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6、お仕事 1
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"お疲れ様"
人間には聞こえない言葉で小さな仲間を労う。サラーラの願いを叶える為に、小さい精霊は力を使い果たし、霧の様に消えていく。
火の精霊、風の精霊もジッと水の精霊の最後を見つめつつ、華やかな笑顔を残して逝く水の精霊を送り出した。
精霊達は自然の力だ。大地の力が彼らの力。逆に彼らの力が無ければ大地の力も衰える。共に共生しているのだが、今を生きる人間達はどうやらそれをも忘れてしまった様なのだった。その共生の中に自然と共に生きている人間達もいる。彼らの愛情や感謝が精霊達の糧なのに…
力無い小さな仲間は信心深い人間の為に喜んで力を使い果たしていく。
"また、生まれたら、ここにおいで"
ここまで、自分の力の減るのも厭わないで一緒に来てくれた大切な仲間…きっとサラーラの母親の朗報は後から聞こえてくるだろう。その時に、消えてしまった小さな名前も知らない様な精霊のために、少しでも感謝を捧げてもらいたい。
これくらいしか精霊達は願っていないんだけどね。
精霊達の望みは至ってシンプルだ。ただ人間に喜んでもらいたいだけ、そしてその喜びを少し分けてもらえれば万々歳。
「やっぱり………!やっぱり!お爺様お婆様は間違ってなんかいなかったわ!」
サラーラはワッとその場にしゃがみ込み泣き出してしまった。両手を組んで何かに祈る姿勢でだ。
「ちょっ…」
「やだ、やめてよ、サラーラ!まずいわ!」
「しー!静かに!サラーラ!貴方見つかったらまた折檻されるわよ!」
精霊信仰の禁止は娼館という底辺にいる人々に対しても有効であるらしい。けれどもお姉さん達はちゃんと仲間を守る。祈り出してしまったサラーラを無理やり立たせるとリシュリーのいた部屋から連れ出そうとする。どうやら本気で見つかるのを避けたい様だ。
「サラーラ!君の願った通りになるよ!」
何しろ、あの子が命をかけたんだから。
部屋を出るサラーラは泣きつつも何度も頷いて出ていった。
「…はぁ、遅くなっちゃったけど、私はパンネ。」
冷たいタオルを持って来てくれた赤髪のお姉さんだ。
「あ、私はケルト、で、さっきサラーラと一緒に出て行った金髪の子がメイシールよ。」
茶髪のクルクルヘヤーのお姉さんはサラーラと一緒に出て行った金髪のお姉さんの名前も教えてくれた。
「サラーラはここでも精霊信者でね、ちょっとした問題児扱いなのよ…今はこんなんだからさ…」
「ただ、大人し過ぎるから皆んなから良い様に言われちゃうって言うのが本当のところなんだけどね…」
「ここでは大人しいのも売りになるけど、それだとお客にいい様にあしらわれかねないから…」
「本当…ただ元お貴族だから育ちも良くて、付け加えて精霊信者って事しか私達と違いはないのにね…」
「本当よ…生き難いわよね…ここでも、見つかったら凄い罰を食らうのよ…!」
「ふ~~ん……」
精霊達にだってもうほとんど力なんか残ってないし、悪さなんてしないのに、酷い言われ様だよな……
ドンドンドン…
「起きたか?」
遠慮のないノックと同時に、ドアが乱暴に開かれた。
「お、何だ?まだそんな色してるのか?」
「「オーナー!」」
「オーナー?」
「そう、わしがこの娼館を取り仕切っておる者だ。そうだな、旦那様と呼べ?」
「「旦那様~?」」
入って来たのは小柄で小太り、頭のてっぺんは残念な程に薄くなっている中年の男性だ。自分の事を旦那様と呼ぶ様に言うと、他3名のお姉さん達から一斉に声が上がった。
「なんだ!お前達!」
「だって…オーナー…自分の事は名前で様付きか、オーナーって呼べって………」
散々お姉さん達に教育していたんだろう。皆んなポカンとしている。
「……分かった…あんまりにもリシュリーが可愛いから、オーナー自分の物にする気でしょ?」
「うわ…この子なら表に出すのも危険かもしれないけど、自分が行く~?」
「ね~?」
お姉さん皆んなで顔を見合わせて、複雑そうな表示をしている。
「うるさいぞ!お前達!!サラーラとメイシールはもう支度を始めていると言うのに!お前達もキリキリ働かんか!!」
「「キャッこわ~い!」」
本気か冗談か分からない声を上げてお姉さん達は部屋から出ていく。
そうか…これから仕事、ね…?ところで、人間の仕事って何すんの?
「ねぇ、おじさん?」
「旦那様!」
オーナーはスタスタと近寄って来ながら呼び名を言い直す。
「旦那様…?」
「そう!それでいい…!お前は売り物にできんからな。それでもいいから引き取ってくれと言うあいつらの意気込みを買ってやったんだ。」
何やら説明し出したけどこっちには何の事やらわからない…ので
「仕事って何?旦那様?」
ニッコリと微笑んでお姉さん達のお仕事について聴いてみた。
人間には聞こえない言葉で小さな仲間を労う。サラーラの願いを叶える為に、小さい精霊は力を使い果たし、霧の様に消えていく。
火の精霊、風の精霊もジッと水の精霊の最後を見つめつつ、華やかな笑顔を残して逝く水の精霊を送り出した。
精霊達は自然の力だ。大地の力が彼らの力。逆に彼らの力が無ければ大地の力も衰える。共に共生しているのだが、今を生きる人間達はどうやらそれをも忘れてしまった様なのだった。その共生の中に自然と共に生きている人間達もいる。彼らの愛情や感謝が精霊達の糧なのに…
力無い小さな仲間は信心深い人間の為に喜んで力を使い果たしていく。
"また、生まれたら、ここにおいで"
ここまで、自分の力の減るのも厭わないで一緒に来てくれた大切な仲間…きっとサラーラの母親の朗報は後から聞こえてくるだろう。その時に、消えてしまった小さな名前も知らない様な精霊のために、少しでも感謝を捧げてもらいたい。
これくらいしか精霊達は願っていないんだけどね。
精霊達の望みは至ってシンプルだ。ただ人間に喜んでもらいたいだけ、そしてその喜びを少し分けてもらえれば万々歳。
「やっぱり………!やっぱり!お爺様お婆様は間違ってなんかいなかったわ!」
サラーラはワッとその場にしゃがみ込み泣き出してしまった。両手を組んで何かに祈る姿勢でだ。
「ちょっ…」
「やだ、やめてよ、サラーラ!まずいわ!」
「しー!静かに!サラーラ!貴方見つかったらまた折檻されるわよ!」
精霊信仰の禁止は娼館という底辺にいる人々に対しても有効であるらしい。けれどもお姉さん達はちゃんと仲間を守る。祈り出してしまったサラーラを無理やり立たせるとリシュリーのいた部屋から連れ出そうとする。どうやら本気で見つかるのを避けたい様だ。
「サラーラ!君の願った通りになるよ!」
何しろ、あの子が命をかけたんだから。
部屋を出るサラーラは泣きつつも何度も頷いて出ていった。
「…はぁ、遅くなっちゃったけど、私はパンネ。」
冷たいタオルを持って来てくれた赤髪のお姉さんだ。
「あ、私はケルト、で、さっきサラーラと一緒に出て行った金髪の子がメイシールよ。」
茶髪のクルクルヘヤーのお姉さんはサラーラと一緒に出て行った金髪のお姉さんの名前も教えてくれた。
「サラーラはここでも精霊信者でね、ちょっとした問題児扱いなのよ…今はこんなんだからさ…」
「ただ、大人し過ぎるから皆んなから良い様に言われちゃうって言うのが本当のところなんだけどね…」
「ここでは大人しいのも売りになるけど、それだとお客にいい様にあしらわれかねないから…」
「本当…ただ元お貴族だから育ちも良くて、付け加えて精霊信者って事しか私達と違いはないのにね…」
「本当よ…生き難いわよね…ここでも、見つかったら凄い罰を食らうのよ…!」
「ふ~~ん……」
精霊達にだってもうほとんど力なんか残ってないし、悪さなんてしないのに、酷い言われ様だよな……
ドンドンドン…
「起きたか?」
遠慮のないノックと同時に、ドアが乱暴に開かれた。
「お、何だ?まだそんな色してるのか?」
「「オーナー!」」
「オーナー?」
「そう、わしがこの娼館を取り仕切っておる者だ。そうだな、旦那様と呼べ?」
「「旦那様~?」」
入って来たのは小柄で小太り、頭のてっぺんは残念な程に薄くなっている中年の男性だ。自分の事を旦那様と呼ぶ様に言うと、他3名のお姉さん達から一斉に声が上がった。
「なんだ!お前達!」
「だって…オーナー…自分の事は名前で様付きか、オーナーって呼べって………」
散々お姉さん達に教育していたんだろう。皆んなポカンとしている。
「……分かった…あんまりにもリシュリーが可愛いから、オーナー自分の物にする気でしょ?」
「うわ…この子なら表に出すのも危険かもしれないけど、自分が行く~?」
「ね~?」
お姉さん皆んなで顔を見合わせて、複雑そうな表示をしている。
「うるさいぞ!お前達!!サラーラとメイシールはもう支度を始めていると言うのに!お前達もキリキリ働かんか!!」
「「キャッこわ~い!」」
本気か冗談か分からない声を上げてお姉さん達は部屋から出ていく。
そうか…これから仕事、ね…?ところで、人間の仕事って何すんの?
「ねぇ、おじさん?」
「旦那様!」
オーナーはスタスタと近寄って来ながら呼び名を言い直す。
「旦那様…?」
「そう!それでいい…!お前は売り物にできんからな。それでもいいから引き取ってくれと言うあいつらの意気込みを買ってやったんだ。」
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「仕事って何?旦那様?」
ニッコリと微笑んでお姉さん達のお仕事について聴いてみた。
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