果てなき冒険

れもん

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一章 

第一話 はじまり

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「おきておねえちゃん。」

可愛らしい声が聞こえてくる。

「おきてってば。」

朝の日差しが窓から差し込んできて、寝ぼけた頭がだんだん覚醒してくる。とろんと眠気が残った声で私は

「おはよう。」

最愛の妹ソフィアにそう返した。

「おはようおねえちゃん。イルバ様が伝えたいことがあるから朝食を済ませて支度ができたら、私の元に来て欲しいってさ。」

イルバ様とは私達の住むエルネ村の長であり、また巫女でもある方だ。村長としての仕事をしながら、巫女として村にモンスターが入ってこないように守護結界を張り村を守ってくれている。私たちが平和に暮らせているのはイルバ様のおかげだ。

「わかった。じゃあはやく支度を済ませてイルバ様のところへいこうか。」

朝食と支度をすませ私たちはイルバ様の家へと向かった。さほど時間もかからずイルバ様の家へと着くと、そこではイルバ様の息子であるゼルフィンさんが迎えてくれた。そしてゼルフィンさんの案内をうけてイルバ様の部屋に入ると、イルバ様は普段の優しげな様子とは違い、神妙な面持ちで

「よく来てくれたな2人とも。実は今朝カミ様からお告げをうけてな、2人に頼みたいことができたのだ。」

頼みとはなんだろうか?イルバ様の表情から見て厄介なことが起きたのかもしれない、そう考えていると

「たのみですか?」
 
ソフィアが聞き返すと

「ああ、まず今朝のお告げについて話そう。お告げの内容は、大いなる災いによってこの村はほろぼされ、村のものはみな死ぬと。」

普通なら信じられないがイルバ様が嘘をつくとは到底思えないし、そんなことをする意味もない。ソフィアもそれが分かっている様子でイルバ様に聞いた。

「そんな、どうにかならないのですか?」
 
すると、イルバ様は

「そのためにお前たちを呼んだのだ。この村の北に立ち入りが禁じられている山があるのは知っているな?その山の頂に咲くと語られる黄泉の花、その花があれば滅亡の運命から救われるとカミ様は告げられた。村の外は危険だが我が息子ゼルフィンに2人の護衛としてつきそってもらう。」

村の外はモンスターがいて危険も多い、正直ソフィアを危険な目に合わせたくはないが、このまま村が災いにおそわれ私もソフィアも村の皆も死ぬのは避けなければならない。そう考えていいると

「よろしくお願いしますね。私達で村を救いましょう。」

とこちらの不安を和らげるような優しい口調でゼルフィンさんが言ってくれたので

「こちらこそよろしくお願いしますゼルフィンさん。」

「よろしくお願いします。」

私とソフィアはそう答えた。

「ですが何故私達2人なのですか?」

続けてイルバ様に訊ねると

「カミ様がそうつげられたのだ。リーサはカミ様の申し子だからね、だからきっとお前達2人が選ばれたんだよ。」

カミ様の申し子か。私が生まれた時カミ様の像が光り輝いて誕生を祝福したらしいからそう言われてるけど、別に私はソフィアと違って大した力も持ってないしきっと偶々だよ。

「私は守護結界の維持のために村の外へ行くことはできん。3人とも無事に黄泉の花をとってきてくれ。」

というイルバ様の言葉を受けて私達3人は念入りに準備を済ませ、村の中央にあるカミ様の像に祈りを捧げた後に村の北の方角にあるエルネ山を目指して村を出た。










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