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「まあ、お前ならあの男の奇行も理解できるのかもしれないけどな。何しろ、世界中の変態の富豪たちが集まってくるルキナスのトリプルエーの男娼だったんだから」
「君だってそうだろう、アオイ。金持ちというのは大抵、退屈しきってるものだ。金で全て手に入るんだから、当然だ。セックスについても普通の刺激ではだんだん満足できなくなる。それでさらに金を払って、倒錯に走る者がいる。でも言っておくけど、僕は彼らを理解できても、共感はしてないよ」
セラはアオイにのしかかり、服を脱がせはじめる。
アオイはセラがその気になっているのは部屋に戻った時から知っていたので、されるままになっていた。どうせ夕食前の時に幽霊騒ぎで出来なかったので、就寝前はセックスすることになるだろうと思っていたのだ。
「どこがだよ。お前こそ――」
言いかけて、アオイは「あっ」と声をあげた。
セラがアオイの乳首を指で押し潰しながら、アオイの首筋を噛む真似をしたのだ。セラのやわらかい金髪があたって、くすぐったい。アオイはセラの顔を押しのけようとした。
「それはやめろ。悪趣味だ」
「いいじゃないか、吸血鬼。せっかくこのロマン溢れる愉快なホテルに泊まっているんだから、今夜はヴァンピーロごっこをしよう。なぜこのホテルは幽霊ホテルと呼ばれてるのに、ヴァンピーロ城なんて看板に書いてあるんだ。それはつまり、例のお伽話の森番が吸血鬼だったということなんじゃないのか? 幽霊がリコ。吸血鬼が森番。君は僕の牙にかかってしまう、憐れな生贄の美女」
「こ、こら。セラ……そこは触るなっ」
いきなり核心の場所を触れられて、アオイは腰を震わせた。
セラの指が慣れたように愛撫を続ける。見る間に、アオイは力が抜けてゆくのを感じた。かれは自分から足を開き、突きあげてくる衝動にわななきはじめた。
「あっ……あ――」
衣服を中途半端に身に着けた状態で、腰の部分だけはだけさせている。セラはアオイの首に前歯をあてながら、手を滑り込ませた。
「可愛い僕の恋人。君の淫らな姿をもっと見せて。確か吸血鬼に噛まれると、仲間にされてしまうんだっけ? 今の君の姿を本物の吸血鬼が見たら、さぞ魅惑的に見えるだろうね」
うっとりした様子でセラが言う。かれはアオイの足の間で震えているそれの変化に気づいたようだった。
「もう、こんなにして。本当に君はいやらしいな。先端から、汁が出てるよ」
「お前がっ、お前の愛撫がやらしいんだろう!」
弄られながら、アオイが抗議した。セラの指がアオイの尻のほうへまわった。じらすように押し開いてくる。アオイはたまらなくなって、身をくねらせた。
「ローション、とって。セラ」
「いいよ。少し、待って」
「早く――」
「僕を待つ間、自分でもほぐしておいて。その姿を僕に見せるんだ。おねだりしてごらん」
「ん……わかったから、もう……」
彼らは中年で、その肉体に十代、二十代の頃のような美しさはない。
「君だってそうだろう、アオイ。金持ちというのは大抵、退屈しきってるものだ。金で全て手に入るんだから、当然だ。セックスについても普通の刺激ではだんだん満足できなくなる。それでさらに金を払って、倒錯に走る者がいる。でも言っておくけど、僕は彼らを理解できても、共感はしてないよ」
セラはアオイにのしかかり、服を脱がせはじめる。
アオイはセラがその気になっているのは部屋に戻った時から知っていたので、されるままになっていた。どうせ夕食前の時に幽霊騒ぎで出来なかったので、就寝前はセックスすることになるだろうと思っていたのだ。
「どこがだよ。お前こそ――」
言いかけて、アオイは「あっ」と声をあげた。
セラがアオイの乳首を指で押し潰しながら、アオイの首筋を噛む真似をしたのだ。セラのやわらかい金髪があたって、くすぐったい。アオイはセラの顔を押しのけようとした。
「それはやめろ。悪趣味だ」
「いいじゃないか、吸血鬼。せっかくこのロマン溢れる愉快なホテルに泊まっているんだから、今夜はヴァンピーロごっこをしよう。なぜこのホテルは幽霊ホテルと呼ばれてるのに、ヴァンピーロ城なんて看板に書いてあるんだ。それはつまり、例のお伽話の森番が吸血鬼だったということなんじゃないのか? 幽霊がリコ。吸血鬼が森番。君は僕の牙にかかってしまう、憐れな生贄の美女」
「こ、こら。セラ……そこは触るなっ」
いきなり核心の場所を触れられて、アオイは腰を震わせた。
セラの指が慣れたように愛撫を続ける。見る間に、アオイは力が抜けてゆくのを感じた。かれは自分から足を開き、突きあげてくる衝動にわななきはじめた。
「あっ……あ――」
衣服を中途半端に身に着けた状態で、腰の部分だけはだけさせている。セラはアオイの首に前歯をあてながら、手を滑り込ませた。
「可愛い僕の恋人。君の淫らな姿をもっと見せて。確か吸血鬼に噛まれると、仲間にされてしまうんだっけ? 今の君の姿を本物の吸血鬼が見たら、さぞ魅惑的に見えるだろうね」
うっとりした様子でセラが言う。かれはアオイの足の間で震えているそれの変化に気づいたようだった。
「もう、こんなにして。本当に君はいやらしいな。先端から、汁が出てるよ」
「お前がっ、お前の愛撫がやらしいんだろう!」
弄られながら、アオイが抗議した。セラの指がアオイの尻のほうへまわった。じらすように押し開いてくる。アオイはたまらなくなって、身をくねらせた。
「ローション、とって。セラ」
「いいよ。少し、待って」
「早く――」
「僕を待つ間、自分でもほぐしておいて。その姿を僕に見せるんだ。おねだりしてごらん」
「ん……わかったから、もう……」
彼らは中年で、その肉体に十代、二十代の頃のような美しさはない。
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