『2184年』

geniusY

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気がつく支配

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2184年。この未来の世界では、2000年代に普及した脳へのインプラント技術が、驚くべき進化を遂げたかのように感じられました。しかしその後、100年が経過し、技術の進歩は鈍化し、インプラント技術だけが成長を続けていました。

私は19歳の一二三。私は裕福な家庭に生まれながらも、自分の力で生計を立てています。今年は、脳と両手に3つのインプラントを手に入れる予定です。これによって、脳インプラントとゴーグル、モニター、コンピュータ、電波などのデバイスを組み合わせることができ、新たな時代が到来するでしょう。

私の仕事は、AIの人工知能開発に必要なデータ提供です。発明や介護など、複雑な仕事に対する人工知能のデータ提供は高額な報酬を得ることができますが、一方で、ゲームや戦闘データの提供は、報酬が少なく不安定です。

最新のインプラント技術によって、子供たちは自宅でも学校に通うことができるようになりました。世界中には、監視カメラが設置され、異常を感知するとAIのセンサーが作動します。私たちは、AIへのデータ提供を通じて報酬を得ることができます。提供したデータの質が高いほど、報酬も増える仕組みです。

私はインプラントを使って、TVのニュースを見たり、ゲームをしたりするときには「俺」を使い、身近な人々や社会においては「私」と使い分けています。

早速「TV」と「ニュース」をイメージしてインプラントを起動する。そうするとTVが起動する

「次世代のインプラント教育」というニュースが放送され、私たちの生活はますます変化していくようです。このニュースでは、子供たちを10年間仮想空間に入れ、自由な空間で事故や病気が起こらず、60年ほど生きてもらうことができると紹介されました。

しかし、注意しなければならないこともあります。悪い行動をすると事故が起こることや、点数が下がることで因果応報で病気や怪我や事故がおきることもあるようです。
一方で、親ともゲームで出会えるため、何も困ることはないでしょう。

さらに、子供たちの学校の転校がもっと簡単にできるようにするプロジェクトが進んでおり、子供たちは虐めにあわず好きなカーストで好きな教育や友人と勉強できるようになるとのことです。この未来の世界は、ますます魅力的に感じられますね。


一二三はへーと感心した。

「まもなく東京オリンピックが開催されます」というニュースが流れ、一二三は興奮しました。

「久しぶりにオリンピックが始まるんだ」と思いながらも、実は彼は初めての観戦です。

しかし、仕事の時間が迫っているため、彼は早々に出勤することにしました。

一二三は、自分が貧乏であるため、介護やコンビニ、そしてハンバーガーショップなど、どんな仕事でもこなすことができます。

しかし、今日の仕事は「戦争」と呼ばれるものでした。

「でも、命は大切にしなくてもいいんだ。これはゲーム感覚なんだから」と、一二三は自分自身に言い聞かせました。

市街地が戦場となり、ババババとマシンガンの連射音が轟く中、グレネードが炸裂する音も鳴り響く。
「俺」たちは、機体というロボットを動かし、相手を撃ち倒す。

268は3mほどの曲がった通路を見ている。「B地点の通路に4機いる、敵は6機以上か?」と268が声を上げると、269が反対側の地点から応答する。「こちら側はもう4機しかないぞ?マップを確認しろ!」と。

271は戦略グレネードを投下すると、激しい爆発音とともに、機体の識別番号が271機lossになる。
268は怒りを爆発させ、「何やってんだよ271!」と呼びかける。

269は「この戦争が終わったら、まともな職業につきたいぜ」とつぶやく。

一方、270(一二三)は黙り込んでいる。通路に大量の煙が充満し、270(一二三)は軽く、そして慎重に足を進めていく。バババとマシンガンの連射音が響き渡り、市街地はまるで地獄のようだった。

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煙が蔓延した通路。

AC309が呼びかけた。「よし、消化しろ! 突撃、突撃!」タタタタタ。
AC339は援護を要請する。「俺を守れ!」 シュン、カチ、「リロード」
AC341は静かに呟いた。「この戦争が終わったら、俺は結婚したいなぁ。」バババ、バババ、バババ、バババ。
AC327は通路の奥にいる敵の数を予想した。「あと2機くらいか?」タッタッタッタ。

270の一二三は何も言わず、静かに立っていた。タタタタタ、タタタタタ。

AC309が不意に叫んだ。「ん?」

それと同時に、一二三はAC309を無視し、奥の敵を狙った。

270の一二三は弾をかわしながら突き進んだ。「……」ババババババ。ヒュンヒュンヒュンと弾が近くをかすめていく音が聞こえた。タタタタタ。

AC339は混乱した。「え?」ガガガガガガ。弾がAC339の胴体に直撃した。

AC341も同じ運命を辿った。「ファ!?」ガガガガガガ。弾がAC341の胴体に直撃した。

AC327は味方を撃つことになるかもしれないと悟り、銃口を向けた。カチ、パアアアアアアン。

AC309は一二三の背後を撃ち、一二三はAC327を撃ちながら突き進んだ。「……」バババッ、タタタタタ、バババッ。

通路に煙が充満していた。268が声をかける。
「よくやったな!お前がナンバーワンだ」

AC309が驚く。「何だ?」

その時、AC309の背後から機体に弾が当たる音がした。
270(一二三)はフルオートで撃つ。

AC327は全身に弾が当たってしまった。

戦況が一変した。

そして一二三達は通知を見る

『識別番号269機ロスト』
『防衛地点Zポイントに戦略兵器が設置されました、急いで解除をしてください』

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AC333は体育館のような広いホールの中央に隠れ、目の前に設置された戦略兵器を警戒していた。突如、北西の通路からタタタタと音が鳴り響いた。

AC333はしばらく北西の通路を睨んでいた、しかしタタタタと音だけが鳴り響く。

AC333は緊張しながら、その音が敵の2機の足音だと推測した。
彼はマシンガンを手に取り、ホールの北西の入り口に向かって適度な感覚で撃ち始めた。

「きたか?」「2機ともそっちか?」とAC333は自分自身に問いかけ、戦略兵器まであと少しと見据えので撃っている。その時、彼は心臓の鼓動を感じながら、最後の1人として戦いに備えた。

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一二三はホールの北西のドアの前で、不安げに機体をぐるぐると円を書くように走らせていました。弾がホールのドアからもれる音が聞こえてきます。

「そろそろいいか?」と一二三がつぶやき、再びタタタタタタと機体を進めます。弾丸がヒュンヒュン、ヒュンヒュン、ヒュンヒュンと音を立てながら、ホールのドアから漏れて鳴り響いていました。

そうしていると、別のルートから静かに入った、味方が最後の敵を撃破してくれたようです。ゲーム内で自分を指して「俺達の勝ちだ」と呼びながら、一二三は陽気に機体を走り回っていました。

「戦略兵器が停止されました」という通知が流れました。
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一二三はゲームの世界から現実世界へと戻り、ゴーグルを外し、椅子に戻った。足元に置いた靴を履いて、外出準備を整える。鍵は手のチップで開け、同じく手のチップで施錠する。古い鍵穴もあるが、最近は使っていない。

普段は外出をあまりしないタイプの彼だが、今日はオフ会がある。ただ、会う相手は彼がオンラインFPSで知り合った女性プレイヤーだけだ。一二三は手のチップをスキャンして、目的地へ向かうために電車に乗り込んだ。

この時代は、2000年代からの進化が進んだインプラント以外はあまり進化していない。流通がリニア化され、量子コンピュータが普及し、仕事や教育も進化したが、基本的には何も進化していない。世界の政治も、保守的な政治をして泥沼化していると言える。

彼は目的地に到着した。メールをチェックすると、「セナです、10分くらい遅れるね!」というメッセージがあった。10分後には、「もうちょっとだけ遅れる」という追加のメッセージが届いた。20分後には、「到着しました。゜(゜´ω`゜)゜。」というメッセージが届いた。

彼はセナと会うために出かけたが、彼女は期待していた美少女やかわいい小動物のようなヒロインではなく、めちゃくちゃ太ったおばさんだった。この時代、ボイスチェンジャーやアバターで美男子や美女を作ることができるが、彼は内心ガッカリしていた。

それでも、彼は彼女とボーリングをした後、喫茶店で話をすることにした。彼はもう彼女に会いたくないと思っていたが、ばっくれるタイプではなかった。

「プロはグレネードの投げ方がめちゃくちゃうまい!」と彼は言った。

「わかるぅ」とセナは返答した。

「壁に当ててグレネードを落下させたりさぁ」と彼は続けた。

「それ凄いわかる!」とセナは答えた。

「ガッハハハ」と彼は笑った。

「そう言えば脱獄って知ってる?」とセナは言った。

「ああ、脳チップを脱獄させて不法行為できるって奴?あれ悪い噂しかしないんだが、最近は違法になったみたいだし」と彼は答えた。

「インプラント脱獄は色々できるけど、エッチできるよ?」とセナは言った。

「え?」と彼は驚いた。彼はこれについて何か聞いたことがあったように感じた。裏のインプラントアプリで可能だった。

「どう?」とセナは尋ねた。

仮想世界では、ゴーグルを目に装着し、脳のインプラントから偽の錯覚を引き起こして、全てを体感することができる。

「脱獄かぁ?」と彼は考えた。ただし、脱獄するとずっと脱獄し続ける必要がある。最新の脳インプラントに買い替えて、差し替えれば良い。とも考えた。

「もっと調べてから考えます」と一二三は言う。
セナはその様子を見て「一二三君って、ちゃんと調べるタイプなのね。素晴らしいわ」と微笑んだ。

一二三は自宅へ帰る。

一二三は、脱獄の手順を調べた後、自分のインプラントを買い替えれば良いと甘い考えをしていた、そのまま脱獄を決意する。しかし、脱獄は国によって違法になっているため、日本でも違法である。

一二三は脱獄アプリを入れ、その後、色々なアプリを楽しむ。しかし、何かがうまくいかなくなり、エラーが発生したようだ。

その後、一二三は気がつくと8階から飛び降りていた。一二三は無事であったが、隣人や地域の子供たちから心配され、警察と救急車を呼ぶように言われる場面もあった。幸い、下は自転車置き場であり、一二三は無傷で助かった。

一二三は脱獄がバレてしまったことに恐怖を感じた。「やべぇ、どうしよう、脱獄がバレる」と考える。しかし、自分を落ち着かせるために冷静に考えることにした。脳インプラントは目をつぶっても簡単なメニュー画面や操作ができるが、細かい操作にはモニターが必要だ。つまり、このままでは脱獄がバレてしまう可能性が高いと悟った。

すると、救急車が到着し、一二三は運ばれていくことになった。警察よりも先に救急車が来たのは、理由が分からなかったが、とにかく一二三は恐怖の中にいた。

一二三は脱獄アプリを入れて楽しむ中、突然エラーが発生し、気がついたら8階から飛び降りていた。奇跡的に無傷で済んだが、救急車で病院に運ばれ、2週間程入院することになった。

精神科の医師は脳インプラントに異常は見当たらず、色々検査をすることになったが、脱獄がバレていないことに安堵する一二三だった。
そして事実を隠蔽するために「幻覚と幻聴がする」と偽りの事を医師へとする。

そして退院後、父や母と共に普通の生活に戻った一二三は、夕食を豪華にしてもらい、家族との団欒を楽しんだ。
父は「息子よ統合失調症は、脳インプラントが出てから劇的に増えたな、恥ずかしい事では無い」と言う

私はモニターをつけて、自分のインプラントを見ました。特に異常はありませんでしたが、私は精神病患者になってしまったのです。でも、今の時代では、精神病患者は結構多く存在するので、恥ずかしいことではありません。

私は精神科に通うフリをすることにしました。統合失調症であるという嘘を言っただけなので、通院する必要はないです。

しばらくして、奇妙な夢をたくさん見るようになりました。銃や猫の死体、可愛い犬など、いろいろなビジョンが現れます。

俺は目を覚ます。

「あれ?インプラントが壊れたのか?」と思いながら、翌日も、そのまた次の日も奇妙な夢を見る。幻覚も見るし、電波音も聞こえる。一体何が起こっているのだろうか?

そこで俺は、インプラントセンターに行くことにした。脳インプラントを埋め込むには、医師が立ち会って機械を使って行う。

「とりあえず、3つのインプラントを全て外して、最新の龍燐の脳インプラントと手のインプラントを新しいのに変えたい」と医師に伝えた。

「了解です。モニターに龍燐6Gインプラントと手のインプラントを新しく購入する旨のサインと、手術に関するサインをお願いします」と、インプラント屋の医師が答えた。

俺は、これで治ると思っていた。しかし、しばらくしてまた幻覚や幻聴が起こり始めた。急にめちゃくちゃ怖くなり、異常な怖さに襲われた。一体、何が俺に起こっているのだろうか。

一二三は手が震えながら、幻覚や幻聴に襲われていることを医師に話した。医師は薬を提供したが、一二三は「いえ、結構です、私は狙われている」と答えた。

医師は驚いて尋ねた。「どうしてそう思うんですか?」

一二三は恐れを感じながら答えた。「だって、この幻覚や幻聴は、ただの故障ではない。私を狙っている何かがあるはずだ。」

医師は心配そうに頷いた。「わかりました。でも、あなたが帰る前に、薬を試してみませんか?」

一二三は固辞した。「いや、それはいいです。私は自分でなんとかします。」そして、一二三は精神科を出て、自分の安全を確保するために行動を開始した。

一二三は悩みながら、部屋を探索し始めました。しかし、何も見つからずに困っていました。

一二三「何かがおかしい、脳インプラントは新しく買い替えたし、一体なにが原因なんだろう?電波音も聞こえるし…」

検索しても、何も有用な情報が見つからなかったため、一二三は独自に調べることにしました。

一二三「もしかしたら、何かのウイルスかもしれない。しかし、どこから感染したのか…」

一二三は自分自身を疑い始めました。しかし、彼は頭が混乱していて、考えがまとまらないようでした。

時間が経つにつれ、一二三はますます苦しく恐ろしい日々を送っていた。しかし、それでも彼女は情報を探し続けた。「旧世代のインターネットを試してみるかな」と彼女は考えた。

旧世代インターネットとは、100年以上も前の情報が載っているサイトである。昔のインターネットの情報は膨大な量のため、「旧インターネット」と呼ばれる。

「電波やインプラントの不正について検索しても、何も見つからないな」と一二三はがっかりしながら言った。しかし、彼女は諦めずに情報を探し続けた。

一二三は思いつめた表情で、ついに口を開いた。「もしかして、統合失調症の人格GPTが存在する」と、彼は自問する。1000人以上の人格データが残っている中から、一二三は自分自身が疑っている病気の人格を探し出し、試してみることにした。

しかし、どれを試しても外れてしまう。20人目のデータは「宇宙人が電波を利用している」、30人目のデータは「仮想世界で電波が発せられている」といった具合だった。一二三は悩みながらも、続けていくことに決めた。

真っ暗な部屋の中、一二三は一人ずつ人格データをダウンロードし、テストを行っていった。「電波について知っていることを教えてください」と、彼は問いかける。すると、946人目のデータは「電波にはさまざまな種類がある。そして、電波を利用したマインドコントロールには気をつけるべきだ」と答えた。

一二三は続けて尋ねる。「あなたは2000年代の人間ですか?そして、未来はどのようになっていますか?また、お名前を教えてください」。

"私はgeniusY、未来は人間牧場になっているだろう」という驚くべき声明に、一二三は首をかしげた。

すると、geniusYが文字を入力し始めた。

「支配者の元では、スパイや機関が存在し、必要とされない人々はいなくなるだろう。職業や結婚相手まで操作でき、外見や病気、体型や人格まで電波で自在に操作できる。感情までマインドコントロールされた人間は、ラジコンになるように操られ、家畜として扱われる、また支配者達が神として君臨するだろう」という内容だった。

一二三は驚愕して、目を疑った。これは本当に未来の姿なのだろうか?

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『東京の126789区のAIが異常者を検知しました、危険度はFからBへ』
???「ラジャ」
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