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エスリアール国 出会い
緊張の自己紹介1
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言いにくかっただろう前世の話を聞いてからは、昨日までのシオン兄さん呼びよりも素直にお兄ちゃんと言えるし、思えるようになった。
もと、優季お兄ちゃん。今はシオンさんでどちらも私のお兄ちゃん。面と向かってお兄ちゃんと言うのは嬉しさと照れが入り交じる。
集会場での自己紹介について頭の中でシュミレーションしておく。
お兄ちゃんの言いつけはトラウマにもなったが、今思い出せば私の為にやったことなので
納得している。
やはり、公共の建物らしき集会場は大きいツリーにあった。
「裏口から行こう。」
「うん。」
「集会場と言っても、前世で言えば文化センターみたいな所かな。信託者に新しい神託があれば、集まって知らせたり、祭りの打ち合わせや村の交流場所のような感じだよ。」
「へぇー、なんとなくわかったかも。」
「沢山の前で話すけど、緊張してる?」
「緊張…はしてるけど、仕事で百数十人以上を相手に一人で話したり、学生の時、歌ったりしたことあるから少しは免疫があるるかも。」
最近は、行事の余興でなりきり歌手として握手しながら一人で歌った。なかなか好評でよかった。翌日両足がスッゴク筋肉痛になった…。
恐ろしい中腰握手のスクワット効果。
学生の頃は、中学合唱部のコンクールや発表会で、パートはソプラノ。ミュージカル風な劇では主役のダブルキャストを三年の部長と、一年の私 でソロパートを歌ったことがあった。よく、やったな私。
ソロは大変だけど、やりがいも感じたし、ステージで歌うのも普段の鼻歌もカラオケ、どれをとっても楽しい。歌うことは好きだ。
「私の妹は頼もしいね。」
「そう?ふふふ。」
「でも、一番はやっぱりお兄ちゃんがそばにいてくれるってわかったからかな。心強いよ。」にこり。
「…そう。はぁー」…心配だ。
「何でため息?むー。ちゃんとできるし。」少しムッ
「いや、その事じゃない。考えごと。」
「真名さえ気をつけてくれれば、綾子らしい、挨拶と自己紹介でいいよ。」
「うん、癖で本名を言わないようにする。」
「よろしい。さあ、この向こうだ」
集会場は、びっしり大人から子供までキラキラエルフさん方が集まっていた。
皆さん、お美しい。ルピナスさんが手を振って微笑んでくれてる。デュカーレ一家の皆様を発見。私も笑い返すことができる位、気持ちにはまだ余裕がある。
ステージとまでは言わないけれど、段差がある台の上で村長さんが挨拶をする。
「…ごほん、皆、よく集まってくれたのぅ。神託で既に知る者も多く吉兆について最近話題となっていたが、先日、素晴らしい七色の朝光という吉兆と共に異界から迷客が現れた。」
「この村を代表する神託者エルシオンが保護し、我がデュカーレ家にて滞在頂いておる。では、紹介しようかの。エルシオン、迷客アーヤさんをこちらに。」
お兄ちゃんの後ろをついて行こうとしたら、流れるような優雅さで左手をとられ、腰に手を添えられてまるでこれからダンスホールの中心まで移動するような足取りで案内された。
公衆の面前で、この歩き方はいいの?!
私、お姫様じゃないし、偉そうに見られない?大丈夫なの?お兄ちゃん!?
ハラハラ緊張してしまい、お兄ちゃんを見上げても、ん?と微笑んで、どこ吹く風。
はぁ、もう…いいです。
もと、優季お兄ちゃん。今はシオンさんでどちらも私のお兄ちゃん。面と向かってお兄ちゃんと言うのは嬉しさと照れが入り交じる。
集会場での自己紹介について頭の中でシュミレーションしておく。
お兄ちゃんの言いつけはトラウマにもなったが、今思い出せば私の為にやったことなので
納得している。
やはり、公共の建物らしき集会場は大きいツリーにあった。
「裏口から行こう。」
「うん。」
「集会場と言っても、前世で言えば文化センターみたいな所かな。信託者に新しい神託があれば、集まって知らせたり、祭りの打ち合わせや村の交流場所のような感じだよ。」
「へぇー、なんとなくわかったかも。」
「沢山の前で話すけど、緊張してる?」
「緊張…はしてるけど、仕事で百数十人以上を相手に一人で話したり、学生の時、歌ったりしたことあるから少しは免疫があるるかも。」
最近は、行事の余興でなりきり歌手として握手しながら一人で歌った。なかなか好評でよかった。翌日両足がスッゴク筋肉痛になった…。
恐ろしい中腰握手のスクワット効果。
学生の頃は、中学合唱部のコンクールや発表会で、パートはソプラノ。ミュージカル風な劇では主役のダブルキャストを三年の部長と、一年の私 でソロパートを歌ったことがあった。よく、やったな私。
ソロは大変だけど、やりがいも感じたし、ステージで歌うのも普段の鼻歌もカラオケ、どれをとっても楽しい。歌うことは好きだ。
「私の妹は頼もしいね。」
「そう?ふふふ。」
「でも、一番はやっぱりお兄ちゃんがそばにいてくれるってわかったからかな。心強いよ。」にこり。
「…そう。はぁー」…心配だ。
「何でため息?むー。ちゃんとできるし。」少しムッ
「いや、その事じゃない。考えごと。」
「真名さえ気をつけてくれれば、綾子らしい、挨拶と自己紹介でいいよ。」
「うん、癖で本名を言わないようにする。」
「よろしい。さあ、この向こうだ」
集会場は、びっしり大人から子供までキラキラエルフさん方が集まっていた。
皆さん、お美しい。ルピナスさんが手を振って微笑んでくれてる。デュカーレ一家の皆様を発見。私も笑い返すことができる位、気持ちにはまだ余裕がある。
ステージとまでは言わないけれど、段差がある台の上で村長さんが挨拶をする。
「…ごほん、皆、よく集まってくれたのぅ。神託で既に知る者も多く吉兆について最近話題となっていたが、先日、素晴らしい七色の朝光という吉兆と共に異界から迷客が現れた。」
「この村を代表する神託者エルシオンが保護し、我がデュカーレ家にて滞在頂いておる。では、紹介しようかの。エルシオン、迷客アーヤさんをこちらに。」
お兄ちゃんの後ろをついて行こうとしたら、流れるような優雅さで左手をとられ、腰に手を添えられてまるでこれからダンスホールの中心まで移動するような足取りで案内された。
公衆の面前で、この歩き方はいいの?!
私、お姫様じゃないし、偉そうに見られない?大丈夫なの?お兄ちゃん!?
ハラハラ緊張してしまい、お兄ちゃんを見上げても、ん?と微笑んで、どこ吹く風。
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