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27・意外なルート変更!?
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「おや聖女様、お一人とは珍しい」
照り付ける暑さもすっかり失われ、昼間でも過ごしやすい季節がやってきた。その日私は、授業が終わった後に、用事があると言って教員室に向かったルイベルト様を、本を読みながら中庭で待っていた。
聞き慣れない声に話しかけられ、顔を上げると、そこには、意外にも隣国の皇太子であるラーシャ・ロンダルトが立っていた。
私は立ち上がり、軽く挨拶をする。
「ああ、構わないでくれ。少し話をしても良いか?」
「……はい」
私は、パールが近くにいる事を確認して、警戒しながら了承の返事をする。ラーシャ様は、ひと息吐いてからベンチに座った。
「畏まった話では無いから、君も座ってくれ」
私は隣に座るように促され、不快に思われないようなスペースを少し空けて、ベンチに腰掛けた。
「休暇中は大変だったようだね」
「何の事ですか?」
休暇中に起きた事は二つある。教会の事だとは思うが、あえてわからない素振りをしてみた。
「ブライトル元枢機卿の息子に殺されかけたんだろう?」
「……ああ。その事ですか」
「随分あっさりと答えるんだな」
「別に怪我をしたわけでもありませんし、アレクシス様にちゃんと助けて頂きましたから。もう何とも思っておりません。裁判も出る必要も無いだろうと言われましたし。いつまでも気にする事でもありませんでしょう?」
「君は、強いな?」
「そうですか?普通だと思いますよ」
「フッ、ワハハハ……」
「そんなに可笑しいですか?」
私は、怪訝な顔をして見せる。
「普通の貴族女性は、誘拐された時点で汚名を着せられ、領地に引き籠もる。それが真実で無くても。けれど、一生結婚などしないと言っただけあって あまりにも堂々としていて、見ていて清々しい。いやー、気に入った。どうだ、俺の国に来ないか?」
「は?」
想定しない言葉を聞いて、思わず間の抜けた声を出してしまった。
これは、不味い気がするんだけど?
「そこまでだ」
私が困惑していると、聞き慣れた声が会話を遮った。ルイベルト様が戻ってきたのだ。
「ルイベルト様、お待ちしておりました。私、帰ったら調べ物をしたいんです。早く参りましょう」
私はルイベルト様の向きを変え、背中を押して急かして見せる。
「ああ、直ぐに返事をくれとは言わない。考えておいてくれ」
ラーシャ様が、念を押してくる。考える気は無いが、挨拶無しで去るわけにもいかない。
「私は、この国を出る気はございません。失礼致します」
私は、カーテシーをしてその場をやり過ごした。
「すまない。直ぐに終わると言われたから待たせたのだが、先に帰すべきだった。大した用事ではなかったのだが、やけに引き止められるなと思ったら、こういう事だったとは……」
ルイベルト様が、右手で顔を覆い、悔しがっている。
「先程の話はすまないが、父上に報告させてもらいたい。もしかしたら、君に詳細を尋ねられるかも知れないが……」
ルイベルト様が、そこまで言って黙り込む。私は、ため息を吐いてルイベルト様に告げる。
「私に気を遣う必要はありません。寧ろ、私から国王様に報告がしたいです。それと、はっきりと申し上げておきますが、ラーシャ様は、ゲームのキャラではありません」
私の言葉を意外に思ったのか、ルイベルト様は、驚きの表情を浮かべる。
だから……私は、悪戯っぽく笑って見せた。
照り付ける暑さもすっかり失われ、昼間でも過ごしやすい季節がやってきた。その日私は、授業が終わった後に、用事があると言って教員室に向かったルイベルト様を、本を読みながら中庭で待っていた。
聞き慣れない声に話しかけられ、顔を上げると、そこには、意外にも隣国の皇太子であるラーシャ・ロンダルトが立っていた。
私は立ち上がり、軽く挨拶をする。
「ああ、構わないでくれ。少し話をしても良いか?」
「……はい」
私は、パールが近くにいる事を確認して、警戒しながら了承の返事をする。ラーシャ様は、ひと息吐いてからベンチに座った。
「畏まった話では無いから、君も座ってくれ」
私は隣に座るように促され、不快に思われないようなスペースを少し空けて、ベンチに腰掛けた。
「休暇中は大変だったようだね」
「何の事ですか?」
休暇中に起きた事は二つある。教会の事だとは思うが、あえてわからない素振りをしてみた。
「ブライトル元枢機卿の息子に殺されかけたんだろう?」
「……ああ。その事ですか」
「随分あっさりと答えるんだな」
「別に怪我をしたわけでもありませんし、アレクシス様にちゃんと助けて頂きましたから。もう何とも思っておりません。裁判も出る必要も無いだろうと言われましたし。いつまでも気にする事でもありませんでしょう?」
「君は、強いな?」
「そうですか?普通だと思いますよ」
「フッ、ワハハハ……」
「そんなに可笑しいですか?」
私は、怪訝な顔をして見せる。
「普通の貴族女性は、誘拐された時点で汚名を着せられ、領地に引き籠もる。それが真実で無くても。けれど、一生結婚などしないと言っただけあって あまりにも堂々としていて、見ていて清々しい。いやー、気に入った。どうだ、俺の国に来ないか?」
「は?」
想定しない言葉を聞いて、思わず間の抜けた声を出してしまった。
これは、不味い気がするんだけど?
「そこまでだ」
私が困惑していると、聞き慣れた声が会話を遮った。ルイベルト様が戻ってきたのだ。
「ルイベルト様、お待ちしておりました。私、帰ったら調べ物をしたいんです。早く参りましょう」
私はルイベルト様の向きを変え、背中を押して急かして見せる。
「ああ、直ぐに返事をくれとは言わない。考えておいてくれ」
ラーシャ様が、念を押してくる。考える気は無いが、挨拶無しで去るわけにもいかない。
「私は、この国を出る気はございません。失礼致します」
私は、カーテシーをしてその場をやり過ごした。
「すまない。直ぐに終わると言われたから待たせたのだが、先に帰すべきだった。大した用事ではなかったのだが、やけに引き止められるなと思ったら、こういう事だったとは……」
ルイベルト様が、右手で顔を覆い、悔しがっている。
「先程の話はすまないが、父上に報告させてもらいたい。もしかしたら、君に詳細を尋ねられるかも知れないが……」
ルイベルト様が、そこまで言って黙り込む。私は、ため息を吐いてルイベルト様に告げる。
「私に気を遣う必要はありません。寧ろ、私から国王様に報告がしたいです。それと、はっきりと申し上げておきますが、ラーシャ様は、ゲームのキャラではありません」
私の言葉を意外に思ったのか、ルイベルト様は、驚きの表情を浮かべる。
だから……私は、悪戯っぽく笑って見せた。
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