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26・王妃様
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「王妃様に於かれましては。ご機嫌麗しゅう存じ上げます。本日は、お招き頂きましてありがとうございます」
色とりどりの花々が咲き乱れる庭の木陰に、丸テーブルが置かれ、四脚の椅子が用意されていた。私の席の両端をマリー様とソフィア様が座り、私の対面に王妃様が座る配置だ。
王妃様に初めてお会いした時は、国王様も一緒に壇上にいて、ご挨拶した後、二、三質問に答えただけだった。でも、今回は違う。すぐ目の前に座っているのだ。
最初の挨拶は、顔を見る前に伝える事が出来たから、なんとか上手く言えたと思う。でも今、私の心臓は、緊張でバクバクと今にも破裂しそうに鳴っている。
メイド達が、それぞれの前に温かい紅茶を置いていくと、とうとう王妃様が、私に話しかけてきた。
「ナタリーちゃん、大丈夫そう?」
「へっ?」
……あっ、今……話しかけられた……よね?名前……ん?ナタリー……ちゃん?
「顔色、真っ青よ?具合悪い?無理させちゃった?別の日に変えよっか?」
あ、あれっ?王妃様ってこんな感じの性格だったっけ?
「あ、すみません!!大丈夫です。ぜんっ然大丈夫です。ごめんなさい。私、緊張し過ぎて話が頭に入って来なくて」
「「「ぷっ、ふふふ……っ、くくく……っ、可愛いーっ」」」
「えっ?」
王妃様だけじゃなく、マリー様とソフィア様まで、顔を両手で隠しながら、声を殺して笑っている。
「もう、ソフィアの時の反応も可愛かったけど、それを上回ってしまったわ」
「私は、幼い頃より王妃様のことは、何度か遠目で拝見することも有りましたし、マナーも体に染み付いていましたから。それでも、あれっ?って思いましたよ」
王妃様の言葉に、ソフィア様が返す。いまだ状況が飲み込めていない私に、マリー様が種明かしをしてくれた。
「ごめんなさい。王妃様に止められていたのだけど、こういう身内だけの軽いお茶会の時は、『真面目な王妃様』を演じられない方なのよ。だから、王妃様の開くお茶会において、最初の第一声で私とソフィアは、その日のお客様への対応を判断しないといけなくて。大変なのよ」
「あら、あなた達二人には容易い事でしょう?一度も間違った事無いじゃない。それに、こんな立場だと、中々本音を出せる事がないから、ストレスも溜まるのよ。あと、こんな可愛い反応見せられちゃったら、もうやめられないわ」
私は、大きく深呼吸した。そういう事なのね。ゲームでもそうだったのかしら?ああ、でもストーリー崩壊しちゃってるからわからないわ。
「それで、王宮生活には慣れたかしら?」
「まだ慣れる程にはいかなくて。いろいろ聞きまくっているのですけど、皆さん良くして頂いて、とても有難く思っています」
私の返答に王妃様は、優しく微笑み、頷いていた。
この次の日から私は、ルイベルト様と一緒に学園へ登下校を始めた。昼食は、マリー様とソフィア様が一緒の事も多くなり、勉強にも意欲が出て来て、順調に毎日を過ごしていた。
ひと月ほど経つと、国全体が少しずつ慌ただしくなっていった。冬に向けて穀物の収穫と祭りの準備が始まるのだ。
本来教会にとっても重要なイベントとなるのだが、今回は、いつもより控えめにするそう。昨年より楽しむことが出来そうだ。
ただ、祭りのイベント中、学園で模擬舞踏会が行なわれる。本格的に舞踏会シーズンに入る前のレベルチェックらしい。ゲームでは、それぞれのルートエンドが確定する日。そう、断罪の日となる。
色とりどりの花々が咲き乱れる庭の木陰に、丸テーブルが置かれ、四脚の椅子が用意されていた。私の席の両端をマリー様とソフィア様が座り、私の対面に王妃様が座る配置だ。
王妃様に初めてお会いした時は、国王様も一緒に壇上にいて、ご挨拶した後、二、三質問に答えただけだった。でも、今回は違う。すぐ目の前に座っているのだ。
最初の挨拶は、顔を見る前に伝える事が出来たから、なんとか上手く言えたと思う。でも今、私の心臓は、緊張でバクバクと今にも破裂しそうに鳴っている。
メイド達が、それぞれの前に温かい紅茶を置いていくと、とうとう王妃様が、私に話しかけてきた。
「ナタリーちゃん、大丈夫そう?」
「へっ?」
……あっ、今……話しかけられた……よね?名前……ん?ナタリー……ちゃん?
「顔色、真っ青よ?具合悪い?無理させちゃった?別の日に変えよっか?」
あ、あれっ?王妃様ってこんな感じの性格だったっけ?
「あ、すみません!!大丈夫です。ぜんっ然大丈夫です。ごめんなさい。私、緊張し過ぎて話が頭に入って来なくて」
「「「ぷっ、ふふふ……っ、くくく……っ、可愛いーっ」」」
「えっ?」
王妃様だけじゃなく、マリー様とソフィア様まで、顔を両手で隠しながら、声を殺して笑っている。
「もう、ソフィアの時の反応も可愛かったけど、それを上回ってしまったわ」
「私は、幼い頃より王妃様のことは、何度か遠目で拝見することも有りましたし、マナーも体に染み付いていましたから。それでも、あれっ?って思いましたよ」
王妃様の言葉に、ソフィア様が返す。いまだ状況が飲み込めていない私に、マリー様が種明かしをしてくれた。
「ごめんなさい。王妃様に止められていたのだけど、こういう身内だけの軽いお茶会の時は、『真面目な王妃様』を演じられない方なのよ。だから、王妃様の開くお茶会において、最初の第一声で私とソフィアは、その日のお客様への対応を判断しないといけなくて。大変なのよ」
「あら、あなた達二人には容易い事でしょう?一度も間違った事無いじゃない。それに、こんな立場だと、中々本音を出せる事がないから、ストレスも溜まるのよ。あと、こんな可愛い反応見せられちゃったら、もうやめられないわ」
私は、大きく深呼吸した。そういう事なのね。ゲームでもそうだったのかしら?ああ、でもストーリー崩壊しちゃってるからわからないわ。
「それで、王宮生活には慣れたかしら?」
「まだ慣れる程にはいかなくて。いろいろ聞きまくっているのですけど、皆さん良くして頂いて、とても有難く思っています」
私の返答に王妃様は、優しく微笑み、頷いていた。
この次の日から私は、ルイベルト様と一緒に学園へ登下校を始めた。昼食は、マリー様とソフィア様が一緒の事も多くなり、勉強にも意欲が出て来て、順調に毎日を過ごしていた。
ひと月ほど経つと、国全体が少しずつ慌ただしくなっていった。冬に向けて穀物の収穫と祭りの準備が始まるのだ。
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