夢じゃなかった!?

Rin’

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マジェストーラ国立魔法学院 編入

水の都セルリアン~集え 嘆くモノの地へ6

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「いけませんよ水稀。あるじを思うならきちんと状況を見定みさだめて行動なさい。」


(ラナ先生、もしかして水稀をさとしてくれてるのかな?)


“グルルル、でもっ剣を抜いてにゃ、ひいさまをどついたのに黙ってられないにゃん!”

「そこは同感です。」

“だったら~放すにゃん!”

シュシュシュッ シャーッ

“水稀の連撃パンチと歯形をアイツにお見舞いしてやるのにゃー!”

まだ興奮が覚めない水稀はシュシュッと左右の前足で空を切る。

「お気持ちはわかります。ですから…。」

  
水稀と話していたラナが、一瞬射抜くような鋭い視線で地面に手をつき尻餅しりもちのままでいるアーヤの横に立ち尽くすアシュレイを見た。


(こっち見た。あれ、背中向けちゃった。)


「やるなら後でコッソリなさい。今はアーヤさんを困らせるだけです。」

“にゃっ?!後でならいいにゃ?”

「ええ、ただし、…………ですよ?いいですか?」

“わ、わかったにゃん…。”

「よろしい。」


微笑みながら話しているのに、ラナから黒い何かを垣間かいま見た瞬間、身震いするようなヒゲのビリビリ感に冷静さを取り戻し、借りてきたネコのようにおとなしくなった水稀である。

ジタバタしなくなった水稀を片手に収め、アーヤの元へ歩くラナ。



「嘆くモノの要請で転移したものの、水稀の気配があまりに尋常じんじょうでなかったので、思わずこちらに来てしまいました。お怪我けがはありませんか?」

「全然、大丈夫です。」

「ああ、手に傷が…。」

ラナの差し出した手に重ねたアーヤ自身の手には擦り傷ができてしまっていた。

「これくらい平気です。」

「ヒール。クリーン。」

アーヤの傷を瞬時に癒し、立ち上がらせてから足元の土埃つちぼこりをサッと払ってからすかさず浄化の魔法もかけた。



「ありがとうございます。水稀のことも。」

「いえ。お怪我をされる前に事態を収集できず、申し訳ありません。あと少し早くこちらに来ていれば。」
 
「いえ!ラナ先生が謝ることは何もありません。助かりました。本当にありがとうございました。」

“にゃ~!水稀がお守りするのにゃ~。”

ヒシッと自分の胸にくっつく水稀をよしよしと撫で、抱きしめ肩の力を抜いたアーヤ。



アシュレイは少年の胸に飛び込み、涙目で何やら訴える珍しくも白のタツノオトシネコ。そして突如とつじょ現れたマジェストーラ国立魔法学院、指定ローブの人物と少年とのやりとりを見たことで、危険はないことを把握した。

己の剣を納め、部下にも構えを解かせる。


カチャンッ

「…剣を納めよ。」

カチッ

カチッ




「……水稀様~!はぁ、はぁ、本当にこちらにっ…?!」

「オーナーさん?!」



「はぁ…水稀様から話はお聞きしました。光属性の役員にも伝えようとしたら傭兵団の伝令が一斉に入り、水稀様が戻られる寸前…ぜぇ、いきなり…はぁ、…ーヤ様が危ないと向かわれてしまい。
…まさか、こちらにいらっしゃっていたとは…。」

「フフフッ、オーナーをこんなにも走らせるなんて。」


「すみません、闇の祝福と間違えてこっちに来てしまって。」

「いえ、お気になさらず。結果的に先回りしたようなものです。私も光の属性持ちで参じました。」


「失礼、ユーヤが言っていた知人とは貴方のことか?」

「ユーヤ?いえ、この方は…ア「わあーっ、」」

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