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第5章 悪徳の港町バルト
第36話 再会
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一行は、冒険者組合に隣接した冒険者の宿〈鉄鉤の腕〉亭に泊まることにした。
一般旅行者用の宿と、冒険者用の宿、商人用の宿は別になっている。
冒険者は冒険者の宿、商人は商人組合を兼ねた交易商館に泊まるのだ。
これは、同じ職種の者同士で泊まり、情報交換をしようということなのだが、他にも理由はある。
冒険者は言動が荒っぽいため一般の旅行者から恐れられることが多く、商人は商売に関する話を一般の人に聞かれたくないと思っているので、それならばそれぞれ専用の宿屋に泊まろう、ということになったのだ。
〈鉄鉤の腕〉亭は名前の通り、左腕の先が鉄鉤になっている強面の店主フランクが切り盛りしている宿屋だ。
元冒険者で、討伐対象の巨大烏賊に左手の先を食いちぎられたことでリタイアしたそうだ。
で、冒険者時代に貯めた金を元手に冒険者用の宿屋を開いた。
左手ではあるが、神聖術で再生治療をしないのは何故かと言うと、ヘマをこいたことを忘れないようにするためだとのこと。
「フランク、久しぶりだな」
店主に声を掛けるヴァル。
「おお、〈自由なる翼〉か。一年振りぐらいか。ん? そのガキどもは?」
ヴァルに挨拶した後、新顔のロウドとアナスタシアに気付くフランク。
「新メンバーだよ。男がロウド、女がアナスタシア。ほら、挨拶しな」
「ロウドです! よろしくお願いします」
「ア、アナスタシアと言います」
ヴァルに促され、店主に挨拶する新人二人。
「おう、よろしくな。で、部屋はどうする?」
強面に熊のような笑みを浮かべて少年少女に応えるフランク。
そして部屋をどうするか、聞いてきた。
「そうね、四人部屋を二部屋お願い。男四人、女二人だから、それでいいでしょ」
フランクの問いには、パーティの真の頭目であるミスティファーが答えた。
「ま、んなとこか」
「いいんでない?」
「それでいいでしょう」
別に問題があるわけではないので、ヴァル、コーンズ、イスカリオスは了承した。
宿屋の部屋にも色々ランクはあり、一番安い大勢で雑魚寝する大部屋から高額のスイートな個室まで様々である(さすがに厩で寝るということはない)。
それらの中で、今回の四人部屋は中くらいのレベルの部屋だ。
〈自由なる翼〉の稼ぎなら全員個室でも問題はないのだが、そんなことにこだわるような繊細なのは一人としていなかった。
ちなみに、アーサーたちに会うまでのロウドは勝手が分からず、宿屋の店主の薦めるまま高い金を出して個室に泊まっていたのであった(いいカモだと思われたのだろう)。
鍵を貰い、部屋へと向かう一行。
男女に分かれて部屋に入り、荷物を置く。
「う~、体中がバキバキ言ってるぜ」
ずうっと御者台いや運転席に座っていて体が固まったのか、伸びをするヴァル。
言葉通り、その体からバキバキと音がする。長時間、同じ姿勢でいたので硬くなっていたのだ。
ロウドもずっと馬に乗っていたので、ストレッチをして各所を伸ばした。
鎧も脱ぎ、オルフェリアだけを腰に差す。さすがにあの重鎧で、宿の中を歩く気にはなれない。
コーンズも弓を置き、皮鎧に短剣を装備する。
イスカリオスは短杖を外套の懐に隠している。魔術師だと分かると何かと面倒だからだ。
この町では、太陽神の影響力は高くないが、それでも注意するに越したことはない。
ヴァルは、竜鱗の鎧を脱ぎ、大鬼殺しも置いていた。何も装備らしいものは身につけていない。
「ヴァルさんは、何も持たないんですか?」
そう聞いたロウドに、右掌で左の上腕を叩き、
「俺には、この腕があるからな」
と言った。
確かに、あの豪腕から繰り出される拳は下手な武器よりも強いだろう。
部屋を出た男衆は、廊下で女性陣を待つ。
しばらくして出てきた女性陣に文句を言うヴァル。
「遅えぞ」
「女は色々、仕度に時間がかかるのよ」
脳筋の文句をさらりといなして、ミスティファーは言った。
「あのね、アナスタシアがルキアン料理食べたいって言ってんだけど、誰か付き合ってやってくれない?」
男連中を見回すミスティファー。
「あ、じゃあ僕が」
そう言って、手を挙げるロウド。
女性のエスコートもさることながら、自分もルキアン料理が食べたかったのだ。
だが、年少二人だけだと問題だと思ったのか、微妙な顔のミスティファー。
「お前ら二人だけじゃ、ここに帰ってこれないだろ。俺も一緒に行ってやる。それでいいだろ?」
コーンズがそう言うと、ミスティファーも問題なしと思ったのか、
「そうね。じゃあ、頼むわね」
と、コーンズの肩を叩く。
かくして、二十歳未満三人組はルキアン料理の店へと繰り出した。
「なんか、ミスティファーさんが来たがらなかった理由が分かったような……」
ルキアン料理を食べた帰り道、ロウドは呟く。
ルキアン料理、どんな物かと期待したら、出てきたのは大量の腸詰めと野菜の酢漬け、そしてジャガイモパンケーキ(ジャガイモのすりおろしを揚げたモノ)であった。
「まあ、ルキアン帝国は対魔族の最前線だからな。そんな凝った料理する暇が無いのさ。でも、酒やデザートは美味かったろ?」
そう、酒は麦酒の他、氷結葡萄酒があり、ロウドとアナスタシアはそれを頼んで上品な甘口に酔いしれたのだ。
そして、デザートはシュトルーデルという物が出て、アナスタシアはそれに舌鼓を打った。
「うん。葡萄酒もデザートも美味しかった」
アナスタシアは満面に笑みを浮かべている。
少女の無防備な笑顔を横目でチラチラと見るロウド。
そんなロウドの様子を笑いを堪えながら見ていたコーンズだったが、その目が細められる。
「おい、ロウド」
「うん? 何、コーンズ?」
「このまま、真っ直ぐ大通り沿いに行けば宿屋に着くから、先に戻ってろ。俺は野暮用を思い出した」
そう言って、路地の方へと向かうコーンズ。
「ちょ、ちょっとコーンズ?」
「いいな、アナスタシア連れて宿屋に戻るんだぞ」
ロウドの言葉を振り切り、路地へと入るコーンズ。
「あの後ろ姿、間違いない。アイツだ」
そう呟きながら、路地を奥へと進むコーンズ。
見かけた後ろ姿を求めて、奥へ奥へと進んでいく。
しかし、目当ての姿は見つからない。
苛立つコーンズ。
「畜生、どこ行きやがった」
「探してんのは、俺か? コーンズ」
後ろから声がした。
慌てて振り向くコーンズ。
そこには、アーサー・パーティの一員の斥候ヤンソンがいた。
顔には人を小馬鹿にしたような下卑た笑みが浮かんでいる。
「相変わらず、町中での尾行は下手だな。すぐにお前が追ってるって分かったぞ」
嘲るように言うヤンソン。
「うるせえ! お前が裏切ったせいで、アーサーたちは死んだぞ!」
コーンズの怒声を浴びたヤンソンは、少し顔が固まったが、すぐに吐き捨てるように言った。
「アイツらは馬鹿なんだよ。勝てねえ奴からは逃げりゃいいんだ。死んだのはアイツら自身の責任だ」
「言うことはそれだけか? ぶちのめす!」
ヤンソンの言葉を聞いて、コーンズは短剣を抜いた。
「おう、やろうってか。いいぜ、受けてやる。お前の短剣の腕がどれだけ上がったか、試してやるよ。修行時代、俺に一度も勝てなかった、その腕をな」
そう言って、ヤンソンも短剣を抜いた。
裏路地で睨み合う斥候二人。
コーンズの顔には汗が浮いていた。
今ヤンソンが言ったように、コーンズは一度も短剣を使った模擬戦で勝ったことがないのだ。
「いつまでも負け越してらんねえっての」
弱気になる心を鼓舞するコーンズ。
「来ねえなら、こっちから行くぜ!」
短剣を構えたヤンソンが走り出した。
再会 終了
一般旅行者用の宿と、冒険者用の宿、商人用の宿は別になっている。
冒険者は冒険者の宿、商人は商人組合を兼ねた交易商館に泊まるのだ。
これは、同じ職種の者同士で泊まり、情報交換をしようということなのだが、他にも理由はある。
冒険者は言動が荒っぽいため一般の旅行者から恐れられることが多く、商人は商売に関する話を一般の人に聞かれたくないと思っているので、それならばそれぞれ専用の宿屋に泊まろう、ということになったのだ。
〈鉄鉤の腕〉亭は名前の通り、左腕の先が鉄鉤になっている強面の店主フランクが切り盛りしている宿屋だ。
元冒険者で、討伐対象の巨大烏賊に左手の先を食いちぎられたことでリタイアしたそうだ。
で、冒険者時代に貯めた金を元手に冒険者用の宿屋を開いた。
左手ではあるが、神聖術で再生治療をしないのは何故かと言うと、ヘマをこいたことを忘れないようにするためだとのこと。
「フランク、久しぶりだな」
店主に声を掛けるヴァル。
「おお、〈自由なる翼〉か。一年振りぐらいか。ん? そのガキどもは?」
ヴァルに挨拶した後、新顔のロウドとアナスタシアに気付くフランク。
「新メンバーだよ。男がロウド、女がアナスタシア。ほら、挨拶しな」
「ロウドです! よろしくお願いします」
「ア、アナスタシアと言います」
ヴァルに促され、店主に挨拶する新人二人。
「おう、よろしくな。で、部屋はどうする?」
強面に熊のような笑みを浮かべて少年少女に応えるフランク。
そして部屋をどうするか、聞いてきた。
「そうね、四人部屋を二部屋お願い。男四人、女二人だから、それでいいでしょ」
フランクの問いには、パーティの真の頭目であるミスティファーが答えた。
「ま、んなとこか」
「いいんでない?」
「それでいいでしょう」
別に問題があるわけではないので、ヴァル、コーンズ、イスカリオスは了承した。
宿屋の部屋にも色々ランクはあり、一番安い大勢で雑魚寝する大部屋から高額のスイートな個室まで様々である(さすがに厩で寝るということはない)。
それらの中で、今回の四人部屋は中くらいのレベルの部屋だ。
〈自由なる翼〉の稼ぎなら全員個室でも問題はないのだが、そんなことにこだわるような繊細なのは一人としていなかった。
ちなみに、アーサーたちに会うまでのロウドは勝手が分からず、宿屋の店主の薦めるまま高い金を出して個室に泊まっていたのであった(いいカモだと思われたのだろう)。
鍵を貰い、部屋へと向かう一行。
男女に分かれて部屋に入り、荷物を置く。
「う~、体中がバキバキ言ってるぜ」
ずうっと御者台いや運転席に座っていて体が固まったのか、伸びをするヴァル。
言葉通り、その体からバキバキと音がする。長時間、同じ姿勢でいたので硬くなっていたのだ。
ロウドもずっと馬に乗っていたので、ストレッチをして各所を伸ばした。
鎧も脱ぎ、オルフェリアだけを腰に差す。さすがにあの重鎧で、宿の中を歩く気にはなれない。
コーンズも弓を置き、皮鎧に短剣を装備する。
イスカリオスは短杖を外套の懐に隠している。魔術師だと分かると何かと面倒だからだ。
この町では、太陽神の影響力は高くないが、それでも注意するに越したことはない。
ヴァルは、竜鱗の鎧を脱ぎ、大鬼殺しも置いていた。何も装備らしいものは身につけていない。
「ヴァルさんは、何も持たないんですか?」
そう聞いたロウドに、右掌で左の上腕を叩き、
「俺には、この腕があるからな」
と言った。
確かに、あの豪腕から繰り出される拳は下手な武器よりも強いだろう。
部屋を出た男衆は、廊下で女性陣を待つ。
しばらくして出てきた女性陣に文句を言うヴァル。
「遅えぞ」
「女は色々、仕度に時間がかかるのよ」
脳筋の文句をさらりといなして、ミスティファーは言った。
「あのね、アナスタシアがルキアン料理食べたいって言ってんだけど、誰か付き合ってやってくれない?」
男連中を見回すミスティファー。
「あ、じゃあ僕が」
そう言って、手を挙げるロウド。
女性のエスコートもさることながら、自分もルキアン料理が食べたかったのだ。
だが、年少二人だけだと問題だと思ったのか、微妙な顔のミスティファー。
「お前ら二人だけじゃ、ここに帰ってこれないだろ。俺も一緒に行ってやる。それでいいだろ?」
コーンズがそう言うと、ミスティファーも問題なしと思ったのか、
「そうね。じゃあ、頼むわね」
と、コーンズの肩を叩く。
かくして、二十歳未満三人組はルキアン料理の店へと繰り出した。
「なんか、ミスティファーさんが来たがらなかった理由が分かったような……」
ルキアン料理を食べた帰り道、ロウドは呟く。
ルキアン料理、どんな物かと期待したら、出てきたのは大量の腸詰めと野菜の酢漬け、そしてジャガイモパンケーキ(ジャガイモのすりおろしを揚げたモノ)であった。
「まあ、ルキアン帝国は対魔族の最前線だからな。そんな凝った料理する暇が無いのさ。でも、酒やデザートは美味かったろ?」
そう、酒は麦酒の他、氷結葡萄酒があり、ロウドとアナスタシアはそれを頼んで上品な甘口に酔いしれたのだ。
そして、デザートはシュトルーデルという物が出て、アナスタシアはそれに舌鼓を打った。
「うん。葡萄酒もデザートも美味しかった」
アナスタシアは満面に笑みを浮かべている。
少女の無防備な笑顔を横目でチラチラと見るロウド。
そんなロウドの様子を笑いを堪えながら見ていたコーンズだったが、その目が細められる。
「おい、ロウド」
「うん? 何、コーンズ?」
「このまま、真っ直ぐ大通り沿いに行けば宿屋に着くから、先に戻ってろ。俺は野暮用を思い出した」
そう言って、路地の方へと向かうコーンズ。
「ちょ、ちょっとコーンズ?」
「いいな、アナスタシア連れて宿屋に戻るんだぞ」
ロウドの言葉を振り切り、路地へと入るコーンズ。
「あの後ろ姿、間違いない。アイツだ」
そう呟きながら、路地を奥へと進むコーンズ。
見かけた後ろ姿を求めて、奥へ奥へと進んでいく。
しかし、目当ての姿は見つからない。
苛立つコーンズ。
「畜生、どこ行きやがった」
「探してんのは、俺か? コーンズ」
後ろから声がした。
慌てて振り向くコーンズ。
そこには、アーサー・パーティの一員の斥候ヤンソンがいた。
顔には人を小馬鹿にしたような下卑た笑みが浮かんでいる。
「相変わらず、町中での尾行は下手だな。すぐにお前が追ってるって分かったぞ」
嘲るように言うヤンソン。
「うるせえ! お前が裏切ったせいで、アーサーたちは死んだぞ!」
コーンズの怒声を浴びたヤンソンは、少し顔が固まったが、すぐに吐き捨てるように言った。
「アイツらは馬鹿なんだよ。勝てねえ奴からは逃げりゃいいんだ。死んだのはアイツら自身の責任だ」
「言うことはそれだけか? ぶちのめす!」
ヤンソンの言葉を聞いて、コーンズは短剣を抜いた。
「おう、やろうってか。いいぜ、受けてやる。お前の短剣の腕がどれだけ上がったか、試してやるよ。修行時代、俺に一度も勝てなかった、その腕をな」
そう言って、ヤンソンも短剣を抜いた。
裏路地で睨み合う斥候二人。
コーンズの顔には汗が浮いていた。
今ヤンソンが言ったように、コーンズは一度も短剣を使った模擬戦で勝ったことがないのだ。
「いつまでも負け越してらんねえっての」
弱気になる心を鼓舞するコーンズ。
「来ねえなら、こっちから行くぜ!」
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