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33・ルナマリアの影響力
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「右45度上、次、背後下から来ます」
ソフィア様の声に合わせて、マリー様が舞うように茨に攻撃を加えていく。
「これが……マリー様の戦い方……」
初めて見るマリー様のバトルに胸が熱くなる。
身体強化の魔法を使っているのだろうけれど、前世の母からは想像出来ない、ゲームのキャラであるルナマリア嬢からも想像出来ない、全く異なる人物が目の前で戦っている。
ああ、この世界は紛れもなく存在する。前世の世界とは異なる世界に、私達は、別の人物として生きているのだと思い知らされる。
自覚をした瞬間、瞳から涙が溢れる。
「ナタリー様、大丈夫ですか?」
フレイシア様が寄り添い、心配してくれるけれど、大丈夫ですとしか答えられない。
「大丈夫です。マリー様の戦いを見ていたら、何故か涙が出て来てしまって」
「私もマリー様を初めて見た時そうでした。王妃様主催のお茶会で、小さなマリー様の大きな魔法。全てを守ろうとする堂々としたお姿に、当時は理由もわからず涙が出てしまいました」
ああ、この方の運命も、きっとマリー様が変えたのだ。どこからこんな不思議な力を生み出しているのだろう?恐らく真理ちゃんの事だから無自覚なんだろうな。
そんな事を考えていたら、私の魔力も危なくなってきた。でも、マリー様の戦いは、絶対最後まで見ていたい。フレイシア様もそれに気付いたのか、シールドに向けて手を翳す。
「ふふふ……私でも、シールドを張ることぐらい出来るのですよ。お手伝いします」
フレイシア様は、ニコリと微笑んで私のシールドの内側にシールドを張ってくれる。すると、それを見た数人の人が、同じように魔法を展開してくれた。
私は我慢しようとしていた涙を、もう止めることが出来なかった。でも、その涙には、先程の苦しさはない。感動とか希望そんな言葉が近いかも知れない。
やがて茨が、マリー様の刀で切り落とされ、全て動かなくなると、一旦、マリー様が本体から離れた。
いつの間にかシールドの外に出ていた教員や上級生達が、毒である花粉を飛ばされないように、蕾の部分が開かないよう、包むようにシールドを張る。
マリー様はそれを確認すると、再び走り出し、花柄の部分から蕾を切り落とした。
「ドスン……」
蕾を落とすと本体は動かなくなった。周囲から歓声が上がる。
私はホッとして力が抜けると、そのまま意識を失ってしまった。
次に目を覚ますと、王宮のベッドに横になっていた。横を見るとフレイシア様が心配そうに見下ろしていた。
「ナタリー様、お加減はいかがですか?」
「大丈夫です。私、気を失ってしまったんですね」
駄目だなぁ、マリー様に笑顔でお疲れ様って言えるくらいにならないと。
「あの後、どうなりました?マリー様は?」
「無事にフェイクローズは、倒す事が出来ました。マリー様もフラフラでしたけど、ナタリー様が倒れられたのを見つけると走り寄って……魔力を回復させようとするので、慌てて止めました。ソフィア様が、ナタリー様の様子を見て、大丈夫と伝えると、力が抜けたのか座り込んで、そのまま気を失ってしまいました。あっ、でも直ぐにレオナルド様がいらっしゃって治療されていたので、お身体の方は大丈夫との事ですよ」
私はため息を吐いた。
「駄目ですね……私、そんな時にお役に立てなきゃ意味無いじゃないですか」
「ふふふ……マリー様は、ナタリー様の事をよく見ていらっしゃいますね。ナタリー様は多分、そう言うだろうとおっしゃっていました」
あーもう、全てお見通しかぁ。
「そう言えばフレイシア様は、決着ついたんですか?」
「はい、お陰様で。幼い頃の初恋に、無事にピリオドを打てましたわ」
本者のラーシャ様の手の甲の傷は、幼い頃、フレイシア様を助けるために負った傷だったそうだ。その時、あまりにフレイシア様が泣いたので、大きくなったら責任とって結婚しろと言われたらしい。
数日後、本者のラーシャ・ロンダルト殿下らしき遺体が、開発地域で見つかったと聞かされる事となる。
ソフィア様の声に合わせて、マリー様が舞うように茨に攻撃を加えていく。
「これが……マリー様の戦い方……」
初めて見るマリー様のバトルに胸が熱くなる。
身体強化の魔法を使っているのだろうけれど、前世の母からは想像出来ない、ゲームのキャラであるルナマリア嬢からも想像出来ない、全く異なる人物が目の前で戦っている。
ああ、この世界は紛れもなく存在する。前世の世界とは異なる世界に、私達は、別の人物として生きているのだと思い知らされる。
自覚をした瞬間、瞳から涙が溢れる。
「ナタリー様、大丈夫ですか?」
フレイシア様が寄り添い、心配してくれるけれど、大丈夫ですとしか答えられない。
「大丈夫です。マリー様の戦いを見ていたら、何故か涙が出て来てしまって」
「私もマリー様を初めて見た時そうでした。王妃様主催のお茶会で、小さなマリー様の大きな魔法。全てを守ろうとする堂々としたお姿に、当時は理由もわからず涙が出てしまいました」
ああ、この方の運命も、きっとマリー様が変えたのだ。どこからこんな不思議な力を生み出しているのだろう?恐らく真理ちゃんの事だから無自覚なんだろうな。
そんな事を考えていたら、私の魔力も危なくなってきた。でも、マリー様の戦いは、絶対最後まで見ていたい。フレイシア様もそれに気付いたのか、シールドに向けて手を翳す。
「ふふふ……私でも、シールドを張ることぐらい出来るのですよ。お手伝いします」
フレイシア様は、ニコリと微笑んで私のシールドの内側にシールドを張ってくれる。すると、それを見た数人の人が、同じように魔法を展開してくれた。
私は我慢しようとしていた涙を、もう止めることが出来なかった。でも、その涙には、先程の苦しさはない。感動とか希望そんな言葉が近いかも知れない。
やがて茨が、マリー様の刀で切り落とされ、全て動かなくなると、一旦、マリー様が本体から離れた。
いつの間にかシールドの外に出ていた教員や上級生達が、毒である花粉を飛ばされないように、蕾の部分が開かないよう、包むようにシールドを張る。
マリー様はそれを確認すると、再び走り出し、花柄の部分から蕾を切り落とした。
「ドスン……」
蕾を落とすと本体は動かなくなった。周囲から歓声が上がる。
私はホッとして力が抜けると、そのまま意識を失ってしまった。
次に目を覚ますと、王宮のベッドに横になっていた。横を見るとフレイシア様が心配そうに見下ろしていた。
「ナタリー様、お加減はいかがですか?」
「大丈夫です。私、気を失ってしまったんですね」
駄目だなぁ、マリー様に笑顔でお疲れ様って言えるくらいにならないと。
「あの後、どうなりました?マリー様は?」
「無事にフェイクローズは、倒す事が出来ました。マリー様もフラフラでしたけど、ナタリー様が倒れられたのを見つけると走り寄って……魔力を回復させようとするので、慌てて止めました。ソフィア様が、ナタリー様の様子を見て、大丈夫と伝えると、力が抜けたのか座り込んで、そのまま気を失ってしまいました。あっ、でも直ぐにレオナルド様がいらっしゃって治療されていたので、お身体の方は大丈夫との事ですよ」
私はため息を吐いた。
「駄目ですね……私、そんな時にお役に立てなきゃ意味無いじゃないですか」
「ふふふ……マリー様は、ナタリー様の事をよく見ていらっしゃいますね。ナタリー様は多分、そう言うだろうとおっしゃっていました」
あーもう、全てお見通しかぁ。
「そう言えばフレイシア様は、決着ついたんですか?」
「はい、お陰様で。幼い頃の初恋に、無事にピリオドを打てましたわ」
本者のラーシャ様の手の甲の傷は、幼い頃、フレイシア様を助けるために負った傷だったそうだ。その時、あまりにフレイシア様が泣いたので、大きくなったら責任とって結婚しろと言われたらしい。
数日後、本者のラーシャ・ロンダルト殿下らしき遺体が、開発地域で見つかったと聞かされる事となる。
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