夢じゃなかった!?

Rin’

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マジェストーラ国立魔法学院 編入

竜のおやつ~キングワーム4

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タタン     タンタン    タタンタン

フンフン♪   フーン♪  フーフフン♪

薄暗い倉庫に向かうにしてはスキップでも踏むような足音と鼻歌が響く。父の診療という仕事を手伝うのはなかなかに体力と気力を必要とする。いつもならばあくびのひとつも出ている頃だが、今日は何だかひと味違った。

「フフ、ユーちゃんがまさかオグリス診療所うちの紹介してくれたなんて。しかも、感じのいい人達みたいだし。今度、お礼言いに行こっかな。」

割りと症状の安定していた騎獣達は午後からの診察に回していた。その中でも、気にも止めていなかったノーマークだったダップルが急に暴れだし、正気を失ってしまったあの時、二人ではもうどうにもなくなってしまったのだ。
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