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マジェストーラ国立魔法学院 編入
水の都セルリアン~集え 嘆くモノの地へ1
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「何て言ってたの?」
“にゃんと?!た、大変だにゃ!『嘆くモノ!』『嘆くモノ』を追って来たとノワールは言ったにゃ!”
「嘆くモノ?ちょっと落ち着いて。どおゆうこと?」
「エルフ族にも口伝がある。嘆くモノ。その嘆きは慟哭なり。魔に魅入られ生者を喰らう魔物と化す。」
水稀の焦りと、エルシオンの知る口伝の内容により一気に緊迫した空気に包まれた。
「ま、魔物?」
「そうだ。死してなお、嘆きや怨みといった叫びが魔を呼び込み、やがて魔と同化してしまう存在だ。」
「ええとじゃあ水稀っ、ノワールはその魔物化しようとしてる何かを追って来ていたってこと?」
“そうにゃ。嘆くモノは災いそのものにゃ。祝福の反対にゃ!”
(祭りどころじゃないってことねっ!)
「アーヤは水稀と共にオーナーへこのことを知らせるんだ。運良く闇と光属性の祝福場は近い。光属性の役員がいたらできるだけ連れて来てくれ。私はノワールと先に向かう。
風の精霊よ。我らに疾風の如く走る力を与えたまへ。走る早さが向上する身体魔法をかけた。さあ、オーナーの元へ!」
「わ、わかりました!シオンさん、ノワール気をつけて!水稀、影に入って、行くよ!」
“はいにゃん。”
シュン
アーヤが走り去る後ろ姿を見てからエルシオンも駆け出した。
「私達も行こう。ノワール、『嘆くモノ』の元へ案内してくれ。」
ニャーオ
こうして二手に別れ、アーヤは必死に走り、レイズンの元へ向かって走った。
(闇の祝福場にいるオーナーさんの所へ早く、もっと早く動け、私の足!)
「はぁ、はぁっ、水稀、嘆くモノが魔物になったらどうなるの?」
“手当たり次第喰われてしまうにゃ。”
(たたた、大変っ!急がないと!)
「水稀。私より早く行けるよね?!お願い、オーナーさんの元へ先に行って伝えて!」
“しかし、それでは姫さまがっ。”
「急がないと大変なことになるかもしれない。私も遅れてそっちに行くから。行って!」
“御意。”
(よし、これで少しでも早く伝えられるはず。)
***
“にゃんと?!た、大変だにゃ!『嘆くモノ!』『嘆くモノ』を追って来たとノワールは言ったにゃ!”
「嘆くモノ?ちょっと落ち着いて。どおゆうこと?」
「エルフ族にも口伝がある。嘆くモノ。その嘆きは慟哭なり。魔に魅入られ生者を喰らう魔物と化す。」
水稀の焦りと、エルシオンの知る口伝の内容により一気に緊迫した空気に包まれた。
「ま、魔物?」
「そうだ。死してなお、嘆きや怨みといった叫びが魔を呼び込み、やがて魔と同化してしまう存在だ。」
「ええとじゃあ水稀っ、ノワールはその魔物化しようとしてる何かを追って来ていたってこと?」
“そうにゃ。嘆くモノは災いそのものにゃ。祝福の反対にゃ!”
(祭りどころじゃないってことねっ!)
「アーヤは水稀と共にオーナーへこのことを知らせるんだ。運良く闇と光属性の祝福場は近い。光属性の役員がいたらできるだけ連れて来てくれ。私はノワールと先に向かう。
風の精霊よ。我らに疾風の如く走る力を与えたまへ。走る早さが向上する身体魔法をかけた。さあ、オーナーの元へ!」
「わ、わかりました!シオンさん、ノワール気をつけて!水稀、影に入って、行くよ!」
“はいにゃん。”
シュン
アーヤが走り去る後ろ姿を見てからエルシオンも駆け出した。
「私達も行こう。ノワール、『嘆くモノ』の元へ案内してくれ。」
ニャーオ
こうして二手に別れ、アーヤは必死に走り、レイズンの元へ向かって走った。
(闇の祝福場にいるオーナーさんの所へ早く、もっと早く動け、私の足!)
「はぁ、はぁっ、水稀、嘆くモノが魔物になったらどうなるの?」
“手当たり次第喰われてしまうにゃ。”
(たたた、大変っ!急がないと!)
「水稀。私より早く行けるよね?!お願い、オーナーさんの元へ先に行って伝えて!」
“しかし、それでは姫さまがっ。”
「急がないと大変なことになるかもしれない。私も遅れてそっちに行くから。行って!」
“御意。”
(よし、これで少しでも早く伝えられるはず。)
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