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社会病理の対流圏(ヘヴンズドア・インサフェイス・オンフットルース)⑧ ロマノフの亡霊
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■ イルクーツク 中央市場(承前)
「こちらです」
オチルバト家の長女はポニーテールを揺らして小走りに裏路地を駆け抜けていく。右へ左へ、人ひとりがやっと通れる狭い道をいくつも通り、袋小路の螺旋階段をのぼった。渡り廊下を進んで、段ボールの詰まった倉庫からボクダナ通りに出る。どうやらウシャコフカ川方面に向かっているようだ。それほど遠くない場所で断続的に破裂音が聞こえた。
「迷わないように、ついてきてください」
息を弾ませるゲレルトヤー。短いスカートからアンダースコートが見え隠れする。肩を並べていた女性が火達磨になった。平穏な街の日常が一瞬で地獄絵図に変わる。大砲のような音がして車が全焼している。突然の爆発に騒然となった。吹雪がダイマー能力を起動して被害者の頭上に水分を凝縮しようとした。
「立ち止まらないでください」
ゲレルトヤーが吹雪の手を引く。モーリアはスカートの内ポケットから翡翠タブレットを取り出した。最寄りの無人乗合自家用乗用車を停めて、そそくさと乗り込んだ。悲鳴や啜り泣きが遠ざかっていく。透明人間は華麗なハンドルさばきで対向車を避ける。
落ち着くと、どっと汗が噴き出てきた。吹雪はセーラー服をポロシャツごと脱いで上半身体操着姿になった。ゲレルトヤーは眉間にしわを寄せてじっと遠くを見ている。それにしても、いったん逃走した筈の人間がどの面をさげて舞い戻るというのだ。厚顔無恥にもほどがある。荒井吹雪はほとほと呆れつつも、事情を聞いた。
「ねぇ。ゲレルトヤー。貴女、どうしてこんなところにいるの? お母さんは?」
「永劫回帰線のフットルース駅です。バイカル湖の対岸にあるウランウデの町からシワノ行きのウンエントリヒ・アハトアハトが発車します。その前に手伝って貰いたいことがあります」
あまりに不条理で身勝手な申し出だ。さすがに吹雪も忍袋の緒が切れた。ダイマー能力起動。車内の水分を氷結。ゲレルトヤーの喉笛にツララが突き付ける。
「あなたをここで殺すこともできるのよ?」
残念ながら脅迫に関して相手のほうが一枚上手だった。ゲレルトヤーは素早くダッシュボードを外して、車載AIをむき出しにした。「今すぐ全員死ぬこともできます。通行人を巻き添えにして。シワノ政府はドイッチェラントの無差別殺人を三千世界に喧伝するでしょう」
あどけない顔をして物騒なことを言う。何が生まれて間もない少女を荒廃させたのか。
「……――!?」
吹雪が黙りこくってしまうと、ゲレルトヤーは畳み掛けた。モーリアとリュプヴィーは事情が呑み込めないながらも、命の恩人に感謝すべきだと述べた。逆らえない状況で吹雪は、どうにでもなれ、と開き直った。ハーベルトは「閣下」と特別な称号で呼ばれるだけあって有能だ。きっと今回も収拾してくれるだろう。その反面、教師としての良心が疼いた。
「ちっぽけな中傷で揺らぐ枢軸じゃないわ。仮に死なばもろともと言ったら?」
「シワノは親切心を挫かれたと遺憾の意を表明するでしょう。つまらない反乱分子がドイッチェラントの権益を犯したと」
「どういうことなの?」
「バイカル湖にロマノフ王朝の遺産が沈んでいるんです。コード1917の冬。帝政ロシアに突如として革命が起き、ロマノフ王朝は崩壊しました。革命軍は早々にドイッチェラントと休戦協定を結び、帝政復古をめざす王党派の討伐を始めました。その落人が軍資金を運んできたんです。それはすでにシワノが抑えました」
ロマノフ家の金塊の話なら吹雪も月刊ゴンドワナで読んだことがある。125万人が五分の一に減るほどの強行軍だったという。氷点下30度の酷寒で大勢の人が死に絶えた。
そうだというのなら、この騒動は陽動作戦の一環だろうか。吹雪はいろいろ腑に落ちない点を指摘した。
「異世界蒸気掘削機があって、運搬列車もあるのなら、異世界逗留者の出番はないじゃない」
ゲレルトヤーはAIに細工しながら答えた。
「いいえ。荒井吹雪。あなたは日本人でしょう。枢軸と与した連合国に何をされたか思い起こすべきです」
「太平洋戦争のことを言っているの? それとも原爆投下? どっちにしても侵略戦争を起こした日本が悪いんでしょ」
「昭和の戦後生まれはみんなそう言います。大分裂に取り残された時間軸の住人は。それはある時点まで正しかったかもしれません。エーデルヴァイス海賊団が創った世界線上には伏魔殿が存在することを認識してください」
「フランチェスカ・エフゲニー・ローズバードは大総統に比肩する偉人よ。悪口はいい加減にしなさい。つきあいきれないわ」
吹雪が能力づくで車を止めた。方法はいたって単純。路面を氷結させてスリップを起こす。ウーバーはスピンしてガードレールに衝突する。空気圧を生じさせて三人を護ったあと、ひびわれたフロントガラスを破って虚空へはばたいた。すぐさま、吹雪の進路をフォッケウルフFw61が塞いだ。
「教員資格を持っている癖に知能指数が足りないのね。もしかしてモグリ?」
操縦席に顔見知りの宇宙人が座っていた。
「エリス?……って、はぐぅ!!」
カロリーメーターが黒猫褌姿の教師を生け捕りにした。
■ TWX1369
「ウンエントリヒ・アハトアハトがシベリア鉄道を東進、バイカル湖底線を経由してウランウデに停車する模様」
機関車の運行情報表示板が敵列車のダイヤ変更を告げた。
「こちらも確認。鈴が鳴っています」
望萌がダイマー共有感覚に荒井吹雪の居場所を表示した。永劫回帰線の路線図と重なっている。
ハーベルトは矛盾する行動を迫られている。トワイライトエクリプスを出せば、祥子と吹雪は二度と本初始祖世界に帰れない。しかし、吹雪を救出せねば戻ることもかなわない。
「前進しましょう。残念ですが、列車を降りた異世界逗留者二人は運航阻害要因でしかありません。こと、アハトアハトは敵です。規律に従って排除します」
ハウゼル列車長が冷徹な判断を下した。
「……そうね。そもそも祥子がゲレルトヤーを引き渡したからいけないのよ」
ハーベルトは世界首都ゲルマニアの潜水艦隊司令部に援軍を要請した。
「……ええ。沈埋函を……わたしの艦はしっかりとモスボールしてくだされば……。ええ、もちろん空母も一緒です。もう一隻もお忘れなく」
これから泣いて馬謖を斬りに行こうというのに、ずいぶんとはしゃいでいる。彼女は潜水艦が航行できないバイカル湖にとんでもない方法でオモチャを持ち込もうとしていた。
「こちらです」
オチルバト家の長女はポニーテールを揺らして小走りに裏路地を駆け抜けていく。右へ左へ、人ひとりがやっと通れる狭い道をいくつも通り、袋小路の螺旋階段をのぼった。渡り廊下を進んで、段ボールの詰まった倉庫からボクダナ通りに出る。どうやらウシャコフカ川方面に向かっているようだ。それほど遠くない場所で断続的に破裂音が聞こえた。
「迷わないように、ついてきてください」
息を弾ませるゲレルトヤー。短いスカートからアンダースコートが見え隠れする。肩を並べていた女性が火達磨になった。平穏な街の日常が一瞬で地獄絵図に変わる。大砲のような音がして車が全焼している。突然の爆発に騒然となった。吹雪がダイマー能力を起動して被害者の頭上に水分を凝縮しようとした。
「立ち止まらないでください」
ゲレルトヤーが吹雪の手を引く。モーリアはスカートの内ポケットから翡翠タブレットを取り出した。最寄りの無人乗合自家用乗用車を停めて、そそくさと乗り込んだ。悲鳴や啜り泣きが遠ざかっていく。透明人間は華麗なハンドルさばきで対向車を避ける。
落ち着くと、どっと汗が噴き出てきた。吹雪はセーラー服をポロシャツごと脱いで上半身体操着姿になった。ゲレルトヤーは眉間にしわを寄せてじっと遠くを見ている。それにしても、いったん逃走した筈の人間がどの面をさげて舞い戻るというのだ。厚顔無恥にもほどがある。荒井吹雪はほとほと呆れつつも、事情を聞いた。
「ねぇ。ゲレルトヤー。貴女、どうしてこんなところにいるの? お母さんは?」
「永劫回帰線のフットルース駅です。バイカル湖の対岸にあるウランウデの町からシワノ行きのウンエントリヒ・アハトアハトが発車します。その前に手伝って貰いたいことがあります」
あまりに不条理で身勝手な申し出だ。さすがに吹雪も忍袋の緒が切れた。ダイマー能力起動。車内の水分を氷結。ゲレルトヤーの喉笛にツララが突き付ける。
「あなたをここで殺すこともできるのよ?」
残念ながら脅迫に関して相手のほうが一枚上手だった。ゲレルトヤーは素早くダッシュボードを外して、車載AIをむき出しにした。「今すぐ全員死ぬこともできます。通行人を巻き添えにして。シワノ政府はドイッチェラントの無差別殺人を三千世界に喧伝するでしょう」
あどけない顔をして物騒なことを言う。何が生まれて間もない少女を荒廃させたのか。
「……――!?」
吹雪が黙りこくってしまうと、ゲレルトヤーは畳み掛けた。モーリアとリュプヴィーは事情が呑み込めないながらも、命の恩人に感謝すべきだと述べた。逆らえない状況で吹雪は、どうにでもなれ、と開き直った。ハーベルトは「閣下」と特別な称号で呼ばれるだけあって有能だ。きっと今回も収拾してくれるだろう。その反面、教師としての良心が疼いた。
「ちっぽけな中傷で揺らぐ枢軸じゃないわ。仮に死なばもろともと言ったら?」
「シワノは親切心を挫かれたと遺憾の意を表明するでしょう。つまらない反乱分子がドイッチェラントの権益を犯したと」
「どういうことなの?」
「バイカル湖にロマノフ王朝の遺産が沈んでいるんです。コード1917の冬。帝政ロシアに突如として革命が起き、ロマノフ王朝は崩壊しました。革命軍は早々にドイッチェラントと休戦協定を結び、帝政復古をめざす王党派の討伐を始めました。その落人が軍資金を運んできたんです。それはすでにシワノが抑えました」
ロマノフ家の金塊の話なら吹雪も月刊ゴンドワナで読んだことがある。125万人が五分の一に減るほどの強行軍だったという。氷点下30度の酷寒で大勢の人が死に絶えた。
そうだというのなら、この騒動は陽動作戦の一環だろうか。吹雪はいろいろ腑に落ちない点を指摘した。
「異世界蒸気掘削機があって、運搬列車もあるのなら、異世界逗留者の出番はないじゃない」
ゲレルトヤーはAIに細工しながら答えた。
「いいえ。荒井吹雪。あなたは日本人でしょう。枢軸と与した連合国に何をされたか思い起こすべきです」
「太平洋戦争のことを言っているの? それとも原爆投下? どっちにしても侵略戦争を起こした日本が悪いんでしょ」
「昭和の戦後生まれはみんなそう言います。大分裂に取り残された時間軸の住人は。それはある時点まで正しかったかもしれません。エーデルヴァイス海賊団が創った世界線上には伏魔殿が存在することを認識してください」
「フランチェスカ・エフゲニー・ローズバードは大総統に比肩する偉人よ。悪口はいい加減にしなさい。つきあいきれないわ」
吹雪が能力づくで車を止めた。方法はいたって単純。路面を氷結させてスリップを起こす。ウーバーはスピンしてガードレールに衝突する。空気圧を生じさせて三人を護ったあと、ひびわれたフロントガラスを破って虚空へはばたいた。すぐさま、吹雪の進路をフォッケウルフFw61が塞いだ。
「教員資格を持っている癖に知能指数が足りないのね。もしかしてモグリ?」
操縦席に顔見知りの宇宙人が座っていた。
「エリス?……って、はぐぅ!!」
カロリーメーターが黒猫褌姿の教師を生け捕りにした。
■ TWX1369
「ウンエントリヒ・アハトアハトがシベリア鉄道を東進、バイカル湖底線を経由してウランウデに停車する模様」
機関車の運行情報表示板が敵列車のダイヤ変更を告げた。
「こちらも確認。鈴が鳴っています」
望萌がダイマー共有感覚に荒井吹雪の居場所を表示した。永劫回帰線の路線図と重なっている。
ハーベルトは矛盾する行動を迫られている。トワイライトエクリプスを出せば、祥子と吹雪は二度と本初始祖世界に帰れない。しかし、吹雪を救出せねば戻ることもかなわない。
「前進しましょう。残念ですが、列車を降りた異世界逗留者二人は運航阻害要因でしかありません。こと、アハトアハトは敵です。規律に従って排除します」
ハウゼル列車長が冷徹な判断を下した。
「……そうね。そもそも祥子がゲレルトヤーを引き渡したからいけないのよ」
ハーベルトは世界首都ゲルマニアの潜水艦隊司令部に援軍を要請した。
「……ええ。沈埋函を……わたしの艦はしっかりとモスボールしてくだされば……。ええ、もちろん空母も一緒です。もう一隻もお忘れなく」
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