夢じゃなかった!?

Rin’

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マジェストーラ国立魔法学院 編入

到着!水の都セルリアン~観光開始15

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「…これなら板は不要か。私が先に乗るからちょっと待っていて。傘を頼む。」

「はい。」

馬車の後ろに繋がるベージュ色の布地でできた幌はアーヤが映画やアニメで見たことがある形だった。

(へー、西部劇とかアニメとかだけしか見たことがなかったけど幌って屋根高いんだ。シオンさんヒョイって乗っちゃった。私もあの位の高さならいけるかも。)

エルシオンが木製の乗り口と思われる横壁のない所の床に両手をついて腕の力で乗り上がってからパンパンと手を払い、振り向く。


(よし、次は私だ。腕でグイッと上がったら足を掛ければいけるねきっと。アスレチックみたいで少し楽しいかも。動きやすい服で良かった。)

「先に傘を置いてしまうからこっちに。」

「あ、はい。」

傘を閉じてからエルシオンに渡す。


「片手、掴まって。引き上げるから足を床板に掛けて乗れる?」

「大丈夫です、いけます。」

「いい?」

「はい。せーのっと!ふぅ…ありがとうございます。」

「じゃあ、前に行こう。ここが最初の待ち場なのか先客がまだいないようだから。」

「あ、本当ですね。」

幌の奥へ進み、がらんと広い床板を歩く。

(何だかこれに乗るだけでもアトラクションみたいでワクワクするな。)


「この辺りに座るといい。私はここに座るから。」

「わかりました。以外に座った視界で外も見えるんですね。」

(相乗りするにしても沢山お客がいたらぎゅうぎゅうに混むのかな。今日は空いてるんだろうか。シオンさんに勧められた場所は奥の角だった。座った背中側には、木の壁と屋根の骨組みの空間から景色も見える。)

エルシオンがアーヤの右横に腰掛け、御者に声をかけた。

「お願いします、出してください。」

「あいよ!はっ!」

パシッ ガラガラ ガラガラ

馬が歩みを進め、揺れ始める。


「すごいですね。こちらの文化というか、国や世界って。ローカルとハイテクのコラボ…。」

「私の村でも幌はあったけれどこれより小さかったな。」

「それこそ、馬車とか、幌とかこういった乗り物は地方特有ローカルなのに、支払い方法は電子マネーみたいな先端技術ハイテクが普通なんて。ギャップが面白いです。」


日本向こうでの生活が長いと価値観の相違は大きいだろう。私は成人するまで知らずに暮らしていたから当たり前になっていたし、記憶を思い出したからといって生活は特に支障はなかったが。」

「でも、そんなことも含めて楽しいですよ。こちらの生活は。なんたって魔法もありますしね!」


「…そうか。」


ガラガラ ガラ…


「どーーう。」


「あ、さっきシオンさんが見えた二人組ですかね。シオンさん視力検査したらいくつ位あるんでしょうかね?」

(絶対、2.0はありそう。下手したらどこかのアフリカ民族と同じくらいもっといいかも?!私なんて近視と乱視がミックスして、視力検査の一番上の文字や記号もわからなかったのに。

あ、でも今はメガネを外しても見えるということは、これダテメガネになったのかな?)


「どうだろう。身内にそういった目の不自由さは聞いたことがなくて、見えるのが当たり前だから気にしたことがなかったな。」

「見えすぎるって、肩凝ったり頭が痛くなりそうですけど、大丈夫ですか?今度肩揉みしましょうか?」

両手を持ち上げてエルシオンに向かい、にぎにぎと揉む仕草をしているアーヤを見つめ、心配する気持ちが嬉しくて自然と笑みが現れるエルシオン。


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