夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール王城 出会い

移り香side***エルシオン2

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もしも、本気で綾子にアプローチを仕掛けてきたら綾子なんて本人が気づかぬ間に手の上で転がされてしまうかもしれない。

できることなら綾子にはブラムとはもう少し距離を取って貰いたいが、こちらの注意の仕方次第では、下手へたをすると、綾子にブラムを異性として更に意識させてしまうかもしれない。
そんな助言になるようなことは絶対にしたくない。

花より団子だんご位で綾子はいい。特定の誰かなんて作らないで欲しい。こんな暗い言葉は聞かせたくないが、幸せになって欲しい気持ちはもちろんある。

ただ、何となくあの男…ブラムは講師としては一流なのだろうが、一癖も二癖もありそうで正直りが合わない部類の相手かもしれない。

本心を人前で隠しながらの腹の探り合いが今後も互いにありそうだ。心せねばいけないな。

「おやつのお土産ってそれ?」
「そうです、お煎餅せんべいです。」
満面の笑みで話す綾子。

「ああ、何かの文献でマジェストーラ国内ではライスの食文化があったかな。」

「そうなんです!主食がライス、ご飯なんだって言ってました。ずっとご飯食べたかったから嬉しいな。
あっ、ちゃんと魔力減らすピアス受け取れました。あと、色々あってどれから話そう。え~と」


「アーヤ、ずっと中庭で話すのもなんだから、夕げを頂いてから私の部屋でゆっくり聞かせてくれないか?」

「そ、そうですね。私ったら。あはは。」

「一度アーヤ様のお部屋に寄って支度を整えてからまずはお食事に向かいましょう。その後、デュカーレ様のお部屋にお供致します。」

「はい、お願いします。」


綾子は夕げの後、今日あった出来事を私に勢い良く話した。

終始、綾子の話をしっかり聞いた上で、その時どうしたんだい?大丈夫だったのかい?驚いただろう?など話が弾む。

恐竜好き変わらないんだな。綾子らしい。でも普通、翼竜の顔にへばりつかないよ…。

日本でも食べたお煎餅は食後のおやつに綾子と一緒に仲良く食べた。塩味でお米の粒々が見える揚げ煎餅。

綾子は喜び過ぎて部屋の中がポルターガイスト現象のように家具や照明に一瞬影響したが、すぐに平常心を取り戻し、注意する前に収まった。


ピアスとイヤーフック、魔力封印と属性封印についても話しを聞いた。水、光、無のトリプルになったからお兄ちゃんと二つ同じなことが嬉しかったと言うので「私と二つお揃いだね。」と頭を撫でた。


「さあ、そろそろ今日は疲れただろうからお風呂に入っておやすみ。浴槽で寝ないようにね。」

「心配性なんだから。眠たくなってきたけど、流石にお風呂で寝ないよ。」

退室しようと扉の前まで歩いていた綾子が何か思い出したかのように振り向いた。

「あ、そうだ。」

「どうかした?」
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