夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール王城 出会い

エスリアール王城へ1

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いよいよ出発の日。
「体に気をつけて、遠慮なんかしないでシオンに何でも頼みなさいね。
アーヤさんがしばらくいない生活なんて寂しいわ。いっそのことずっとここに住んでちょうだい。貴女はもう、娘(是非シオンの嫁に)と思える程大切な家族よ。」
「気をつけて。シオン、アーヤさん(将来の娘)を頼んだぞ。」
「気をつけてのぅ。アーヤさん(未来のお嫁さん)。」


「ありがとうございます。ルピナスさん達のいるこの家は私にとって心が安らぐ大切な居場所で家族です。シオンさんと、行ってきますね。」

「アーヤには私がついているから心配いらないよ。まず王城だけど、すんなり出国できるかわからないし、ヒトの国へいつ向かうか、はっきりしたら伝達魔法で教えるよ。」

「ええ、無事着いたか知らせてね。これ、お母様に渡してちょうだい。魔法か迷ったけど手紙にしたわ。後悔はしていない、ありがとうと伝えて。」
「わかった。」

「じゃあ、行ってくる。」
「行ってきます!」


首都リリスまでは、馬で三日位と言われたけど、距離感がまるでわからないから難しい。

野宿も、アウトドアキャンプみたいで楽しみだったりしている。焚き火って、不思議とワクワクします。
虫は足が多すぎたり、逆に無い奴は苦手だ。虫除けスプレーあれば使いたかった。
私の肩掛け鞄の性能は収納便利機能だけだろうから、四次元のポケットのように何でも出てはこないだろう。


馬に乗る前にもとの世界の家族にメールしておいた。電話は、しばらく控えるけど旅に出て元気でいること、エルフ国王に会ってくることやヒトの国へ行ったら魔法を学ぶらしいことも含めて。

歩きスマホならぬ、馬上スマホも危ないのでしないでしっかりお兄ちゃんに掴まっている。
揺れるリズムに身を任せ、鞄からストラップの鈴の音も合わせてシャラシャラ鳴っていた。
風も日差しも気持ちいい。最高の旅立ちだ。

川に沿って走り、休憩もかねて飲み水ように汲んでおくようだ。生水はこちらでもそのまま飲まずに、一度魔法で浄水してから飲むらしい。沸騰ふっとういらずで便利ですね。

これから向かうエルフの国の名はエスリアールといって、その豊かな森の中心部リリスに要塞都市が築かれている。
首都は、要塞都市らしく三方を川に囲まれた地形や岩山を利用して町が築かれ、後ろ側となる場所は城壁で防備されているので、他国からの攻略は至難の業だそうだ。

私がお世話になっていた村は田舎として捉えてよいそうだ。都会も便利でいいけど、田舎のスローライフ魅力的ですよね。
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