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第63章:「一緒に」
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俺はまっすぐにレオンの瞳を見つめた。
そして、こう言った。
「あのさ、レオンの話はちゃんと聞くよ?けど」
「けど?」
それまで静かに聞いていたスティーブの声が隣から響く。
「その「事故」っていうのに遭ってから半年経って、確かにカラダはもう平気だと思う。だけど、俺のアタマとカラダと・・・あとキモチとか魂みたいなものは、全部バラバラに動いてる。おまけに記憶がないから、それらをどう統合したらいいかもわからない状態なんだよ」
「あぁ・・・そうなんだろう、ね」
「だから、いきなり今後のこととか話されたとしても、余計に混乱するだろうし、俺がわかるわけないと思うんだけど」
「まぁ・・・まっとうな意見だな」
そのスティーブの発言にレオンは対抗せず、こう言った。
「まぁ、そうだよね、フツウならね」
「だから、もっと順を追って話してもらったほうがいいと思う。過去から、とかさ」
「でも、ボクがこれから話そうとしてる順のほうが、わかりやすいと思うよ。とりあえずトライさせて?ダメだったら途中で説明の仕方、変えるから」
とりあえず、とか言われたら、拒否もできないし。
「まぁ、、、いいけど」
俺がそう言うと、レオンは微笑んで、ゆっくりと天井を見上げた。
だから俺もつられて、天井を見た。
なんの変哲もない、白い天井。
「天井が・・・どうかしたの?」
「ま、見ててよ」
レオンがそう言うと、サラは俺に微笑んで、左腕の時計のようなもののボタンを押した。
「え?」
今まで真っ白だった天井に、赤と青、緑の大きなシミが3つ見える。
「何、あれ・・・」
「キョウ、やっぱりオマエ、見えるんだな」
「見えるんだな、って、あんなにはっきり・・・スティーブも見えてるんだろ?」
「まぁ、俺はな」
それにエネルギーが・・・有機体。
天井板の向こう側から、すごく見られているのを感じる。
「人間・・・だよね?」
「そうだよ、彼らは、ボクとサラのSPさ」
「え?」
「もっといるけどね、外に」
「・・・そのボタンを押すと、見えるようになるの?」
「違うわよ。普通の人にはシールドを外しても見えないわ」
「サラはボタンを押して彼らをここに呼んだだけさ。ここではシールドなんて張る必要ないからね」
「じゃなんで、俺には見えるの?」
「それは、キョウが普通の人間じゃないからさ」
は?
「キョウだってもう、気づいてるよね?何か国語も話せたり、見たものを一瞬で記憶出来たり」
「至近距離じゃなくても、エネルギー体を感じることが出来たり・・・」
「じゃ、普通の人間じゃなかったら・・・俺はなんな訳?」
これは確かに、俺が知りたかった問いのひとつ。
自分が期待していた順番とは違えど、
やっぱりレオンは、俺の知りたかったことに正しく応えるべく考えてくれているのだろう。
「キョウはま、人間には違いないんだけどね。この「地球上」にいる人間よりももっと能力を開花させてる人間、って言ったらいいかな。この「地球上」にいる人間のほとんどは、本来持ってる能力の3-4%くらいしか使えてないんだけど、キョウはそうだな・・・7-8%くらいかな?すごく少なく聞こえるかもしれないけど、普通の人間の倍の能力って思ってもらったらいい」
「―――なんで俺、そんなことになってるの?生まれつきじゃないよね?」
だって、
両親は病気だし、
叔父さんたちだって普通の人たちだし、
俺が覚えてる俺自身は、学校にも行かず、
狂嵐のみんなのところをフラフラしてて・・・
「持って生まれた部分もあるよ、遺伝子的に。あと性格も」
「遺伝子的?」
「例えば、キョウのご両親はご病気よね。精神的な。それもかなりの重度」
「・・・」
「きっとそのことによってキョウは小さいころから辛い寂しい思いもしてきたと思う」
「・・・」
「だけどね、ボク達から見ると、キョウのご両親が病気になってしまったのは、ある意味、当然だと思う。ボクは、キョウのご両親は、至極まともな精神を持った人たちだと思ってる。もしかしたら、ボク達が言うところの「特殊」な能力を備えた人たちなのかもしれない―――まともだからこそ、病気になってしまったんだよ。キョウはその「まともな遺伝子」を受け継いでるんだ」
「病気になったのは当然って・・・?」
「この「地球上」の世界はね、悲しいけど、「汚染」がかなり進んでるんだよ」
「汚染?環境汚染、ってこと?」
「それもある。それもかなり深刻な。でももっと大事なことは、なぜ環境がそこまで汚染されたのか、っていう、根本的なところ」
「それは・・・人間が環境を破壊してるから、だよね?」
「そうだよ。じゃ、なんでそれを止められない?みんな理由も解決策もわかってるのに。本気で止めようと思ったら、人間はそれを止められる力を持ってるはずだよね?」
それは・・・
「キョウ」
「ん」
「キョウのご両親のような、まともな人間はね。そういう矛盾に耐えられないの」
「・・・」
「「地球上」の世界は破滅に向かってるんだ。確実に」
「・・・」
「キョウのご両親は、無意識にそれに抵抗しているの。自分たちの「まっとうな精神」を守ろうと必死なのよ」
「汚染・・・ボク達はそれを「マニピュレーションとかマニピュレート」って呼ぶこともあるけど、つまりは、人間が人間を操作して汚染してる状態なんだ」
「それは・・・汚染させることで、誰かが得してる、ってこと?」
「さすがキョウだね―――そうだよ。最初それを「意識して」始めたのはごく少数の人間だった。でもそれは「意識的にも」「無意識的にも」拡散していって、もうすでに戻れないところまで来てる。コントロール不可能な状態なんだ」
「だからもうこの「地球上」の世界は修復できない。もう、どうすることもできないの」
「本当にそうなのかな・・・いい人間はまだいっぱいいるんじゃないかな。それに、人間は変わることができるよね?」
「キョウ・・・」
「「ボク達」もそう思ってたよ。だから手遅れだって認めるまでに相当時間がかかった。それも致命傷の一つになってしまったんだけど・・・マニピュレートが始まってから時間が経ちすぎたんだよ。まだ傷が浅いうちだったらなんとかなったかもしれない。でも、そこに囚われてる時間がないくらい、状況は危機的なんだ」
「それにマニピュレーターたちは、そういう点ですごく賢くて本当に操作が巧みで・・・」
「・・・」
「「ボク達」は・・・正確に言うと、「ボク達」の先輩たちは、300年も前にこの事実・・・つまり「地球が「そのことによって」破滅に向かっている」ということに気が付いた。そして、そうならないように陰で・・・いや「地球内で」、その最悪の事態を避けるべく努力と準備を重ねてきた。でも汚染は・・・深く、広がっていくばかりでここまで来てしまったんだ」
そこまで話が進んでから・・・俺は気が付いた。
レオンが、俺に気づかせたい、俺の記憶に植え付けたいキーワードを、
その会話の中に盛り込んでいることを。
「・・・「地球内で」っていうのは?」
「「ボク達」自身が汚染されないためには、秘密裏に、慎重に行動する必要があったのさ。だから今もボク達の組織は地球内、つまり地下に存在してる」
「つまり・・・レオンが所長をしてる、その組織ってこと、だよね?」
「そうだよ」
「その組織・・・名前はあるの?」
「あるよ」
「聞いてもいい?」
「もちろん。それをキョウに話すためにボク達はここに来たんだから」
「ボク達の正式名称は・・・・「ARTHUR(アルトゥール)」。通称「アーサー」」
アーサー
アーサー
アーサー
アーサー
・・・このことだったのか。
「キョウ」
「ん」
「アーサーは「新しい地球」になるためにある組織。メンバーはそれぞれ、自分の能力を最大限に使って、共に「幸せな未来」を創造するために動いてる」
「・・・スティーブも、圭さんも、ジェイクもそうなの?」
「そうだよ。デイヴィッドも、キョウの治療にあたった医師や看護師たちも、みんなメンバーだ・・・キョウ」
「ん?」
「キョウのその素晴らしい能力を、「いいこと」に使わないか?」
この言葉・・・どっかで聞いたことがある。
「キョウならボクたちと一緒に、明るい未来を創れる。一緒に創ってって欲しいんだ、「アーサー」のメンバーとして」
そして、こう言った。
「あのさ、レオンの話はちゃんと聞くよ?けど」
「けど?」
それまで静かに聞いていたスティーブの声が隣から響く。
「その「事故」っていうのに遭ってから半年経って、確かにカラダはもう平気だと思う。だけど、俺のアタマとカラダと・・・あとキモチとか魂みたいなものは、全部バラバラに動いてる。おまけに記憶がないから、それらをどう統合したらいいかもわからない状態なんだよ」
「あぁ・・・そうなんだろう、ね」
「だから、いきなり今後のこととか話されたとしても、余計に混乱するだろうし、俺がわかるわけないと思うんだけど」
「まぁ・・・まっとうな意見だな」
そのスティーブの発言にレオンは対抗せず、こう言った。
「まぁ、そうだよね、フツウならね」
「だから、もっと順を追って話してもらったほうがいいと思う。過去から、とかさ」
「でも、ボクがこれから話そうとしてる順のほうが、わかりやすいと思うよ。とりあえずトライさせて?ダメだったら途中で説明の仕方、変えるから」
とりあえず、とか言われたら、拒否もできないし。
「まぁ、、、いいけど」
俺がそう言うと、レオンは微笑んで、ゆっくりと天井を見上げた。
だから俺もつられて、天井を見た。
なんの変哲もない、白い天井。
「天井が・・・どうかしたの?」
「ま、見ててよ」
レオンがそう言うと、サラは俺に微笑んで、左腕の時計のようなもののボタンを押した。
「え?」
今まで真っ白だった天井に、赤と青、緑の大きなシミが3つ見える。
「何、あれ・・・」
「キョウ、やっぱりオマエ、見えるんだな」
「見えるんだな、って、あんなにはっきり・・・スティーブも見えてるんだろ?」
「まぁ、俺はな」
それにエネルギーが・・・有機体。
天井板の向こう側から、すごく見られているのを感じる。
「人間・・・だよね?」
「そうだよ、彼らは、ボクとサラのSPさ」
「え?」
「もっといるけどね、外に」
「・・・そのボタンを押すと、見えるようになるの?」
「違うわよ。普通の人にはシールドを外しても見えないわ」
「サラはボタンを押して彼らをここに呼んだだけさ。ここではシールドなんて張る必要ないからね」
「じゃなんで、俺には見えるの?」
「それは、キョウが普通の人間じゃないからさ」
は?
「キョウだってもう、気づいてるよね?何か国語も話せたり、見たものを一瞬で記憶出来たり」
「至近距離じゃなくても、エネルギー体を感じることが出来たり・・・」
「じゃ、普通の人間じゃなかったら・・・俺はなんな訳?」
これは確かに、俺が知りたかった問いのひとつ。
自分が期待していた順番とは違えど、
やっぱりレオンは、俺の知りたかったことに正しく応えるべく考えてくれているのだろう。
「キョウはま、人間には違いないんだけどね。この「地球上」にいる人間よりももっと能力を開花させてる人間、って言ったらいいかな。この「地球上」にいる人間のほとんどは、本来持ってる能力の3-4%くらいしか使えてないんだけど、キョウはそうだな・・・7-8%くらいかな?すごく少なく聞こえるかもしれないけど、普通の人間の倍の能力って思ってもらったらいい」
「―――なんで俺、そんなことになってるの?生まれつきじゃないよね?」
だって、
両親は病気だし、
叔父さんたちだって普通の人たちだし、
俺が覚えてる俺自身は、学校にも行かず、
狂嵐のみんなのところをフラフラしてて・・・
「持って生まれた部分もあるよ、遺伝子的に。あと性格も」
「遺伝子的?」
「例えば、キョウのご両親はご病気よね。精神的な。それもかなりの重度」
「・・・」
「きっとそのことによってキョウは小さいころから辛い寂しい思いもしてきたと思う」
「・・・」
「だけどね、ボク達から見ると、キョウのご両親が病気になってしまったのは、ある意味、当然だと思う。ボクは、キョウのご両親は、至極まともな精神を持った人たちだと思ってる。もしかしたら、ボク達が言うところの「特殊」な能力を備えた人たちなのかもしれない―――まともだからこそ、病気になってしまったんだよ。キョウはその「まともな遺伝子」を受け継いでるんだ」
「病気になったのは当然って・・・?」
「この「地球上」の世界はね、悲しいけど、「汚染」がかなり進んでるんだよ」
「汚染?環境汚染、ってこと?」
「それもある。それもかなり深刻な。でももっと大事なことは、なぜ環境がそこまで汚染されたのか、っていう、根本的なところ」
「それは・・・人間が環境を破壊してるから、だよね?」
「そうだよ。じゃ、なんでそれを止められない?みんな理由も解決策もわかってるのに。本気で止めようと思ったら、人間はそれを止められる力を持ってるはずだよね?」
それは・・・
「キョウ」
「ん」
「キョウのご両親のような、まともな人間はね。そういう矛盾に耐えられないの」
「・・・」
「「地球上」の世界は破滅に向かってるんだ。確実に」
「・・・」
「キョウのご両親は、無意識にそれに抵抗しているの。自分たちの「まっとうな精神」を守ろうと必死なのよ」
「汚染・・・ボク達はそれを「マニピュレーションとかマニピュレート」って呼ぶこともあるけど、つまりは、人間が人間を操作して汚染してる状態なんだ」
「それは・・・汚染させることで、誰かが得してる、ってこと?」
「さすがキョウだね―――そうだよ。最初それを「意識して」始めたのはごく少数の人間だった。でもそれは「意識的にも」「無意識的にも」拡散していって、もうすでに戻れないところまで来てる。コントロール不可能な状態なんだ」
「だからもうこの「地球上」の世界は修復できない。もう、どうすることもできないの」
「本当にそうなのかな・・・いい人間はまだいっぱいいるんじゃないかな。それに、人間は変わることができるよね?」
「キョウ・・・」
「「ボク達」もそう思ってたよ。だから手遅れだって認めるまでに相当時間がかかった。それも致命傷の一つになってしまったんだけど・・・マニピュレートが始まってから時間が経ちすぎたんだよ。まだ傷が浅いうちだったらなんとかなったかもしれない。でも、そこに囚われてる時間がないくらい、状況は危機的なんだ」
「それにマニピュレーターたちは、そういう点ですごく賢くて本当に操作が巧みで・・・」
「・・・」
「「ボク達」は・・・正確に言うと、「ボク達」の先輩たちは、300年も前にこの事実・・・つまり「地球が「そのことによって」破滅に向かっている」ということに気が付いた。そして、そうならないように陰で・・・いや「地球内で」、その最悪の事態を避けるべく努力と準備を重ねてきた。でも汚染は・・・深く、広がっていくばかりでここまで来てしまったんだ」
そこまで話が進んでから・・・俺は気が付いた。
レオンが、俺に気づかせたい、俺の記憶に植え付けたいキーワードを、
その会話の中に盛り込んでいることを。
「・・・「地球内で」っていうのは?」
「「ボク達」自身が汚染されないためには、秘密裏に、慎重に行動する必要があったのさ。だから今もボク達の組織は地球内、つまり地下に存在してる」
「つまり・・・レオンが所長をしてる、その組織ってこと、だよね?」
「そうだよ」
「その組織・・・名前はあるの?」
「あるよ」
「聞いてもいい?」
「もちろん。それをキョウに話すためにボク達はここに来たんだから」
「ボク達の正式名称は・・・・「ARTHUR(アルトゥール)」。通称「アーサー」」
アーサー
アーサー
アーサー
アーサー
・・・このことだったのか。
「キョウ」
「ん」
「アーサーは「新しい地球」になるためにある組織。メンバーはそれぞれ、自分の能力を最大限に使って、共に「幸せな未来」を創造するために動いてる」
「・・・スティーブも、圭さんも、ジェイクもそうなの?」
「そうだよ。デイヴィッドも、キョウの治療にあたった医師や看護師たちも、みんなメンバーだ・・・キョウ」
「ん?」
「キョウのその素晴らしい能力を、「いいこと」に使わないか?」
この言葉・・・どっかで聞いたことがある。
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