夢じゃなかった！？

マジェストーラ国立魔法学院 編入

水の都セルリアン～討伐 消えた魔物6

「ほう…水の眷族は言葉を解かいせるのか。頼もしい。では、幾つか質問をしたい。」

アシュレイはノワールを含め、アーヤ、エルシオンに問い始めた。まず始めに捕らえた男について知ることがあれば教えて欲しいと。これについてはエルシオンが答えた。

自分達は祭りの祝福を集める催もよおしに参加していたが、あの男達も参加者としていたこと。

偶然にしては不自然な程次々と祝福を得て、上機嫌に酔った男があの二人の内の一人であり、不似合いな毛皮の装飾品を持っていたこと、それがラシエットの尾で祝福を集める為に密猟したのではないかと仮定し、関わらないようにしていたことなどを説明した。そして、

「なるほど。では、何故嘆くモノがいるとその猫…ノワールはわかったのだ？」

「ノワール自身に聞くとしましょう。」

視線がノワールに集まる。

…二ャー　二ャーオ

“声を聞いたのだ。”

二ャーオ　二ャー二ャ…

“始めは嘆くモノとはわからなかったが…”

二ャーオー二ャ　二ャーオ

“その声は怒り、悲しみ、負の感情に満ちていた。”


二ャーオ　二ャーオ二ャー　二ャー

“祭りの手伝いなどそもそも気乗りしなかったし、我はその声を辿たどることにした。”

二ャーオ　二ャーオ　二ャー二ャオ二ャー

“声の主ぬしはニンゲンの男が持つ毛皮の一部だった。男二人の他にもう二人ニンゲンの女がいた。”

「二人の女？」

二ャー　二ャーオ二ャー　二ャーオ　二ャーオ

“男に近寄った女はすぐ去ったが、その直後だ。毛皮から急激な魔力と嘆きが生まれたのは。”


「何者だ？」

「明あきらかに怪しいですね。」

「ノワールの続きを聞きましょう。」

「済まない、口を挟んだ。続きを頼む。」



二ャーオ　二ャーオ二ャー　二ャー

“毛皮は黒い塊となり、嘆くモノとして形を成し、男達へ敵意を顕あらわに襲う動きを取った。”

二ャーオ二ャー　二ャーオ…

“怨うらみを向けられた男が狼狽しておったところ…”