なんだよ!!くそっ!!!!」
この腹立ちを何にぶつけたら良いのか分からず近くにあった椅子を思い切り蹴飛ばした。
はぁ、はぁ、はぁ……
肩で大きく息を整えている俺に声がかかった……
「晴?どうかしたのか?大丈夫?」
は……?何だ、お前のその顔………
隣の部屋からひょっこり顔を出したのは、今は絶対に見たくない、翔の顔だった……
「凄い音がした…晴、裸足だったのか?怪我は?」
部屋に入って辺りを見回しながら、倒れた椅子見て俺が靴を履いていない事も分かったんだろう…近付いて心配そうに人の足のことを聞いて来る。
あれだけ、酷い事を散々したやつが?
いまさら?なんだ………?
スン……………一気に俺の表情が俺の中から無くなったのが分かった……
ガッ……ガッターン…
人生で初めて思いっきり人の顔面を遠慮なく殴った…こいつに遠慮は要らんだろ?
「いっつぅ…」
意表を突かれたからか、堪えるかと思った俺の拳に飛ばされる感じで翔が尻餅をつく…
「…………」
なんで殴ったなんか、話してやる必要もない…自分自身が何をしてるかも分からないほど、切れて、倒れた翔を殴り飛ばしていたと思う…記憶はそこで途切れてる……
「ええ。あとは問題ない様です。極度の疲労と軽い脱水…後は目が覚めたら何か食べさせてあげてくださいね。」
「ありがとうございます。」
「あ、これは夫婦喧嘩ですか?流石に夫夫だと激しいのでしょうね?体格差もありますから翔さんはあまり手を出さないであげてくださいね?」
「…分かってます。こんな事しませんよ。」
「では、翔さんはよく冷やしておいて下さい。後で食事などお運びしますから。」
「はい。」
うっすら目覚めた頭の片隅に知った声が聞こえて来る。
人が動く気配がしたと思ったら、翔が俺を抱き起こした。
「晴、飲んで…」
翔が持ってたのは冷たい水のコップ。
「支えててあげるから。ね?」
翔の声からは凄みは無い。俺はと言うと、本当に身体がまいってた…異世界に飛ばされるわ友人に犯されるわ、その友人をタコ殴りにしたショックもあって、全てのことに無気力になってたと思う…自分がどんなになってても興味持てなかったと思う。
「ほら…晴…飲まないと、口移しで飲ませるよ?」
ビクッと身体が反応する。今の翔からは元にいた翔みたいな嫌らしい感じは全くしないけど、もう、本当に勘弁してもらいたい…親しかった友達に裏切られるのも、その友達を傷つけるのももう嫌だ…
促されるままゆっくりとコップに口をつけた…
小走りで家に向かってる時に、近所の家の窓が日の光を反射した。
チカッ……瞬間、またあの光に包まれる……
は?なに?また、なにが起こった…?眩しいばかりの光には反射で目を瞑ってしまったけど、そっと開けてみれば…………
「なんで……?」
ここは、この部屋は……あっちの世界にいた時に一緒に泊まった宿だ…
「また、飛ばされた……?」
もう少しで家に着く所だったのに?
「何なんだよ!!くそっ!!!!」
この腹立ちを何にぶつけたら良いのか分からず近くにあった椅子を思い切り蹴飛ばした。
はぁ、はぁ、はぁ……
肩で大きく息を整えている俺に声がかかった……
「晴?どうかしたのか?大丈夫?」
は……?何だ、お前のその顔………
隣の部屋からひょっこり顔を出したのは、今は絶対に見たくない、翔の顔だった……
「凄い音がした…晴、裸足だったのか?怪我は?」
部屋に入って辺りを見回しながら、倒れた椅子見て俺が靴を履いていない事も分かったんだろう…近付いて心配そうに人の足のことを聞いて来る。
あれだけ、酷い事を散々したやつが?
いまさら?なんだ………?
スン……………一気に俺の表情が俺の中から無くなったのが分かった……
ガッ……ガッターン…
人生で初めて思いっきり人の顔面を遠慮なく殴った…こいつに遠慮は要らんだろ?
「いっつぅ…」
意表を突かれたからか、堪えるかと思った俺の拳に飛ばされる感じで翔が尻餅をつく…
「…………」
なんで殴ったなんか、話してやる必要もない…自分自身が何をしてるかも分からないほど、切れて、倒れた翔を殴り飛ばしていたと思う…記憶はそこで途切れてる……
「ええ。あとは問題ない様です。極度の疲労と軽い脱水…後は目が覚めたら何か食べさせてあげてくださいね。」
「ありがとうございます。」
「あ、これは夫婦喧嘩ですか?流石に夫夫だと激しいのでしょうね?体格差もありますから翔さんはあまり手を出さないであげてくださいね?」
「…分かってます。こんな事しませんよ。」
「では、翔さんはよく冷やしておいて下さい。後で食事などお運びしますから。」
「はい。」
うっすら目覚めた頭の片隅に知った声が聞こえて来る。
人が動く気配がしたと思ったら、翔が俺を抱き起こした。
「晴、飲んで…」
翔が持ってたのは冷たい水のコップ。
「支えててあげるから。ね?」
翔の声からは凄みは無い。俺はと言うと、本当に身体がまいってた…異世界に飛ばされるわ友人に犯されるわ、その友人をタコ殴りにしたショックもあって、全てのことに無気力になってたと思う…自分がどんなになってても興味持てなかったと思う。
「ほら…晴…飲まないと、口移しで飲ませるよ?」
ビクッと身体が反応する。今の翔からは元にいた翔みたいな嫌らしい感じは全くしないけど、もう、本当に勘弁してもらいたい…親しかった友達に裏切られるのも、その友達を傷つけるのももう嫌だ…
促されるままゆっくりとコップに口をつけた…
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