転生職でコンプリート

ゆう

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エルセード

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王都の城は天まで高いといえば大袈裟ではあるが、それなりに高く綺麗だった。

『坊や、迷子かい?』

見かけは五歳の僕は当たり前だが間違えられて門番のお兄さんに止められた。
勿論、民間人も入れる様に金を払えばというシステムなのですぐに追い返しを食らうことは無い。

だが、こんな小さな子供にそんなお金があるのかどうかと言えば持ってなくて当たり前。
持っていれば不審がられる。

これが常識だ。

だが、そんな常識は捨て僕は門番のお兄さんにお金を出した。

『中に入れて?』

そんなお金どこから?この国の金銭感覚は分からないが、この城にはいるのにいっぱい居ると聞いたものだからジャンクバード(S級)も売って金にしたんだけど駄目だったみたいだ。

『足りないのか……』

そう、僕が落ち込んでいると門番のお兄さんは慌てて連絡をし僕を通した。

門を通るとき、門番は何故か謝っていたけれどどういうことだろうか。
侍女と思われる女の人について行き案内されたのは凄く広い部屋だった。

その部屋には外を眺めぼーっとしてる人が居た。

暫く経つと、彼は僕に近寄り『新たな転生職者の誕生にお祝い申し上げます』と丁寧に挨拶をした。

『えっと……お祝い申し上げます?』

とりあえず真似て見たが、何とも意味のわからない言葉だ。『おはよう』とかと同じ意味なのかと思い言って見たが、逆に笑われてしまった。

『私がエルセードと申します。聖騎士の副団長を務めてます』

『え?団長じゃないの?』

『私如きがそんな……!!恐れ多いです』

エルセードは当初、思ってたよりも良い奴だった。
偉そうにしてる金に飢えた神様の使いパシリとかって酷いイメージを思ってた数時間前の僕、反省しなさい。
エルセードはちゃんとした良い奴だったよ。

聖騎士の副団長なのになんで銅像とか立って信仰してるのかはこの際、聞かなくていいや……と思い僕は用も済んだし帰ろうとした。

が、それは出来なくなった。

『ん?』

『何処に行くんですか?狼夜(ロウヤ)くん』

『!?』

誰も知らないはずの名前を奴に呼ばれた瞬間、僕の体はメドゥーサに見つめられたかのように動かなくなった。
ただ、ビックリして腰抜けただけなんだけども。

どうやら、僕はハメられたらしくエルセードの生き別れの弟として捕まったようだ。
だが、あまり悪い事だとは思わなかった。

もしもの時だけ手伝うことを条件にこのお城に居させてくれるみたいだった。
そろそろ野宿はヤバいとも思ってた頃だし……

ある意味僕的には転機な出来事だった。

せっかくのお金も受け取ってもらえなかったので森で良く使ったキラキラの剣をエルセードにあげた。

『え……エクスカリバー!?』

『エクス……何?』

その後、こっぴどく問いただされた。どうやら、僕が今まで形を転生させたりして乱用していたキラキラの剣はエクスカリバーとかいう聖剣だったみたいで数年前に消えたとされていたものらしい。

どう考えても僕が犯人だったのだが、そこはエルセードも公表せずに一時間の説教で許してくれた。

勿論、その日『エクスカリバーが発見された』として大ニュースになった。
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