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30・私の知らぬところで
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「今日はありがとう。貴女が来てくれて助かったわ。もう、大活躍よ」
マリー様に、目を輝かせながらそう言われると、とても嬉しい。嬉しいんだけど……この狭い馬車の中では、アレクシス様が不機嫌になるからやめて欲しい。
などと思いながら、無事に帰宅。馬車を降りるとバタバタと、私意外は、あっと言う間にその場から姿を消した。どうしたら良いのかわからずにいると、エルザさんが応接室に案内してくれた。
一人で紅茶を飲んでお菓子を食べているとアレクシス様とレオナルド様が来た。公爵夫人の様子をレオナルド様に説明すると、暫くダーチェンサー公爵家に行く事になったと言っていた。
マリー様はソフィア様に会いに行ってしまったとの事だったので、アレクシス様と王宮に帰って、そのまま国王様に今日の事を報告した。
国王様は、大きくため息を吐いていた。
「兄弟だというのに……相談しては貰えんほど、遠い間柄になってしまったんかのう?いや、薄々気づいていたのは、私だ。私から聞いてやれば良かったのか」
「国王様の御立場を慮って言えなかったのでしょう。公爵夫人が元気になれば、きっと良い方向に向かっていくはずです。ただ、防衛力は、早急に何とかしないといけないでしょう」
アレクシス様が、国王様を励ましながらも、解決しなければいけない問題を提示していく。
「あと、国王様に隣国の皇太子についてのお願いがあります」
「ああ、本者かどうかじゃな。早急に調査する」
私はそこまで聞いて、先に部屋を退出した。
休日明けの学園で、私は帰宅前にマリー様からサロンに呼び出された。
「貴女には、今日から魔法の訓練をしてもらうわ」
「魔法の訓練は構いませんが、良いんですか?そんな悠長にしてて。模擬舞踏会まであと二週間も有りませんよ?」
「大丈夫よ。貴女にもちゃんと活躍してもらうつもりだから。一緒に参加しましょうね」
うーん、マリー様楽しそう。私に出来る事?何だろう?
「そういえば、レオナルド様は、もうダーチェンサー公爵夫人の治療に行かれたのですか?」
「ええ、お母様も一緒だから賑やかだと思うわ」
公爵夫人を診ていた医者は、アレクシス様によって拘束された。公爵夫人の飲んでいた薬の成分の中に、体内に蓄積される毒が混じっていた事が証明された事と、医者の自宅の庭から成分の素となる植物が発見されたのだ。
隣国の国王には、遺憾の意を表明し、推薦の経緯の説明を求め、圧力をかけてやると、アレクシス様がかなり張り切っているらしい。
隣国レスターゲート王国は、魔の森を開拓し、私達の国ウインドール王国に様々な被害を与えている。今までは関係無いと突っぱねられていたが、今回は、被害を受けたのが王弟一家と言う事で、流石に逃げられないだろうと、マリー様が、楽しそうに話してくれた。
フレイシア様も今週中には、学園に戻って来れるらしい。
「さあ、時間が無いわ。早速始めるわよ。今から見せる魔法を真似してちょうだい」
「はい!!」
マリー様が見せてくれた魔法は、魔力を細い糸状に流す物だった。
私は今まで、必要無いからと言われて、治療に関する魔法以外は教えてもらえなかった。学園に入ってからも、魔力が少ない事を理由に、魔法はなるべく使わないようにと枢機卿から言われて、実技は出来なかった。
今更だけど……みんなこんなに難しい調整をしていたのね……
そしてこの時の私は、決戦の日に向けて、周囲が既に動き出していた事を知らなかった。
マリー様に、目を輝かせながらそう言われると、とても嬉しい。嬉しいんだけど……この狭い馬車の中では、アレクシス様が不機嫌になるからやめて欲しい。
などと思いながら、無事に帰宅。馬車を降りるとバタバタと、私意外は、あっと言う間にその場から姿を消した。どうしたら良いのかわからずにいると、エルザさんが応接室に案内してくれた。
一人で紅茶を飲んでお菓子を食べているとアレクシス様とレオナルド様が来た。公爵夫人の様子をレオナルド様に説明すると、暫くダーチェンサー公爵家に行く事になったと言っていた。
マリー様はソフィア様に会いに行ってしまったとの事だったので、アレクシス様と王宮に帰って、そのまま国王様に今日の事を報告した。
国王様は、大きくため息を吐いていた。
「兄弟だというのに……相談しては貰えんほど、遠い間柄になってしまったんかのう?いや、薄々気づいていたのは、私だ。私から聞いてやれば良かったのか」
「国王様の御立場を慮って言えなかったのでしょう。公爵夫人が元気になれば、きっと良い方向に向かっていくはずです。ただ、防衛力は、早急に何とかしないといけないでしょう」
アレクシス様が、国王様を励ましながらも、解決しなければいけない問題を提示していく。
「あと、国王様に隣国の皇太子についてのお願いがあります」
「ああ、本者かどうかじゃな。早急に調査する」
私はそこまで聞いて、先に部屋を退出した。
休日明けの学園で、私は帰宅前にマリー様からサロンに呼び出された。
「貴女には、今日から魔法の訓練をしてもらうわ」
「魔法の訓練は構いませんが、良いんですか?そんな悠長にしてて。模擬舞踏会まであと二週間も有りませんよ?」
「大丈夫よ。貴女にもちゃんと活躍してもらうつもりだから。一緒に参加しましょうね」
うーん、マリー様楽しそう。私に出来る事?何だろう?
「そういえば、レオナルド様は、もうダーチェンサー公爵夫人の治療に行かれたのですか?」
「ええ、お母様も一緒だから賑やかだと思うわ」
公爵夫人を診ていた医者は、アレクシス様によって拘束された。公爵夫人の飲んでいた薬の成分の中に、体内に蓄積される毒が混じっていた事が証明された事と、医者の自宅の庭から成分の素となる植物が発見されたのだ。
隣国の国王には、遺憾の意を表明し、推薦の経緯の説明を求め、圧力をかけてやると、アレクシス様がかなり張り切っているらしい。
隣国レスターゲート王国は、魔の森を開拓し、私達の国ウインドール王国に様々な被害を与えている。今までは関係無いと突っぱねられていたが、今回は、被害を受けたのが王弟一家と言う事で、流石に逃げられないだろうと、マリー様が、楽しそうに話してくれた。
フレイシア様も今週中には、学園に戻って来れるらしい。
「さあ、時間が無いわ。早速始めるわよ。今から見せる魔法を真似してちょうだい」
「はい!!」
マリー様が見せてくれた魔法は、魔力を細い糸状に流す物だった。
私は今まで、必要無いからと言われて、治療に関する魔法以外は教えてもらえなかった。学園に入ってからも、魔力が少ない事を理由に、魔法はなるべく使わないようにと枢機卿から言われて、実技は出来なかった。
今更だけど……みんなこんなに難しい調整をしていたのね……
そしてこの時の私は、決戦の日に向けて、周囲が既に動き出していた事を知らなかった。
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